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NYダウ1ドル安、5日ぶりに反落、FOMC発表を控え様子見
【市況】NYダウ1ドル安、5日ぶりに反落、FOMC発表を控え様子見
12日のNYダウ工業株30種平均は、前日比1ドル58セント安の2万5320ドル73セントで終えた。翌日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控えて様子見姿勢が強まり、小幅ながら5営業日ぶりに反落した。
 
朝方は、米朝首脳会談で両国首脳が共同声明に署名したことが一定の評価を受け、買いが先行したものの、大型買収を巡る司法判断や米連邦公開市場委員会(FOMC)など重要日程を前に、午後にやや売りが優勢となった。
 
米司法省が米通信大手AT&Tによるメディア大手タイムワーナーの買収差し止めを求めた裁判の判決が12日夕に出る。米コムキャストによる21世紀フォックスの事業買収提案や、米携帯電話スプリントとTモバイルUSの統合などがこの判決に影響される可能性がある。このため「投資家の様子見を誘った」という。
 
12日の米朝首脳会談は相場に大きく影響しなかった。共同声明で北朝鮮の完全な非核化への具体的な道筋が示されなかったため、大きな買い材料とはならなかったようだ。地政学リスクへの過度な警戒は後退し、ロッキード・マーチンやレイセオンなど軍需株の一角は売られた。
 
ナスダック総合株価指数は3日続伸し、前日比43.869ポイント高い7703.794で終えた。6日以来ほぼ1週間ぶりに過去最高値を更新した。アップル、アルファベット、アマゾン・ドット・コムなど大型ハイテク株が総じて上げた。
 
セクター別では、公益事業やメディアが上昇する一方でエネルギーや保険が下落した。
 
個別では、電気自動車のテスラ・モーターズ(TSLA)は、一部アナリストが「モデル3」の出荷台数予想を大幅に引き上げ上昇した。ツイッターはJPモルガン・チェースが目標株価を引き上げ、大幅に買われた。小売大手のシアーズ・ホールディングス(SHLD)は、ネット小売のアマゾン(AMZN)とのタイヤ販売提携拡大を明らかにし買われた。
 
 
VIX指数は12.34と小幅下落(前営業日12.35)。
米朝首脳会談では、「完全非核化」と「体制保証」が合意されたことで、朝鮮半島を巡る地政学リスクが後退した。しかしながら、明日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控えて、ダウ平均は小幅に下落して引けた。VIX指数は一時11.88まで下落した。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
25,320.73−1.58
S&P500種
2,786.85+4.85
ナスダック
7,703.794+43.869
 
米10年債利回り(%)
2.9645 +0.008
米2年債利回り(%)
2.5448 +0.017
 
NY金(ドル/トロイオンス)
1,299.40−3.80   
NY原油(ドル/バレル)
66.05−0.31
円・ドル
110.38 - 110.39   +0.07

 

【シカゴ日本株先物概況】

シカゴ日経平均先物は反落した。9月物は前日比120円安の2万2800円で引けた。13日の米連邦公開市場委員会(FOMC)結果発表を控え、持ち高調整の動きが強まった。
12日の米朝首脳会談で、両首脳は北朝鮮が「朝鮮半島の完全な非核化」に取り組む旨の共同声明に署名したものの、買い材料視されなかった。
この日の6月物安値は2万2735円、高値は2万2965円。
 
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
22800 ( -30 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
22835 ( +5 )
( )は大阪取引所終値比



【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7703.81(-33.62)
FTSE100種総合株価指数は、米朝首脳会談で具体策が示されなかったことへの失望感から4営業日ぶりに下落した。前日11日の終値に比べ33.62ポイント安の7703.81で引けた。構成銘柄の半数以上が下落した。
取引が低調となるなか、指数への寄与度が大きい資源株が下落し、指数を押し下げた。住宅建設株が大幅に値下げしたことも指数の重荷になった。
 
個別では、産銅大手アントファガスタは、2.3%安下げが目立った。利益確定の売りなどで石油株は全面安となった。
住宅大手バラット・ディベロップメンツをはじめ、住宅建設株は軒並み2~3%下げた。高額不動産の販売が減退傾向にあるとの見方から住宅建設株は軟調な流れが続いている。パーシモンは配当の権利落ちとなったことも売り材料視された。銀行株は売りに押された。
 
半面、病院経営のメディクリニック・インターナショナルが引けにかけて上げ幅を広げ、4.0%大幅高で引けた。英ガス・電力大手のセントリカはアナリストによる投資判断と目標株価の引き上げを手掛かりに上昇した。ロシアの鉄鋼大手エブラズは続伸した。小売りのキングフィッシャーとマークス・アンド・スペンサー(M&S)も上げた。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12842.30(-0.61)
ドイツ株式指数(DAX)は小幅反落した。終値は前日11日と比べて0.61ポイント安の12842.30だった。前日終値付近で売り買いが交錯した。
 
個別では、アナリストが目標株価を引き下げたドイツポストが安かった。前日に大幅上昇したコメルツ銀行は利益確定の売りで下げた。
一方、電力のエーオンとRWEが上げた。前日安く引けた自動車のダイムラーとドイツテレコムは買い戻された。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5453.37(-20.54)