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小幅反落、米株安嫌気も押し目買い
東京株式(前引け)=小幅反落、米株安嫌気も押し目買い
 
 
10日の日経平均株価は小幅反落した。午前の終値は前日比2円03銭安の2万3428円67銭だった。
前日の米国株安を受けて弱含みで始まり、日経平均株価はマイナス圏で推移する時間が続いた。今後、米連邦準備制度理事会(FOMC)や英総選挙、米国の対中制裁関税の発動期日を控える。「海外含め市場はイベント待ち」となり、様子見気分が強かった。
 
一方、円相場が1ドル=108円台後半とやや円安・ドル高に振れていることは下支え要因で、押し目買いで上げに転じる場面もあった。
円安基調に加え、香港株式相場が底堅く推移したことも支えになった。
ただ、11日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表に加え、15日には米国の対中制裁関税「第4弾」の全面発動期限を控えており、「持ち高を一方向に傾ける投資家は少なく様子見ムードが強い」といい、散発的な売買が交錯する展開が続いた。
 
長期金利が9カ月ぶりにゼロ%に上昇するなか、不動産投資信託(REIT)の総合的な値動きを示す東証REIT指数は下げ幅を拡大した。中国国家統計局が10日発表した11月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比4.5%上昇と、上昇率は7年10カ月ぶりの高水準となったが、日本株相場の反応は限定的だった。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で8567億円、売買高は4億9260万株だった。JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は小幅に続伸した。
 
東証1部の値下がり銘柄数は939。値上がりは1066、変わらずは150銘柄だった。
 
業種別株価指数(全33業種)では電気・ガス業、石油・石炭製品、パルプ・紙の下落が目立った。上昇は水産・農林業、その他製品、繊維製品など。
 
個別では、ファストリやファナック、ソフトバンクグループ(SBG)など値がさ株が下落。トヨタが軟調に推移し、東京エレクトロンやスクリン、キーエンス、日本電産も冴えない。
トクヤマ、IDOMなども値を下げている。
 
一方、任天堂が大商いで高く、太陽誘電やソニー、神戸物産も上値を追った。第一三共や中外薬が堅調だったほか、学情、gumiが値を飛ばし、コナミHDや大林組が高い。
 
 
東証2部株価指数は前日比28.31ポイント安の7182.05ポイントと3日ぶり反落した。
出来高7030万株。値上がり銘柄数は194、値下がり銘柄数は194となった。
 
きょう東証2部に上場したテクノフレは公開価格の900円を18%上回る1062円で初値を付けた。前引けは1070円だった。同社は金属製管継ぎ手などの製造販売を手掛ける。
 
個別では、東京ボード工業が年初来安値を更新。大和重工、大盛工業、イトーヨーギョー、イムラ封筒、日本抵抗器製作所が売られた。
 
一方、アイケイがストップ高。ダイナックホールディングス、情報企画、ベルテクスコーポレーション、那須電機鉄工、ウエスコホールディングスなど12銘柄は年初来高値を更新。インスペック、フリージア・マクロス、アイスタディ、野崎印刷紙業、リミックスポイントが買われた。