兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。

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様子見気分か

様子見気分か
 
週明けの日経平均株価は反発した。終値は前週末比213円高の2万9161円だった。
米国株が主要3指数揃って上昇した流れを引き継ぎ、開始早々250円も上げるスタートとなった。買い一巡後は戻り売りに押されて伸び悩んだが2万9000円台を割れずに底堅く推移。日本の景気回復期待というのもあって終盤にかけてじわじわと下値を切り上げていった。一方、昨日閉幕したG7サミットの共同宣言に新味はなくこちらはほとんど材料とならなかったようである。
 
明日15日の日経平均株価は、様子見気分か。
15、16日開催のFOMC(米連邦公開市場委員会)をにらみ、積極的な売買は手控えられよう。早期にテーパリング(債券の購入規模縮小)議論が始まる可能性は低いが、経済見通しなどを通じて、大規模緩和の出口を示唆するファクターが生じれば、米長期金利の上昇が再燃する不安が残るだけに結果を見極めるまでは動きにくい状態だろう。
 
国内では新型コロナウイルスの感染者数が減少傾向にあり、一方でワクチン接種の動きが広がりをみせるなど、経済活動の正常化への期待感は根強い。10都道府県に出されている緊急事態宣言は20日に期限を迎えるが、政府は東京や大阪などでまん延防止等重点措置に移行する案を含め、今週半ばにも解除するかの判断を行い、17日にも正式決定すると報じられている。内容によっては、経済が再び動き出すとの見方につながるだけに、売り込みにくい面もあるだろう。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(14日現在)
 
30092.63  ボリンジャー:+2σ(13週)
30089.25  新値三本足陽転値
29924.38  ボリンジャー:+3σ(25日)
29676.30  ボリンジャー:+1σ(26週)
29595.43  ボリンジャー:+1σ(13週)
29479.89  ボリンジャー:+2σ(25日)
29396.79  均衡表雲上限(日足)
29268.60  均衡表雲下限(日足)
 
29161.80  ★日経平均株価14日終値
 
29120.00  75日移動平均線
29098.23  13週移動平均線
29035.40  ボリンジャー:+1σ(25日)
28985.45  6日移動平均線
28903.52  均衡表転換線(日足)
28884.16  26週移動平均線
28601.03  ボリンジャー:-1σ(13週)
28596.52  均衡表転換線(週足)
28590.91  25日移動平均線
28538.09  均衡表基準線(週足)

上向きの5日線を下回ることなく推移し、終値は直近のボックス上限を形成してきた75日線を上回った。今後は7日ザラ場高値2万9241円20銭を上回るとボックス上抜けによる上昇加速の確度が増すことになろう。一目均衡表では株価は雲下にとどまり、遅行線は本日も弱気シグナルを発生したが、明日15日から雲下限と遅行線の応当日株価がともに下がっていくため、株価の雲突入と遅行線の強気転換が示現しやすく、地合いの改善が進みそうだ。