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上げ一服、米株高も急上昇に警戒
東京株式(前引け)=上げ一服、米株高も急上昇に警戒
4日午前の日経平均株価は小幅続伸し、前日比17円25銭高の2万2631円01銭で前場を終えた。
 
前日の欧米株高を受け、朝方はリスク選好ムードのなか、日経平均は大きく買い優勢で始まり、寄り付き早々に2万2900円台まで上値を伸ばしたが、その後は個人投資家中心に利益確定を急ぐ動きが出て値を消す展開となった
 
運用リスクを取る動きが世界で広がるなか、円相場が円安・ドル高に振れたこともあって、景気敏感株をはじめ幅広い銘柄に買いが入った。
雇用サービス会社ADPが発表した5月の全米雇用リポートは、非農業部門の雇用者数が市場予想ほど悪化しなかった。米サプライマネジメント協会(ISM)が公表した5月の非製造業景況感指数も市場予想を上回り、米景気の回復期待が高まった。これまで期待先行で株価水準が切り上がっていただけに、実体面での裏付けを好感する動きが広がり、米株高を通じて日本株相場を押し上げた。
 
もっとも日経平均は約3カ月ぶりの高値圏で推移し、騰落レシオやRSIなどのテクニカル指標が過熱領域にあり上値が重く、一時はマイナス圏に沈んだものの、前場引け際に買いが入り、小幅ながらプラス圏に切り返した。ただ、値下がり銘柄数は全体の6割を占めTOPIXはマイナス圏で着地している。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は反落した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆3174億円、売買高は7億6969万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は727と、全体の約3割にとどまった。値下がりは1323、変わらずは117銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は、保険業、銀行業などが上昇。鉱業、海運業、不動産業、医薬品などが下落した。
 
個別では、東京エレクトロンやアドテストなど半導体株の一角が高い。ソフトバンクグループやソニー、トヨタ自動車など主力株の上げも目立った。東京海上やT&D、三菱UFJなど金融株も買われた。HOYAも買いが優勢。ダブル・スコープ、内田洋行がストップ高、アイティメディアも大幅高となった。
 
一方、2020年3月期に大幅な最終赤字になったと発表したレオパレスが急落。アステラスや第一三共、武田など医薬品株が下落した。安川電やファナックも売られた。オリエンタルランドも冴えない。GMOクラウドも売りに押された。
 
東証2部株価指数は前日比7.05ポイント高の6297.98ポイントと4日続伸した。
出来高1億2001万株。値上がり銘柄数は203、値下がり銘柄数は192となった。
 
個別では、フルスピードが一時ストップ高と値を飛ばした。クレアホールディングス、ベース、フマキラー、中国工業、野村マイクロ・サイエンスなど8銘柄は年初来高値を更新。インタートレード、クシム、DNAチップ研究所、日本アビオニクス、東亜石油が買われた。
 
一方、日本フェンオール、ショクブン、RVH、瀧上工業、ユーピーアールが売られた。