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もう少し債券が売られないと・・・
「もう少し債券が売られないと・・・」
「もう少し債券が売られないと・・・」
 
NY株式市場は小動き。
他に経済指標の発表がなく注目された小売売上高は前月比0.6%増。
2016年12月以来7カ月ぶりの大幅な増加となった。
市場予想の0.4%増を上回っての着地。
「自動車の販売増加など第3四半期初めに経済が引き続き拡大した。
12月の利上げの方向に見直しの可能性は低い」と解釈された。
ショッピングモールや百貨店の好調は個人消費が米経済を牽引している傍証にもなった。
アマゾンの7月プライムデーの影響は大きかったことになる。
ただ「労働市場が最大雇用状態に近づく中でも賃金の伸びは緩慢なまま。
消費者は貯金を取り崩している」という警戒的見方もある。
ホームデポやコーチの株価の下落は小売売上高の好調とは一致しておらず興味深い動向。
「人々の消費対象がいつも同じというわけではない。
企業レベルで見ると、勝者と敗者が存在する」という指摘はもっともらしく聞こえる。
北朝鮮リスクについて緊張緩和との見方から10年国債利回りは上昇(価格は下落)。
12月米利上げ確率は55%まで上昇した。
ドル/円は上昇率が1%強と1日としては7月3日以来最大となり1週間ぶりの高値。
一方、ユーロ/ドルは7月28日以来の安値。
NY連銀製造業業況指数はプラス25.2と前月のプラス9.8から大きく上昇。
2014年9月以来の高水準となった。
予想の10.0も大幅に上回っての着地だがほとんど材料視されず。
 
 
火曜の日経平均は5連敗回避で大幅高。
4日続落での下落幅役500円の半分を埋めた。
「北朝鮮リスクで売り仕掛けたヘッジファンドが雲行き変化に慌てて買い戻した」という声も聞かれ上昇は前場だけ。
後場は小動きだった。
過去4日で4000億円程度あった先物売りの買い戻しが北朝鮮リスクの後退で前場に集中したという格好だろう。
「月曜は下放れて十次線。
火曜は上放れて陽線。
完全に形勢は逆転。
月曜の十字線は『離れ小島』。
『放れて十字は捨て子線』の買いシグナルが灯った」という楽観論も聞こえる。
225先物大証夜間取引終値は日中比変わらずの19740円と方向感なし。
為替の110円台後半が救いにはなる。
当面の目標は昨日抜けなかった8月SQ値19825円の奪還。
25日線(19986円)からのマイナス乖離は前日の2.3%から1.2%まで好転した。
その前に75日線(19907円)をクリアしなくてはならない。
一目均衡の雲の下限は19579円、上限は20049円とまだ雲の中。
完璧売られすぎレベルのボリンジャーのマイナス3σは19540円。
下落下限のマイナス2σは19688円とクリア。
マイナス1σの19837円までは奪還しておきたい日。
空売り比率は39.3%とようやく40%割れながらそれでも高水準。
日経VIは15.68%まで低下した。
10年国債利回りが0.45%まで低下(価格は上昇)のが気にかかるところ。
 
 
日経マーケット面の特集は海外投資家の日本株に対する見解。
面白いものが浮かび上がってくる。
「北朝鮮問題は顧客との話題にはほとんどならない。
日本は地震や災害も多く投資家は地政学リスクに慣れきっている」。
一方で「北朝鮮リスクは年内最大のリスク材料だろう」。
「しかし北朝鮮問題が現状より悪化シないなら日本株は小幅に上昇するだろう。
実質GDPが6四半期連続で増加するなど経済は堅調。
企業業績はよく投資家心理は改善している」。
「ただ、企業業績の拡大は世界で見られる傾向。
それだけで日本株を選考できる訳ではない。
欧州や新興国に比べ日本株に割安感はない、。
日本の予想PERは14倍台。
ドイツや新興国の指数は13倍を切る。
ただ中長期的な円安進行などの魅力的材料が欲しい。
年内にも円安は進むだろう。
2018年6月時点では1ドル115円程度まで下がると見ている。
それに伴って日本株も今より2%ほど上がるだろう」。
総じて弱気はあまり感じられない裏側で「2%の上昇」という数字。
日経平均がたった400円しか上がらないのなら誰も投資はしないだろう。
というかその程度の予測しかできないのが外国人投資家のプロだというのがよく分かる。
確かにドイツのPERは13.1倍で中国は13.6倍。
だったらNYの18倍はどう説明するのだろう。
あるいはドイツのPBRは1.60倍で中国は1.70倍。
だったら日本の1.23倍とNYの2.92倍はどう説明するのだろう。
日本のEPSの伸び率は11.2%で1ヶ月前比0.54%増加。
NYもドイツも1ヶ月前比はマイナス。
これもどう説明するのだろう。
 
4〜6月決算を通過した1582社。
68%の1082社が最終増益。
比率は過去最高となった。
純利益は前期比33%増。
08年以降の最高を記録した。
しかも417社が過去最高益。
112社が通期業績見通しを上方修正。
製造業は49%増益。非製造業は17%増益。
想定為替レートは111円。
 
 
頑張ったのは昨日の安倍首相。
17時57分から山梨・鳴沢の日本財団笹川会長の別荘。
集まったのは森元首相、小泉元首相、麻生財務相、茂木経財相、西村官房副長官、荻生田幹事長代理。
そしてフジテレビの日枝相談役ら。
21時30分まで約3時間。
10日ほどの夏休み計画が短縮されたためにこうなったのだろうか。
 
 
NYダウは5ドル高の21998ドルと3日続伸。
NASDAQは7ポイント安の6333ポイントと3日ぶりの反落。
S&P500は1ポイント安の2464ポイントと3日ぶりの反落。
ダウ輸送株指数は23ポイント高の9371ポイント。
3市場の売買高は53億株と低調。
CME円建ては大証比20円安の19720円。
ドル建ては大証比10ポイント安の19730ポイント。
225先物大証夜間取引は日中比変わらずの19740円。
ドル円は110.60円。
10年国債利回りは2.266%。
非公式外資系5社動向は売り970万株、買い1320万株。
金額ベースは4億円の売り越し(2日連続)。
売りは銀行・卸売・自動車・薬品セクターなど。
買いは鉄鋼・精密・情報通信・食品・サービスセクターなど。
売買交錯は電機セクターなど。
 
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(兜町カタリスト櫻井)