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小幅続伸、利益確定売りこなし
東京株式(前引け)=小幅続伸、利益確定売りこなし
12日の日経平均株価は小幅ながら4日続伸し、前日比5円48銭高の2万2944円21銭で午前の取引を終えた。
前日の米国株市場ではNYダウが3日続伸で連日の最高値更新と上値追い基調を続けるなか、リスクオンの流れが意識された、良好な企業業績を背景とした相場の先高観は根強く、11日につけた年初来高値を上回る場面もあった。
ただ、上値は重く、前日終値を挟んでの一進一退を続けた。
前週後半の3営業日続伸で利益確定売りが出やすく、「手掛かり材料がない中で、散髪的な売りが出ている」とみられる。
 
市場からは「手掛かり材料は米国株高しかなく、2万3000円に抵抗感がある向きもあるようだ。FOMC(米連邦公開市場委員会)を通過しないと動けない人が多く、戻りを試すのは結果を見極めてからになろう。外国人投資家が少なくなり、個人中心の小型株物色が中心になってくる」との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も小幅に続伸した。業種別TOPIX(33業種)では「鉱業」や「海運」が高く、「精密機器」や「水産・農林業」が安い。
 
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆1742億円、売買高は7億9425万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1008と、全体の約5割だった。値下がりは932、変わらずは106だった。
 
個別では、ボーナス商戦が好調との見方からビックカメラは上場来高値を更新。2018年7月期の連結純利益予想を上方修正したシーズHDも上げた。三菱UFJフィナンシャル・グループが売買代金トップで上昇するなどメガバンクが買われ、SOMPOや東京海上など保険関連も高い。東京エレクトロン、コマツなども堅調。アイロムグループが値を飛ばしたほか、gumiも大幅高。KIMOTO、石川製作所も上昇した。
 
半面、KDDIやNTTドコモは一段安となった。スズキ、クボタ、オリンパス、安川電機も安い。サンフロンティア不動産が急落、カーリットホールディングス、ソースネクストも売られた。
 
きょう東証1部に新規上場したカチタスは9時に公開価格(1640円)を25円(1.5%)上回る1665円で初値を付けた。前引け時点は1865円だった。
 
東証2部株価指数は前日比27.52ポイント高の7077.32ポイントと4日続伸した。値上がり銘柄数は242、値下がり銘柄数は195となった。
 
個別では、第一カッター興業、大盛工業、森組、TTK、ソルコムなど31銘柄が年初来高値を更新。オーミケンシ、アルトナー、浅香工業、倉庫精練、ファステップスが買われた。
 
一方、岡野バルブ製造、花月園観光、JEUGIAが年初来安値を更新。リミックスポイント、SECカーボン、川金ホールディングス、ケミプロ化成、ベリテが売られた。