兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。

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抽象的具体さ
「抽象的具体さ」
若い男性からの真摯な質問。
「株のために何が必要ですか?」。
出されたメモには「経済あるいは経済学、チャート、業績、その他」とあった。
経済学はいざしらず、必要なものはもちろんたくさんある。
しかし罫線は騙しがあるし、業績だって変化は著しい。
不変のモノを求めたらやはり「ヒト」だろう。
相場の参加者もその対象の企業も「ヒト」が構成しているもの。
市場参加者の心理をつかむことや経営者のマインドを推理することが結構重要に思える。
罫線のような「具体的抽象さ」よりも人の心理のような「抽象的具体さ」を求めるべきだろう。
 
先週末の栗田工業(6370)の福岡でのIR。
登場してきたのは「SDGs」。
「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称。
読み方は、SDGs(エス・ディー・ジーズ)。
SDGsは2015年9月の国連サミットで採択。
国連加盟193か国が2016年〜2030年の15年間で達成するために掲げた目標だ。
少し斜に構えて見ていたが、どうもESGよりも大切なような気がしてきた。
何しろ「持続可能な」である。
100年継続とか唱える企業が多い中で、当然必要なことに思えてきた。
特に「循環型」というのはキーワードだろう。
ESGやSDGsで株価が上がるとは思えないが、少なくとも下落の際の防波堤や砦にはなるような気がする。
その大きな目標は17。
(1)貧困をなくそう
(2)飢餓をゼロに
(3)すべての人に健康と福祉を
(4)質の高い教育をみんなに
(5)ジェンダー平等を実現する
(6)安全な水とトイレを世界中に
(7)エネルギーをみんなにそしてクリーンに
(8)働きがいも経済成長も
(9)産業と技術革新の基盤をつくろう
(10)人や国の不平等をなくそう
(11)住み続けられるまちづくり
(12)つくる責任、つかう責任
(13)気候変動に具体的な対策を
(14)海の豊かさを守ろう
(15)陸の豊かさも守ろう
(16)平和と公正をすべての人に
(17)パートナーシップで目標を達成しよう
 
「相場は単純。
難しくしているのは自分の欲、プライド、自説への執着」。
含蓄深すぎる老練な市場関係者の言。
 


《兜町ポエム》
 
「サザンカ」
 
上下に転んで暴落に泣いて
いつの時も相場は立ち上がってきた
 
僕は知ってるよ
誰よりも相場が一番輝いている瞬間を
 
夢を追う株へ
思い出してくじけそうなら
いつだって物語の主人公が立ち上がる限り
株の相場は続くんだ
 
高値を取ったのに涙が溢れるのは
株価が歩んできた道のりを知っているから
 
夢を追う株へ
思い出してつまづいたなら
いつだって物語の主人公は笑われる方だ
株を笑う方じゃない
相場ならきっと


(櫻井)。