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NYダウは44ドル高と3日続伸、金融株が上昇
【市況】NYダウは44ドル高と3日続伸、金融株が上昇
16日のNYダウ工業株30種平均は3日続伸し、前週末比44ドル95セント高の2万5064ドル36セントと6月半ば以来ほぼ1カ月ぶりの高値で終えた。
 
ダウは序盤からもみ合いが続いた。朝方発表された市場予想を上回るバンク・オブ・アメリカ(バンカメ)の2018年4〜6月期決算や米長期金利の上昇を手掛かりに金融株に買いが集まった一方、原油先物価格の急落に上値を抑えられた。
 
バンク・オブ・アメリカが16日朝に発表した4~6月期決算は減収増益だったが、事業会社の売上高にあたる純営業収益と1株利益はともに市場予想を上回った。バンカメ株は4%あまり上昇し、JPモルガン・チェースやゴールドマン・サックスなど銀行株全般に買いが広がった。
 
ボーイングは英国ファンボローで開催中の航空ショーで航空機の大量受注を相次いで発表。サービス事業での契約も発表し、収益拡大につながるとの見方から買いが優勢になった。株価は1%あまり上昇し、1銘柄でダウ平均を36ドルあまり押し上げた。
 
 一方、供給増加に対する警戒感などから原油先物相場が4%強下落し、エネルギー関連銘柄に売りが膨らんだ。エクソンモービルとシェブロンにも売りが広がり、2銘柄でダウ平均を13ドル近く押し下げた。
 
朝方発表された6月の米小売売上高は前月比0.5%増、変動の激しい自動車・同部品ディーラーを除くと0.4%増となり、米経済の底堅さが改めて確認された。ただ、どちらも市場予想と一致したため相場への影響は限定的だった。トランプ米大統領とプーチン・ロシア大統領による首脳会談もあまり材料視されなかった。
 
 
ナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反落し、20.257ポイント安の7805.719で終えた。前週末にかけて連日で過去最高値を更新したため、主力株に目先の利益を確定する目的の売りが出た。動画配信のネットフリックスの四半期決算発表を取引終了後に控え、様子見姿勢も強かった。ネットフリックスは上昇した。
 
会員向けセール「プライムデー」を始めたアマゾン・ドット・コムは目標株価の引き上げもあって買われたが、16日にアクセス数の急増で不具合が発生したためやや伸び悩んで終えた。
 
セクター別では、銀行や保険が上昇する一方でエネルギーや食品・飲料・タバコが下落した。
 
個別では、原油相場の下落で、エネルギー会社のチェサピーク・エナジー(CHK)や深海油田開発のトランスオーシャン(RIG)などエネルギー銘柄が軟調推移した。
一方で、半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)は、一部アナリストによる目標株価引き上げを受け上昇。投資銀行のゴールドマンサックス(GS)は、明日にもソロモン氏を次期CEOに指名する計画が報じられ堅調推移した。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
25,064.36+44.95             
S&P500種2,798.43−2.88
ナスダック
7,805.719−20.257
米10年債利回り(%)
2.8564 +0.025
米2年債利回り(%)
2.5987 +0.017
 
NY金(ドル/トロイオンス)
1,239.70−1.50   
NY原油(ドル/バレル)
68.05−0.01
円・ドル
112.26 - 112.27−0.52


 

【シカゴ日本株先物概況】

シカゴ日経平均先物は小幅下落した。9月物は前週末比25円安の2万2540円と、この日の安値近くで引けた。
13日の大取終値を60円下回った。米株の動きを手がかりに2万2600円を挟んでもみ合ったが、引け前に売りに押された。
この日の9月物安値は2万2530円、高値は2万2715円。
 
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
22540 ( -60 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
22565 ( -35 )
( )は大阪取引所終値比



【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7600.45(−61.42)
FTSE100種総合株価指数は3営業日ぶりに反落した。前週末13日の終値に比べ61.42ポイント安の7600.45で引けた。構成銘柄の約7割が下落した。原油相場の下げ幅拡大にともない石油株の値下がりが大きくなり、株価指数も一段安となった。
銅の最大消費国である中国で発表された4〜6月の国内総生産(GDP)の伸びが鈍化したことを受けて、銅価格が下落。これが売り材料となった。
 
個別では、ソフトウエア開発のマイクロフォーカスは2.9%安と値下がりが目立った。安定した売上高への計画が明確でないとして、クレディ・スイスが投資判断と株価目標をともに引き下げたことが響いた。英・豪系資源大手BHPビリトンは2.5%安、水道のセバーン・トレントは2.4%安。広告のWPPグループも2.3%安と下げも大きくなった。
 
半面、ネット専業スーパーのオカド・グループは2.4%高、包装のDSスミスは1.3%高と買われた。セメント大手CRHと金融大手バークレイズはそれぞれ1.0%高だった。
 


■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12561.02(+20.29)
ドイツ株式指数(DAX)は3日続伸した。終値は前週末13日と比べて20.29ポイント高の12561.02だった。今後本格化する決算発表で良好な業績が明らかになると期待され、買いが優勢となった。
 
個別では、ドイツ銀行が7%超上昇した。第2四半期の業績が市場予想の平均を上回るとの見通しを示したことが好感された。医療機器のフレゼニウスと半導体のインフィニオンテクノロジーズも高くなった。
一方で、アナリストが株価目標を引き下げたタイヤのコンチネンタルは売られた。ハイデルベルクセメントも下がった。


■フランス・パリ株価指数
CAC40 5409.43(−19.77)
フランスの株価指数CAC40は下落した。