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「日足陽線が欲しい」
「日足陽線が欲しい」
NY株式市場は4日続伸。
にわかにクローズアップされた1月のCPIは前月比0.5%上昇。
市場予想の0.3%上昇を上回って着地。
変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアCPIは前月比0.3%上昇。
2017年1月以来、1年ぶりの大幅な伸び(市場予想は0.2%上昇)。
本来ならFRBの利上げスピードが加速するとの見方が台頭するはず。
しかし株式市場の解釈は「見えないフリ」と「足元好感」。
しかも今回の株価下落の端緒となったのは金利上昇。
10年国債利回りは2.916%と、前日終盤の2.84%から上昇。
一時は2.919%と、4年ぶりの高水準を付けた。
しかしネガな反応はせず株高。
「需給と罫線で株価や為替が決定され、材料は後付け」の典型のような動きとなった。
「小売売上高が増加予想に反して前月比0.3%減。
昨年2月以来の大幅な落ち込みでインフレ懸念の拡大は抑えられた」。
そんな都合の良い解釈も聞こえる。
個別ではフェイスブック、アマゾン、アップルが上昇をけん引した。
円ドルは一時106.70円と1年3カ月ぶり高値をつけたが107円台を回復。
VIX(恐怖〉指数は19.26。
2月5日以来初めて20を割り込んだ。
VXV(3ヶ月先の変動率)も19.34まで低下。 
 
日々失速の日経平均株価。
後場に一時21000円を割り込んで200日線(21030円)を下回る場面もあった。
「連日で3ケタ上昇する場面がありながら下げに転じる動き。
センチメントは非常に悪い」という声が聞こえる。
終値で200日線を割り込むとすれば、昨年9月以来。
「9月9日まで3日間、水面下に沈んだあとの浮上が11月の連騰記録へとつながった」。
そんな明るい指摘もある。
前回はじり安、今回は3週間で2500円の急落。
その差はある。
騰落レシオは反発圏とされる70%にほぼ接近し71.81%。
空売り比率は46.5%と47%まであと一歩の水準。
14日連続40%超と記録を更新している。
日経VIは30.02と高止まり。
日経平均採用銘柄のEPSは1651.38円と増加しPERは12.81倍まで低下した。
2月9日時点の信用買い残は206億円減少し3兆4097億円と高水準。
ただ信用売り残は1644億円減少し7719億円。
先週の売り方の買い戻しはだいぶ多かった。
相場観的には3月期日を控えて格好の買い戻しモードだったことになる。
シカゴ225先物終値は大証日中比315円高の21495円。
高値は22510円だった。
割れこんだSQ値21190円は復活。
5日移動平均(21463円)は上回っている。
陰線4本、1本陽線でまた陰線3本。
株価の反発よりも「日足の陽線」が重要視される日だ。
ボリンジャーのマイナス2σが21182円で一応サポート。
しかしマイナス2σが22147円。
σ一つで1000円幅はキツイ。
気学では「前日来高きは吹き値売り方針」。
前日来高くないから解釈は難しい。
明日は「人気に逆行して動く日」。
 
夕暮れ時のデパチカ。
「50円引き」、「100円引き」、あるいは「半額」という赤い札。
生鮮食品売り場でよく見かける風景だ。
例えば5000円の毛蟹が「半値」になるとあっという間になくなる。
この消費者心理はおそらく古今東西共通のものだろう。
「消費者は安くなると品物を買うもの」。
自分の心理と照らし合わせても間違ってはいない。
ところが株式投資家という消費者心理あるいは投資家心理というのはこれと全く異なる。
「明日からは値段が上がるよ」。
「売り切れになるともう入荷はありません」。
この言葉がかなり好きだ。
上がらなければ買う気にかならないという不思議な心理はこの世界特有だろう。
もっとも消費者心理は「下がっても買うし、上がっても買う」というたくましさ。
フツーの消費者心理で相場を考えれば簡単だと思うのだが・・・。
 
 
報道はVIX(恐怖)指数の不正操作。
不正な市場操作が続いていると匿名の金融関係者が米証券取引委員会などに告発。
金融取引業規制機構がVIX先物価格捜査の有無について調査に乗り出すという。
VIXの不正操作については2017年からの指摘。
話題になれば乗り出す規制機関というのも古今東西一緒。
というか、ロンドン銀行間金利でさえやり玉にあがったのだから「むべかるかな」の感。
 
 
4〜12月期決算集計状況(全体の99.9%が通過)。
第3四半期売上高9.0%増、同経常利益19.5%増、同純利益35.0%増。
通期売上高6.9%増、同経常利益12.7%増、同純利益30.0%増。
 
NYダウは253ドル高の24893ドルと4日続伸。
NASDAQは130ポイント高の7143ポイント。
S&P500は35ポイント高の2698ポイント。
ダウ輸送株指数は101ポイント高の10482ポイント。
3市場の売買高は78億株。
CME円建ては大証比315円高の21495円。
ドル建ては大証比345ポイント高の21525ポイント。
225先物大証夜間取引は日中比280円高の21460円。
ドル円は106.99円。
10年国債利回りは2.913%。
 
◇━━━ カタリスト ━━━◇
 
ネットマーケティング(6175)・・・動兆。
 
ネットマーケティングに注目する。
同社は成果報酬型の広告代理事業で創業。
現在はメディア事業の恋愛マッチングサービス「Omiai」が成長分野。 
美容関連が拡大基調。
大株主であるファンドから同社株を全株売却したとの報告を受けたと発表。
需給関係の良化を期待する格好だ。
リバウンド期待。


(兜町カタリスト櫻井)