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185円高と続伸、買い戻し続く
東京株式(前引け)=185円高と続伸、買い戻し続く

2日午前の日経平均株価は続伸した。午前終値は前日比185円66銭高の2万2248円05銭。
 
米国で抗議デモが広がっているものの5月の米製造業景況感指数が景気の底入れを示す内容と受け止められ前日の米株相場が上昇したことで、日本株市場でも引き続き買いが優勢となった。経済活動の段階的再開に伴い、景況感が底を打つとの期待感を背景に、景気敏感株を中心に上昇した。主要なアジア株が総じて堅調に推移していることも相場の支えになった。
 
市場では「3、4月に日本株を売っていた海外勢による買い戻しの流れが持続している」との指摘が聞かれた。「3月の株安局面で参入した個人も個別株物色に向かっている」という。
小売業界では百貨店といった商業施設の営業再開を受け、「悪材料が出尽くした」との意識も強まっているという。
 
ただ、中国が米国産大豆などの輸入を停止するとの報道を受け、一方向での上昇には歯止めがかかっている。トランプ大統領が国内デモ鎮圧のために軍の投入を辞さない構えを示したことも「治安悪化で経済に悪影響が及ぶとの懸念が市場心理を冷やす」といい、株価の上値を抑えている。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆1171億円、売買高は6億3661万株だった。JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も続伸した。東証1部の値上がり銘柄数は1570と全体の7割を超えた。値下がりは508銘柄、変わらずは90銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は、鉱業、不動産業、機械、銀行業の上昇が目立ち、下落は医薬品、空運業など。
 
個別銘柄では、ソフトバンクG、ファーストリテがしっかり。ブイキューブは大幅高で、三菱UFJは小高く、三井住友が締まった。国際石開帝石、三井物、ソニー、トヨタ、キーエンス、アサヒ、オリンパス、クボタも買われた。
 
半面、任天堂は甘い。第一三共やアステラスなどの医薬品のほか、関西電や東ガスなどの電気・ガスが売られた。レーザーテック、村田製、は売られた。東エレクは弱含み。ANA、JAL、 HOYA、味の素、任天堂も安い。
 
東証2部株価指数は前日比59.07ポイント高の6264.92ポイントと続伸した。
出来高8612万株。値上がり銘柄数は241、値下がり銘柄数は143となった。
 
個別では、フルスピードがストップ高。北海道コカ・コーラボトリング、ODKソリューションズ、ベース、日本アビオニクスは年初来高値を更新。クシム、くろがね工作所、パシフィックネット、アジア航測、アクロディアが買われた。
一方、共和コーポレーション、京葉瓦斯、広栄化学工業、コマニー、日建工学が売られた。