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結構複雑な日
「結構複雑な日」
週明けのNYダウは7日ぶりの反落。
シカゴ連銀全米活動指数が予想に反して前月比でプラスとなったことから寄り付きは続伸でのスタート。
ただS&P500やNASDAQは午前中から反落。
「連日で過去最高値を更新していたことからため、利益確定目的の売り優勢の展開。
業績悪化から投資判断などの引き下げが相次いだGEが下落の悪役」との声が聞こえる。
先週追い風となった税制改革問題も一転悪材料視された。
21日付ニューヨーク・タイムズ紙の報道。
「下院共和党が減税財源として、年最大1万8000ドルルの401Kの税控除上限を2400ドルまで下げることを検討」。
実質増税を助長するとして嫌気された。
「アマゾンやアルファベット(グーグル)、フェイスブックなど主力株が売られ、指数の重荷になった」という声が聞こえる。
今週はNYダウ採用銘柄の4割強にあたる13社が7〜9月期決算の発表を予定。
長期債は反発(利回りは低下)。
26日のECB理事会やFRB次期議長が指名の可能性などから手控えモードだった。
ドル円は113円台70銭台と円高トレンドで推移。
 
史上初の15日連騰となった。
日経平均の日足は、陽線は陰線)。
「下ヒゲが長いため買い勢力の強さは感じられる。
1996年の高値(22666円)が見えて来た」という声もあった。
アベノミクス相場で2回あった総選挙後に株価は大きく上昇。
スタートの12年12月の総選挙後、日経平均は3カ月間で29%上昇。
14年12月の総選挙後は3カ月間で11%上昇していた。
「ここから10%上昇すると23800円台。
92年の高値(23801円)にも届く。
21000円より上の価格帯は過去25年の間、ほとんど取引がない需給の真空地帯」という指摘もある。
今週の日経平均株価は7週連続の上昇への挑戦。
7週続伸となればトランプラリーのあった昨年11月第2週から12月第3週の7週連続上昇以来となる。
シカゴ225先物終値は大証日中比90円安の21650円。
高値は12840円まであった。
大証夜間取引終値は日中比120円安の21620円。
高値は昨夜20時17分の21840円だった。
この「幻の21800円台」が昼間に実現すれば16日続伸となる。
NYダウは1987年の13日続伸、S&Pは1971年の14日続伸が記録。
NASDAQは1979年に19日続伸の記録があるから挑戦して欲しいものだ。
もっとも25日線(20728円)からのかい離はプラス4.7%(前日プラス3.9%)。
サイコロは12勝無敗の100%で高止まり。
松井証券信用評価損益率速報で売り方は▲13.695%(前日▲13.390%)と悪化。
買い方▲2.948%(前日▲3.663%)とかなり好転。
2015年6月24日の▲1.639%は指呼の間だ。
救いは順調な業績。
日経平均採用銘柄のPERは15.13倍まで上昇したがEPSも1434.02円。
10月13日の1432.31円を抜いて過去最高だ。
ボリンジャ─バンドのプラス2σは21671円。
RSIは98.54で2009年8月3日(99.25)以来8年2カ月ぶりの高水準。
21457円〜20709円のマドを埋める可能性は低いだろうが多少のスピード調整は必要かも知れない。
 
 
【主な株価指数の続伸記録一覧】
株価指数           日数            続伸期間
日経平均          14日続伸     1960年12月21日〜1961年1月11日
                                 2017年10月2日〜2017年10月20日※
TOPIX        20日続伸    1971年12月17日〜1972年1月14日
東証2部指数      30日続伸    2012年1月17日〜2012年2月27日
ジャスダック平均  22日続伸    1989年9月12日〜1989年10月13日
マザーズ指数      11日続伸    2014年5月20日〜2014年6月3日
                                  2017年2月20日〜2017年3月6日
NYダウ             13日続伸   1987年1月2日〜1987年1月20日
ナスダック指数    19日続伸   1979年8月6日〜1979年8月31日
S&P500         14日続伸   1971年3月26日〜1971年4月15日
 
 
(兜町カタリスト櫻井)