NYダウ続伸、経済再開への期待継続

【市況】NYダウ続伸、経済再開への期待継続

2日のNYダウ工業株30種平均は前日比267ドル63セント高の2万5742ドル65セントと3月6日以来ほぼ3カ月ぶりの高値で終えた。
 
米経済活動の再開で景気回復を織り込む買いが優勢となり、資本財や素材を中心に幅広い銘柄が買われた。全米で続く人種差別への抗議デモへの相場の反応はみられなかった。
 
欧米では、新型コロナウイルスの感染拡大で事実上停止していた経済活動を再開する動きが継続。ニューヨーク市でも8日から段階的な再開に踏み出す方針。景気回復への期待から、幅広い業種で買いが優勢だった。
 
前日に5月の米サプライマネジメント協会（ISM）の製造業景況感指数が上向いたこともあり、米景気は最悪期を過ぎて回復に向かっているとの見方が多い。ダウ平均の構成銘柄では化学のダウが5%高、建機のキャタピラーが2%高となるなど景気敏感株の上げが目立った。米原油先物相場が3カ月ぶりの水準に上昇し、石油のエクソンモービルとシェブロンも買われた。
 
白人警官による黒人暴行死事件に抗議するデモは2日も続いた。トランプ米大統領は秩序回復に向け、連邦軍の投入も辞さない姿勢を1日に示した。ただ、デモが主要企業の業績に大きな影響が出るとはみられておらず、相場の反応は乏しかった。
 
セクター別では、エネルギー、自動車・自動車部品が上昇、一方、食・生活必需品小売が下落した。
 
ナスダック総合株価指数は3日続伸し、前日比56.33ポイント高の9608.37と2月20日以来の高値で終えた。ソフトウエアのマイクロソフトやネット検索のアルファベットなど主力ハイテク株が上昇した。クアルコムが6%高、テキサス・インスツルメンツが4%高となるなど半導体株の一角の上昇が目立った。
 
NYダウ工業株30種（ドル）
25,742.65＋267.63
S&P500種
3,080.82＋25.09
ナスダック
9,608.375＋56.326
NY金（ドル/トロイオンス）
1,734.00−16.30
NY原油（ドル/バレル）
36.86＋0.05
円・ドル
108.66 - 108.68＋0.88


 

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【シカゴ日本株先物概況】


2日のシカゴ日経平均先物は7営業日続伸した。6月物は前日比430円高の2万2650円で引け、期近物終値ベースで今年2月21日以来、約3カ月半ぶりの高値を更新した。
1日の大取終値を280円上回った。米景気回復への期待から日経平均先物は米株とともに買われた。ウイルスパンデミックの鎮静化やワクチン、治療薬の開発が進んでいること、経済活動の再開で見通しが改善したことが下支えとなった。
 
この日の6月物高値は2万2705円、安値は2万2110円。
 
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
22650 ( +280 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
22655 ( +285 )
(　)は大阪取引所終値比



【欧州株式市場】

 
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100　6220．14（＋53．72）
2日のFTSE100種総合株価指数は続伸した。前日の終値に比べ53.72ポイント高の6220.14で引けた。3月6日以来ほぼ3カ月ぶりの高値を付けた。指数構成銘柄全体の約7割が上昇した。
英国や欧州で経済再開の動きが広がり、景気が回復に向かうとの期待感から前日に引き続き買いが優勢だった。
原油高を背景に英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルやBPなど石油株が買われた。
 
個別銘柄では、航空・防衛会社メギットが9.3％の大幅高。航空機エンジン製造大手ロールス・ロイスも4.9％高と急伸した。石油大手BPは5.7％高、高級衣料バーバリーも4％高の堅調。鉱業大手アングロ・アメリカン（3.6％高）など資源株も軒並み買われた。
 
半面、製薬大手アストラゼネカ（1.8％安）など製薬株がそろって軟調。金融大手バークレイズは1％安と売られた。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX　12021．28（＋434．43）
2日のドイツ株式指数（DAX）は反発した。終値は前営業日である5月29日と比べて434.43ポイント高の12021.28だった。
終値で12000台を回復するのは3月4日以来ほぼ3カ月ぶり。休場明けのドイツ市場も大幅高の展開。全面高となり、自動車や建設セクターの上昇が目立った。
経済活動の再開によって欧州景気が回復するとの期待から買いが入った。欧州中央銀行（ECB）が4日の理事会で追加緩和に踏み切るとの観測が広がっていた。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40　4858．97（＋96．19）