兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。

OCN版はコチラ

買い先行、米株下落もワクチン期待
【市況】東京株式(寄り付き)=買い先行、米株下落もワクチン期待
【寄り付き概況】

 
3日の日経平均株価は反発して始まった。始値は前日比73円95銭高の2万9482円12銭。
 
寄り付き時点では主力株などに自律反発狙いの買いが先行している。前日の米国株市場ではNYダウが終盤に軟化し140ドルあまりの下げとなった。主力ハイテク株に売りがかさんだことで、ナスダック総合指数の下げは230ポイントあまりに達した。
バイデン政権が打ち出す1兆9000億ドル規模の追加経済対策への期待や、ジョンソン・エンド・ジョンソンの新型コロナワクチンの使用許可でワクチン普及期待が一段と高まる一方、長期金利上昇への警戒感も拭えない状況が続いている。
ただ、米長期金利の上昇が一服したほか、新型コロナウイルスワクチンの普及期待も支えとなって投資家がリスクをとる動きが先行している。
 
ブレイナード米連邦準備理事会(FRB)理事が2日の講演で「雇用とインフレはFRBの目標からはほど遠い」との認識を示し、改めて金融緩和の長期化を示唆。米長期金利の低下を受け、最近の急ピッチの金利上昇への警戒感が幾分和らいだ。
 
東京都が緊急事態宣言の延長を政府に要請する方向と伝わったのは重荷だが、ワクチンの一段の普及期待は一定の支援材料となっている。3日付の日本経済新聞朝刊は「武田薬品工業は2日、米バイオ製薬モデルナのコロナワクチンについて厚生労働省に製造販売承認を週内にも申請する方針を固めた」と報じた。
 
米国ではバイデン大統領が2日の会見で「米国の全ての成人のコロナワクチンを5月末までに供給できる」との認識を示した。経済活動の正常化が進展するとの見方は根強い。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は上昇で始まったあと、利益確定売りで下げに転じる場面もある。
 
個別では、ファーストリテ、AGC、武田、ソフトバンクG 、JFEや日本製鉄が買われているほか、トヨタ、ホンダや日産自も上昇している。住友鉱や三井金も上げている、
 
半面、富士通、東エレクは軟調。国際石開帝石や日揮HD、T&Dなど売られている。