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109円と軟調、米株安・円高で売り優勢
東京株式(前引け)=109円と軟調、米株安・円高で売り優勢

15日午前の日経平均株価は反落し、前日比109円10銭安の2万3517円63銭で終えた。
 
きょう前場はリスク回避の売り圧力が強まり、日経平均株価は下値を試す展開を強いられた。前日の米国株市場で追加経済対策の早期成立に対する期待感が後退し主要株指数が反落したほか、外国為替市場でドル安・円高に傾いていることも買い見送りにつながった。途中下げ渋る場面はあったものの、前場後半売り直される形となった。
 
中国国家統計局が発表した9月の中国の卸売物価指数(PPI)、消費者物価指数(CPI)がともに市場予想を下回る結果だったことが伝わると下げ幅を広げた。
世界経済をけん引していた中国経済の回復速度の鈍化によって、日本の景気回復が鈍るとの懸念が広がった。
 
新型コロナウイルスの感染が再拡大しているフランスでパリを含む主要都市で夜間外出禁止令が出たことも、再び経済活動の制限が広がるのではないかとの見方から、投資家が運用リスクを回避する姿勢を強めている。
 
日経平均が2万3500円に近づくと押し目買いが入る場面もあった。
市場関係者は「東証株価指数(TOPIX)が続落していることで、日銀の上場投資信託(ETF)買いが入るとの思惑から買いを入れている投資家もいる」と指摘した。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はともに続落した。
 
前引けの東証1部の売買代金は概算で8461億円、売買高は4億1959万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1460と、全体の7割弱を占めた。値上がりは601銘柄、変わらずは101銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は、医薬品、精密機器、水産・農林業の下落が目立ち、上昇は空運業、保険業、鉄鋼など。
 
個別銘柄では、武田、大日本住友、エーザイ、協和キリンなど医薬株も安い。日水は軟調。HOYAが下落し、ソニー、東エレク、レーザーテック、キーエンス、トヨタ、任天堂、ソフトバンクGが値を下げ、エムスリー、ZHD、アサヒ、サイバーが売られた。
 
半面、ANAが反発し、JALも底堅い。東京海上、第一生命が堅調。NTTドコモ、ソフトバンクはしっかり。GMOGSHDがにぎわった。AGC、積ハウス、日本製鉄、日製鋼などが買われた。
 
 
東証2部株価指数は前日比18.75ポイント安の6306.76ポイントと続落した。
出来高1億5314万株。値上がり銘柄数は122、値下がり銘柄数は258となった。
 
個別ではJESCOホールディングス、デュアルタップ、日創プロニティ、アドテック プラズマ テクノロジー、ヴィスコ・テクノロジーズは値下がり率上位に売られた。
 
 一方、ブルドックソース、アヲハタ、サトウ食品、GMOペパボ、いい生活など9銘柄が年初来高値を更新。アウンコンサルティング、日本製麻、竹田印刷、那須電機鉄工、さいか屋は値上がり率上位に買われた。