兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。

OCN版はコチラ

120円高と反発、米国株安で売り先行も一巡後に上げ転換
東京株式(前引け)=120円高と反発、米国株安で売り先行も一巡後に上げ転換
22日午前の日経平均株価は反発し、前日比120円94銭高の2万3985円50銭で前場を終えた。
朝方は売り買い交錯で始まったが、その後は次第に水準を切り上げる展開となった。
中国で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の世界的な感染拡大が懸念され、下落して始まった。その後は前日に下落した半導体関連や電子部品を中心に買い戻しが見られた。
日経平均は既に前日に調整を入れていたこともあって、一部空売り筋の買い戻しなどで思わぬ強調展開となった。
 
来週以降、本格化する主要企業の決算発表を控え、下値を売り込む動きはみられなかった。テクニカル分析では、25日移動平均が下値支持となった。アドテストや東エレク、TDKなどを中心に買い戻しが入り、日経平均を押し上げた。
 
前日急落した香港ハンセン指数は上昇しているが、小幅にとどまっており、新型肺炎拡大への警戒ムードは消えていないようだ。
 
JPX日経インデックス400、東証株価指数(TOPIX)は上昇した。
 
市場からは「新型肺炎の感染拡大リスクについては、一過性で、時間が解決する問題であり、相場の方向性を決めるものではない。決算については、足元の悪い状況は分かっており、先の底入れをにらみ、良い方向に反応するのではないか」との声が聞かれた。
 
23日の日電産から本格化する2019年4〜12月期の主要企業の決算を見極めたいとのムードが強く、東証1部の売買代金は概算で8240億円にとどまった。売買高は4億5952万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1353、値下がりは671、変わらずは135だった。
 
業種別株価指数(33業種)は、精密機器、不動産業、サービス業の上昇が目立ち、下落は鉄鋼、非鉄金属、鉱業など。
 
個別では、東京エレクトロン、アドバンテスト、高機能のウエハーを新たに開発したと報じられた信越化が昨年来高値を更新した。キーエンス、リクルートやダイキン工業なども上昇した。第一三共も買われた。神栄が急騰、東洋建設も物色人気。IDOMも大きく上値を伸ばした。
 
半面、トヨタ自動車が冴えず、日立製作所も売りに押された。塩野義やヤマトHDは安い。今期の営業利益が前期推定比3割減となりそうだと報じられた東海カも軟調。ディーゼル不正の疑いで三菱自も売られた。ネットワンシステムズが大幅安、インターアクション、テラスカイなども値を下げた。
 
 
 
東証2部株価指数は前日比18.45ポイント高の7387.28ポイントと3日ぶり反発。
出来高5321万株。値上がり銘柄数は223、値下がり銘柄数は171となった。
 
個別では、川本産業、昭和化学工業がストップ高。YE DIGITAL、アスモ、ブルドックソース、オーミケンシ、アゼアスなど21銘柄は昨年来高値を更新。マナック、インタートレード、鈴与シンワート、ダイトーケミックス、堺商事が買われた。
 
一方、リミックスポイント、リテールパートナーズが昨年来安値を更新。金下建設、アサヒ衛陶、ラオックス、アイケイ、アクロディアが売られた。