兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。

OCN版はコチラ

NYダウは53ドル高、反発。企業業績への期待が支え
【市況】NYダウは53ドル高、反発。企業業績への期待が支え
19日のNYダウ工業株30種平均が反発し、前日比53ドル91セント高の2万6071ドル72セントで終えた。
下院議会で2月16日までの暫定予算が可決されたことから朝方は小幅上昇して寄り付いたものの、上院での採決が難航するとの見方から上値の重い展開となった。
政府機関閉鎖への警戒感は残るものの、閉鎖された場合でも短期で株式相場に直接的な影響は殆どないとの楽観的な見方から、引けにかけてやや上げ幅を拡大する展開となった。
 
決算発表シーズンが本格化するなか、企業業績の改善を好感した買いが続いた。ただ、
IBMとアメックスは2銘柄でダウ平均を60ドル近く押し下げた。IBMは前日夕に発表した四半期決算が業績の先行き不透明感を招き、材料出尽くしとみた売りが出た。アメックスは赤字転落を受け、自社株買いの停止を明らかにしたことが嫌気された。
 
株の取引時間中に米10年債利回りが一時2.65%と約3年4カ月ぶりの水準に上昇したのを受け、利ざや拡大につながるとして金融株などへの買いも目立った。
 
ナスダック総合株価指数は同40.333ポイント高の7336.380と過去最高値で終えた。プライム会員の月額料金を引き上げると発表したアマゾン・ドット・コムなどが上げ、来週決算を発表する動画配信のネットフリックスも買われた。
 
セクター別では、耐久消費財・アパレルや食品・飲料・タバコが上昇する一方で自動車・自動車部品や公益事業が下落した。
 
個別では、証券会社による投資判断引き上げが伝わったスポーツ用品のナイキが大幅上昇。アクティビスト(物言う投資家)と新たな取締役の指名で議論していると伝わったホームセンターのロウズも高い。同業のホーム・デポにも買いが入った。
ネット小売のアマゾン(AMZN)はプライム会員の月払い会費を引き上げ上昇した。
 
一方、複合企業のゼネラル・エレクトリック(GE)はドイツ銀行が増資の必要性に言及したことで5営業日続落となった。
 
 
VIX指数は11.27と上昇(前営業日12.22)。ダウ平均がマイナスに沈む場面では、VIX指数も12.33までやや上昇する場面はあった。しかし、NASDAQやS&Pの底堅い動きに、VIXもほぼ前日引け値を下回る水準で推移。ダウ平均がプラス圏に浮上するとVIXも下げ幅を広げ、一時11.22まで低下した。
 
NYダウ工業株30種(ドル)
26,071.72+53.91             
S&P500種2,810.30+12.27
ナスダック7,336.380+40.333
 
米10年債利回り(%)
2.6611 +0.05
米2年債利回り(%)
2.0689 +0.026
 
NY金(ドル/トロイオンス)
1,333.10+5.90
NY原油(ドル/バレル)   
63.57−0.38
円・ドル
110.68 - 110.69   −0.55
 

【シカゴ日本株先物概況】

シカゴ日経平均先物は小幅反発した。3月物は前日比10円高の2万3835円で引け、大取終値を35円上回った。
好調な企業業績を手がかりに米株が上昇し、つられて日本株も買われた。円相場が上昇したうえ、米連邦予算切れを巡り政府機関の一部閉鎖が懸念され、上値は重かった。この日の3月物高値は2万3890円、安値は2万3720円。
 
シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
23835 ( +35 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
23860 ( +60 )
※( )は大阪取引所終値比



【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100種総合株価指数は5営業日ぶり反発した。前日終値に比べ29.83ポイント高の7730.79で引けた。
アナリストが株式評価を引き上げた銘柄を中心に買いが広がり、構成銘柄の約7割が上昇した。金関連株や金融株が堅調だったことも奏功した。
 
個別では、航空のイージージェットが大幅上昇。インターコンチネンタル・ホテルズ・グループとブリティッシュ・アメリカン・タバコも高くなり、指数の上げを主導した。いずれもアナリストが目標株価や投資判断を引き上げた。
金価格の上昇で関連株のフレスニージョとランドゴールド・リソーシズが高くなった。
医薬品株と住宅建設株も買われた。総合ヘルスケアのNMCヘルスの上げが目立った。
 
半面、小売株が下落した。朝方発表になった2017年12月の英小売売上高指数が市場予想を大きく下回ったことを嫌気した売りが出た。キングフィッシャー、衣料小売りのネクストが大幅に下落したほか、マークス・アンド・スペンサー(M&S)やスーパーマーケット株も下げた。買収観測で買いが続いていた自動車部品のGKNが売られた。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
ドイツ株式指数(DAX)は大幅続伸。終値は前日比153.02ポイント高の13434.45と、2017年11月に付けた過去最高値(13478.96)に迫った。構成銘柄の9割が上昇した。
個別では、アディダス、鉄鋼のティッセン・クルップが大幅上昇。自動車株も上げた。
一方、工業用ガスのリンデなど4銘柄が小幅安となった。


■フランス・パリ株価指数
CAC40(仏)5,526.51 +31.68
フランスの株価指数CAC40の終値は5526.65と2008年1月以来約10年ぶりの高値水準で引けた。