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NYダウ11ドル高と小幅続伸、経済再開を好感
【市況】NYダウ11ドル高と小幅続伸、経済再開を好感

4日のNYダウ工業株30種平均は小幅に4日続伸した。前日比11ドル93セント高の2万6281ドル82セントと3月上旬以来、3カ月ぶりの高値で終えた。
 
利益確定売りが先行したが、経済活動再開の広がりを好感した景気敏感株への買いが相場を支え、引け間際に上げに転じた。
新型コロナウイルスの感染拡大で停滞していた経済活動を再開する動きが欧米で続き、投資家のリスク選好の回復が続いている。欧州中央銀行が追加の景気刺激策を打ち出したことも投資家心理の改善につながった。
 
アメリカン航空グループが4日、7月から国内線の便数を大幅に増やすと発表し、一時53%上げた。航空機需要が底入れするとの期待からボーイングも大幅続伸した。インテルなど半導体株の一角が買われ、長期金利上昇を好感してJPモルガン・チェースなど金融株の上げも目立った。
 
ただ、ダウ平均は前日終値を下回って推移する場面が多く、一時は190ドル近く下げた。前日までの3日間に900ドル近く上げ、利益確定売りが出やすかった。
米労働省が朝方発表した新規失業保険申請件数は187万件となり、外出規制が始まった3月以降で初めて200万件を下回った。ただ、市場予想を上回ったことで、雇用への懸念が広がった。このところ株価が大きく上昇していた反動で、利益確定の売りが出やすく、マイナス圏で取引される場面も多かった。
 
医療保険のユナイテッドヘルス・グループの下げが目立った。長期金利上昇を受けて配当利回りの高い公益事業株や不動産株なども売られた。
 
セクター別では、銀行や保険が上昇した一方、公益事業や不動産が下落した。
 
ナスダック総合株価指数は5営業日ぶりに反落し、同67.10ポイント安の9615.81で終えた。前日に2月下旬以来の高値で終えており、利益確定売りが広がった。ソフトウエアのマイクロソフト、スマートフォンのアップル、検索サイトのアルファベット、交流サイト(SNS)のフェイスブックなど主力株は軒並み下げた。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
26,281.82+11.93
S&P500種
3,112.35−10.52
ナスダック
9,615.813−67.098
NY金(ドル/トロイオンス)
1,727.40+22.60
NY原油(ドル/バレル)
37.33+0.04
円・ドル
109.08 - 109.11+0.02
 

【シカゴ日本株先物概況】


4日のシカゴ日経平均先物は9営業日ぶりに反落した。
6月物は前日比190円安の2万2725円で引け、4日の大取終値を35円下回った。
前日まで買い進まれた反動から利益確定の売りに押された。
NYダウは、米国の失業保険継続受給者数が予想外に増加したため雇用市場の速やかな改善期待が後退、失望感から売りが先行。その後は前日終値を挟んで終始もみ合う展開となった。5日の米雇用統計発表を控え、持ち高調整の動きもみられた。
この日の6月物安値は2万2495円、高値は2万2990円。


シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
22725 ( -35 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
22735 ( -25 )
( )は大阪取引所終値比



【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6341.44(−40.97)
4日のFTSE100種総合株価指数は4日ぶりに反落した。前日の終値に比べ40.97ポイント安の6341.44で引けた。
米国の新規失業保険申請件数が市場予想よりも悪い内容となり、米国株が軟調となったことなどが英国株の上値を抑えた。過去3日間の上昇で高値警戒感も出ていた。
指数は前日に約3カ月ぶりの水準まで上昇しており、いったん利益を確定させるための売りが幅広い業種で出た。
欧州中央銀行(ECB)の追加緩和決定を背景に他の欧州株式相場が上昇すると、英国株にも買いが波及して指数が前日終値を上回る場面があった。指数構成銘柄全体の約7割が下落した。
個別銘柄では、欧州中央銀行(ECB)の追加金融緩和を受け、資産運用大手ハーグリーブズ・ランズダウン(4.2%安)、同シュローダーズ(3.3%安)などが軟調だった。
半面、欧州の観光客受け入れ再開を背景に航空株が連日の堅調。航空大手インターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)が3.2%高、格安航空大手イージージェットが6.2%高と買われた。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12430.56(−56.80)
4日のドイツ株式指数(DAX)は3日ぶりに反落した。終値は前日と比べて56.80ポイント(0.5%)安の12430.56だった。前日に約3カ月ぶりの高値水準を回復していたため、目先の利益を確定する売りが出た。欧州中央銀行(ECB)が4日発表した追加緩和策を好感した買いが入り、指数は前日比で上昇に転じる場面もあったが、買いの勢いは続かなかった。建設セクターが買われる一方、自動車セクターに売りが出ている。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5011.98(−10.40)