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356円高 大幅続伸、リスク選好ムード一段と強まる
東京株式(前引け)=356円高 大幅続伸、リスク選好ムード一段と強まる
9日午前の日経平均株価は続伸した。前日比356円15銭高の2万3776円69銭で前場を終えた。
 
朝方は、米中貿易摩擦の激化懸念後退を背景に18日の米国株式が上昇した流れを受け、買い優勢で始まった。円安・ドル高も追い風となり、上げ幅を拡大して一時2万3804円65銭(前日比384円11銭高)まで上昇する場面があった。
日米の長期金利が上昇し、運用収益が改善するとの期待から保険や銀行といった金融株が買われたことも相場全体を押し上げた。日立建機やファナックなどの中国関連株の買いを誘った。
 
その後いったん伸び悩んだが、下値は限定され、前引けにかけて高値圏で推移した。中国・上海総合指数が安寄り後に上げに転じたことも支えとなった。
 
JPX日経インデックス400、東証株価指数(TOPIX)も続伸した。
 
市場からは「予想を超える強さだ。コールオプション売り手による先物ヘッジ買いや、ロング&ショート筋による巻き戻しなど需給面によるところが大きい。
さらに上昇への期待感はあるが、米国株や、欧州株で特に独DAX指数が一段と上昇し、リスクオンの動きを強めることが条件になろう」との声が聞かれた。
 
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆4012億円だった。売買高は7億9261万株。東証1部の値上がり銘柄数は1689だった。
値下がりは354、変わらずは65銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)では、石油・石炭製品、保険業、機械の上昇が目立つ一方、空運業、水産・農林業が下落した。
 
個別では、任天堂が買われ、ソフトバンクグループも物色人気。ソニー、三菱UFJ、トヨタ自動車なども高い。安川電機が大幅高、キーエンスも上昇した。ランドビジネスが値幅制限いっぱいに買われ、TATERUも連日のストップ高。Ubicomホールディングスも商いを膨らませ値を飛ばした。
半面、ファーストリテイリングが軟調、武田や花王、JALなども売り優勢となった。サムティが急落、グレイステクノロジー、ジャパンベストレスキューシステムも安い。
 
 
東証2部株価指数は前日比80.43ポイント高の7296.74ポイントと4日続伸した。
出来高5486万株。値上がり銘柄数は306、値下がり銘柄数は113となった。
 
個別では、省電舎ホールディングス、DNAチップ研究所、テクノマセマティカルがストップ高。日本電通、SYSKEN、ソルコム、北陸電話工事、ICDAホールディングスなど10銘柄は年初来高値を更新。原田工業、兵機海運、プレミアグループ、メタルアート、Casaがり買われた。
 
一方、魚喜、互応化学工業、アルチザネットワークスが年初来安値を更新。ビート・ホールディングス・リミテッド、東京衡機、コーア商事ホールディングス、ファーマフーズ、アイルが売られた。