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「株安の水曜日と米ドットフランク法改正の綱引き」
「株安の水曜日と米ドットフランク法改正の綱引き」
NY株式市場は反落。
トランプ米大統領は「米中通商協議に満足していない」とコメント。
制裁を科している中国通信機器大手のZTEについて中国側との合意はまだないとした。
ZTEに対しては最大13億ドルの罰金と経営陣の刷新を求める案を提示。
「米中通商協議を巡る先行き不透明感」が台頭していると解釈された。
また6月12日に予定された米朝会談の破談の可能性も懸念されての下落。
ぬか喜びと現実のかい離による株価の上昇下落に大統領の気まぐれが重なった一日という印象だ。
もっとも中国による自動車関税引き上げを好感し自動車セクターは上昇。
鉄鋼やマイクロン・テクノロジーなど半導体セクターもしっかりの展開だ。
債券市場はやや低下。
ドル円は111円を挟んだ水準。
23日公表のFOMC議事要旨に関心は集まっているが通過するだけのことになろうか。
手詰まり感の裏返しでもあろう。
米下院が金融規制改革法(ドッド・フランク法)の改正法案を可決。
米利上げの問題や地政学リスクの問題よりもコチラのほうが重要かつ最大の好材料だ。
 
 
昨年までの火曜に戻ったかのような展開。
前場の日経平均は1円安だったが後場に下落幅を拡大して42円安と反落。
そして23000円割れ。
前場大幅高のユニー・ファミマが後場に急落。
下落寄与度33円だったのが象徴的だった。
東証1部の売買代金は2兆1437億円と2兆円台キープ。
「一段と商いが萎むようならいったん調整」という声もある。
残念ながら新高値は78銘柄と2ケタに減少。
もっとも5日線(22889円)にサポートされた上昇が継続。
25日線からは2.3%のプラスかい離。
騰落レシオは124.53%。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲12.758%。
買い方▲6.665%とほぼ変化なし。
5月18日時点の信用買残は前週比544億円減の3兆3086億円。
減少は5週連続。
約4ヶ月ぶりの低水準ではあるが絶対水準は高い。
信用売残は97億円増の8232億円。
ただマザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲21.71%と今年最大のマイナス。
買い方は▲14.21%だ。
「マザーズ指数・ジャスダック平均とも底打ちが期待できそうなチャートの形」という指摘もある。
空売り比率は40.6%と上昇。
40%割れは2日連続でストップした。
日経VIは14.21まで低下。
昨年12月25日以来の水準。
日経平均採用銘柄のEPSは1657円でPERは13.85倍。
14倍には23198円が必要だ。
75日線(21938円)は1日4円の下落幅。
200日線(21696円)は1日15円の上昇幅。
その差はあと10日あまりで逆転する可能性がある。
シカゴ225先物終値は大証日中比25円安の22935円。
今年4勝14敗の水曜日は先週まで5連敗中。
3月20日以降3日続落なしのリズムなら今日で下げ止まり。
気学では「始め高いと後安く、逆に下寄りすると後場高し」。
今日は久々に気学期待。
ボリンジャーのプラス2σ水準23147円にタッチすれば2月2日の23122円の窓埋め完了。
下はプラス1σの22795円がサポートだ。
ワシントンでは日本時間早朝に金融規制改革法(ドッド・フランク法)の改正法案を可決。
リーマンショック後に導入された規制の緩和となる。
規制緩和によって経済成長を押し上げると約束していたトランプ政権にとっては大きな勝利となる筈。
これを地球上で最初に咀嚼し消化するのは東京市場。
明日のNYを先取りして欲しいものだ。
 
興味深かったのは日経マーケット面の「スクランブル」。

経験則では保守的な業績予想を出してくる企業の株価は決算発表直後に売られるが、
その後は1年近くにわたって株価が上昇していく傾向がある。
保守的予想を出す企業の過去10年間の株価パフォーマンスうを平均すると、
5月末から6月中旬をそこに株価は上昇に転じ、
翌年3月には市場平均を約15%も上回っていた。
米利上げが継続して日米金利差がさらに広がればこの円安トレンドは大きくは変わらないだろう。
そうなった場合の有効な投資行動は6月に日本株を買うことだ。
 
文章が長く読みにくいが論旨は明快。
書いていたのはやはりベテランの証券部の次長さんだった。
 
 
NYダウは178ドル安の24834ドル。
NASDAQは15ポイント安の7378ポイント。
S&P500は8ポイント安の2724ポイント。
それぞれ反落。
ダウ輸送株指数は125ポイント安の10741ポイント。
3市場の売買高は62億株。
CME円建ては大証比25円安の22935円。
ドル建ては大証比20ポイント安の22940ポイント。
225先物大証夜間取引は日中比30円安の22930円。
ドル円は110.88円。
10年国債利回りは3.063%。
 
 
◇━━━ カタリスト━━━◇
 
CAP(3965)・・・動兆。
 
キャピタルアセットプランニングに注目する。
同社は生命保険の販売支援システムとコンサルが中核。
相続税対策の個人資産管理システムや証券ラップ運用バックシステムに期待感。
日本最古のフィンテック関連としてフィンテック各社と連携強化。
業績は絶好調。
3月中間期の純利益は2.56億円(306.5%増)。
今9月期純利益は2.95億円(35.1%増)の見通しで上振れ期待。
決算を好感して5月15日にはストップ高となった。
日経朝刊の「事業承継シンポジウム」のパネルディスカッションの広告。
北山社長が登場している。
 
 (兜町カタリスト櫻井)