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NYダウ257ドル高、バイデン新政権への期待
【市況】NYダウ257ドル高、バイデン新政権への期待

20日のNYダウ工業株30種平均は前日比257ドル86セント(0.8%)高の3万1188ドル38セントと続伸で終え、過去最高値を更新した。
 
民主党のバイデン氏は20日、連邦議会議事堂前での就任式で宣誓し、米大統領に就任した。同日夕方段階で、一部で懸念された大きな混乱はみられない。バイデン氏は、1兆9000億ドル規模の大型経済対策やワクチン普及支援策などを打ち出しており、市場では、景気下支えや新型コロナウイルス対策進展への期待から、幅広い業種で買いが先行した。
 
大きく上昇したのがハイテク株だ。前日に米動画配信サービス大手ネットフリックスが、新型コロナ感染拡大による外出規制を背景に、昨年末時点の有料会員数が2億人を突破したと発表。同社株は16.85%の大幅高となった。検索サイトのアルファベットとネット通販のアマゾン・ドット・コムが5%上げた。ソフトウエアのマイクロソフトとスマートフォンのアップルも大幅高。決算内容が市場予想を上回り、株価が跳ね上がるのを見越した買いが入った。
 
セクター別では、メディア・娯楽、テクノロジー・ハード・機器が上昇した一方で、銀行が下落。
 
ナスダック総合株価指数は続伸し、前日比260.068ポイント(2.0%)高の1万3457.248で終えた。S&P500種株価指数は前日比52.94ポイント(1.4%)高の3851.85で終え、主要3指数がそろって過去最高値を更新した。
 
厳戒態勢で20日昼に行われた大統領就任式が滞りなく進み、政権の移行が完了したことも投資家の安心感につながった。バイデン氏が与野党間や他国との協調を重視する姿勢を明確にし「安定的に政権が運営されるとの楽観が広がった」との声もあった。
 
一方、年明け後に上昇が目立っていたJPモルガン・チェースなど銀行株が下げた。直近買われていた半導体関連も総じて利益確定売りに押された。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
31,188.38+257.86
S&P500種
3,851.85+52.94
ナスダック
13,457.248+260.068
NY金(ドル/トロイオンス)
1,840.20+10.30
NY原油(ドル/バレル)
53.28+0.30
円・ドル
103.53 - 103.55−0.21
 


 

【シカゴ日本株先物概況】



 
シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
28700 ( +210 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
28725 ( +235 )
( )は大阪取引所終値比





【欧州株式市場】

 
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6740.39(+27.44)
20日のFTSE100種総合株価指数は4営業日ぶりにリスク選好の戻りを受けて反発した。前日の終値に比べ27.44ポイント(0.4%)高の6740.39で引けた。構成銘柄の8割近くが上昇した。
米バイデン新政権による経済対策への期待から買いが広がった。鉱業株の上昇が株価指数を押し上げた。
 
市場では(米国で新型コロナウイルス対策の)追加刺激策が予定されているという見方がある。結局のところ、バイデン氏も明るい雰囲気の中で仕事を始めたいだろう」と話した。
 
個別銘柄では、鉱業のBHPグループは、2021年の鉄鉱石の生産見通しを引き上げたことなどが好感され買われた。教育事業のピアソンは8%超上昇した。20年12月期にオンライン学習関連の売り上げが増加したと発表し、買い材料となった。ファッションのバーバリー・グループは21年の見通しについて中国などアジア太平洋地域で良好な業績が期待できると示し、4%近く上げた。
 
一方、医薬品のグラクソ・スミスクラインは、複数のアナリストが株価目標を引き下げたため2.2%安、チェコのセキュリティソフト大手アバスト・ソフトウエアは1.7%安、英銀大手スタンダード・チャータードは1.6%安と売られた。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 13921.37(+106.31)
20日のドイツ株式指数(DAX)は反発した。終値は前日と比べて106.31ポイント(0.8%)高の1万3921.37だった。
米バイデン新政権が大型の経済対策を実施するとの期待感から、買いが先行した。
 
個別では、自動車のダイムラーは、アナリストが株価目標と投資判断をともに引き上げたことから4%超上昇した。素材メーカーのコベストロも、アナリストによる株価目標の引き上げなどが好感され買われた。一方、医薬・化学大手の独メルクは肺がん治療薬の臨床試験を打ち切ったことが嫌気され、売られた。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5628.44(+29.83)