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小反発、円安が支えるも香港警戒で上値重い
東京株式(前引け)=小反発、円安が支えるも香港警戒で上値重い
 
12日午前の日経平均株価は小幅に反発した。午前終値は前日比38円35銭高の2万3370円19銭だった。外国為替市場で円相場が1ドル=109円台前半と前日に比べ円安・ドル高水準で推移したのを受け、投資家心理がやや上向いた。値がさ株の一角が堅調に推移して下支えした。
 
一方で、香港情勢の不透明感もあって下げに転じる場面があった。ただ、下値は限定的で、円安・ドル高歩調を支えに持ち直し、一時2万3391円10銭(前日比59円26銭高)まで上昇した。その後は利益確定売りに抑えられ、上値の重い動きとなった。
 
 
市場からは「中国・上海株や時間外の米株先物が安く、(買い一巡後は)上げ幅を縮めているが、下値を売る動きもない。10月から11月初旬にかけて急ピッチな上昇を演じただけに、積極的に上値は買えず、上がれば戻り待ちの売りが出てくる。米中貿易協議での結論が出るまでは、こう着状態が続くとみている」との声が聞かれた。
 
決算発表などを受けて大きく動く銘柄も見られた。特に時価総額が大きくない銘柄は、個人投資家などの買いが入り、比較的しっかりしていた。「高止まりしている大型株を利食い、その売却代金で中小型株を買っているのではないか」といい、投資家心理は悪くないようだ。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は小幅ながら下落した。前引け時点の東証1部の売買代金は概算で9809億円、売買高は5億9287万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は936、値下がりは1128、変わらずは86だった。
 
個別では、任天堂、ソニーなどが堅調、日東電やアルプスアル、コニカミノルなどが上昇した。ファミマやファーストリテイリング、コナミHD、バンナムHD、ダイフク、アドバンテストなども強い動き。東芝プラントシステムが値を飛ばし、サニーサイドアップ、応用地質も物色人気。JMSも大幅高となっている。
 
一方でソフトバンクグループ(SBG)が軟調、トヨタ自動車も冴えない。三井金や大平金、住友鉱などの下げも目立った。ソースネクストが大きく値を下げ、ラウンドワンなども安い。
 
 
東証2部株価指数は前日比60.56ポイント高の6963.11ポイントと4日続伸した。
出来高1億4598万株。値上がり銘柄数は207、値下がり銘柄数は165となった。
 
個別では、天昇電気工業が一時ストップ高と値を飛ばした。YE DIGITAL、ダイナックホールディングス、マイスターエンジニアリング、オーナンバ、那須電機鉄工など16銘柄は年初来高値を更新。大日本コンサルタント、ヒラノテクシード、ウイルコホールディングス、テクノスマート、オーウイルが買われた。
 
一方、省電舎ホールディングスが年初来安値を更新。レオクラン、ウェルス・マネジメント、TONE、三谷商事、FRACTALEが売られた。