兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。

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堅調展開か

堅調展開か
今週は、堅調となった。日経平均は休場前の22日に円安を好感した買いが入り、終値で2万8000円を上回った。休場の間には、米国の要人発言やFOMC議事録の内容などから、米国の利上げペースが減速するとの期待が一段と高まった。これを受けて米国の長期金利は低下し、米国株は上昇。円安は一服したものの、休場明けの24日には大幅高となり、2万8500円台に乗せる場面もあった。
物色は日替わりとなったが、商社株、自動車株、銀行株のほかワールドカップで日本が金星を挙げたことで動意づく銘柄もあり、楽観ムードの強い週となった。日経平均は週間では約383円の上昇となり、週足では陽線を形成した。
 
 
来週は、堅調展開か。
月末月初で日米とも経済指標の発表が多く、週末には米11月雇用統計が発表される。これまでであれば、米雇用統計はインフレ高進への警戒を強めかねない材料であった。しかし、足元では米国の利上げペースは減速するとの見方が大勢となっている。そのため、今回は雇用統計に対する警戒はさほど高まらないだろう。むしろ、重要指標を前にしては、売り方の買い戻しの方が急がれるとみている。
米国では経済指標以外に、ブラックフライデー商戦に関するニュースも多く出てくると見込まれる。各材料を一つ一つ消化しながら、全体としてはネガティブな材料には耐性を示し、ポジティブな材料には強く反応することで、水準を切り上げる展開を予想する。
 
一方で、9月に権利が確定した国内企業の配当の支払いが本格化しており、大手証券によれば来週だけで3兆円規模の資金が投資家に支払われる見込みだ。それが再投資に向かうことで相場を支える可能性がある。特に高配当利回りの銘柄が受け皿として注目され、バリュー(割安)株の見直しにつながる展開も想定される。
 
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(25日現在)
 
29941.80  ボリンジャー:+3σ(26週)
29327.19  ボリンジャー:+3σ(13週)
29110.77  ボリンジャー:+2σ(26週)
28929.24  ボリンジャー:+3σ(25日)
28689.23  ボリンジャー:+2σ(13週)
28506.15  ボリンジャー:+2σ(25日)
 
28283.03  ★日経平均株価25日終値
 
28279.73  ボリンジャー:+1σ(26週)
28122.72  均衡表転換線(日足)
28092.83  6日移動平均線
28083.06  ボリンジャー:+1σ(25日)
28051.27  ボリンジャー:+1σ(13週)
27738.76  均衡表雲上限(週足)
27685.84  均衡表基準線(日足)
27659.97  25日移動平均線
27659.00  75日移動平均線
27587.46   新値三本足陰転値
27448.69  26週移動平均線
27422.37  均衡表雲上限(日足)
27413.31  13週移動平均線
27371.50  均衡表基準線(週足)
27236.88  ボリンジャー:-1σ(25日)
27189.21  200日移動平均線
27062.13  均衡表転換線(週足)
 
ローソク足は陰線を引いたが、上向きをキープした5日移動平均線(28125.28円)を下回る場面はなく、株価下方ではともに上向きの25日線が75日線を下から上に抜いてゴールデンクロス(GC)を示現し、上昇トレンド継続を示唆した。一方、東証プライム市場の騰落レシオ(25日ベース)は122.58と前日比1.41%の小幅低下にとどまり、依然として過熱ラインの120%を上回っており、25日線の上昇などで大勢強気ながら上値での潜在的な売り圧力を残して週末を迎えた。