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117円高と続伸、米株高、円安を好感
東京株式(前引け)=117円高と続伸、米株高、円安を好感
 
17日午前の日経平均株価は続伸した。午前終値は前日比117円03銭高の2万4050円16銭だった。一時は2万4115円に上昇し2019年12月に付けた昨年来高値2万4066円を上回った。
 
16日の米国株式市場は、好調な経済指標や企業決算、米議会上院での北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる新協定の承認など「ポジティブなニュースが続いた」ため、投資家心理が一段と積極化した。また、17日午前に公表された中国の経済統計もまずまず好調な内容だった。
米国の個人消費の強さが、日本株の支えになった。16日発表の19年12月の中国の工業生産高などが予想より伸びたのも買い安心感につながった。ファナックや信越化、日東電などの上昇が目立った。
 
市場では「2万4000円を上回る水準では高値警戒感が強い」と指摘する声が多い。高値圏では売りと買いが交錯し、日経平均は一進一退の展開となった。
ただ、「米株最高値の流れのなか、堅調な動きだ。国内決算を見極めたいとの空気はあるが、中味が悪いのは分かっており、そう売られることはないだろう。市場は来期以降の回復を見据えている」との声が聞かれた。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で9187億円、売買高は5億1136万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1285と、全体の約6割を占めた。値下がりは745、変わらずは129銘柄だった。
 
業種別株価指数(全33業種)では、金属製品、海運業、証券・商品先物取引業の上昇率が高かった。下落は電気・ガス業、小売業、サービス業など。
 
個別では、半導体受託生産(ファウンドリー)の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)が16日発表した19年10〜12月期の連結決算が好調だったことを受け、信越化や日東電、東エレクなど半導体株が高い。マツダやSUBARU、スズキなど自動車株の上げも目立った。キーエンスや、SMCといった設備投資関連株もしっかり、ファナックやコマツなど中国関連株も買われた。ソフトバンクグループやファーストリテイリングが高く、ソニーや任天堂が値を上げた。三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループなど銀行株も高い。
 
一方、トヨタ自動車や村田製作所、太陽誘電が安く、ディスコが軟調。関西電や東ガスが安い。大塚HDや第一三共が下落し、味の素やイオンも売られた。
 
 
東証2部株価指数は前日比1.51ポイント高の7472.03ポイントと反発した。
出来高5009万株。値上がり銘柄数は196、値下がり銘柄数は184となった。
 
個別では、くろがね工作所がストップ高。マナックは一時ストップ高と値を飛ばした。サンテック、川本産業、情報企画、いい生活、キーウェアソリューションズなど14銘柄は昨年来高値を更新。アクロディア、SIG、エヌリンクス、アジア航測、三谷商事が買われた。
 
 一方、FRACTALE、JMACS、カーチスホールディングス、恵和、ダイトーケミックスが売られた。