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続伸 ダウ253ドル高 主要企業決算を好感 ハイテク・金融株の上昇
【市況】続伸 ダウ253ドル高 主要企業決算を好感 ハイテク・金融株の上昇
14日のNYダウ工業株30種平均は前日比253ドル04セント高の2万4893ドル49セントと4日続で終えた。
1月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回り、利上げ加速への警戒感から売りが先行。その後は、原油相場の上昇や複数の主要企業決算が好感されたほか、米経済への楽観的な見方も広がり、堅調推移となった。ダウは250ドルを超す上昇となった。
ハイテク株や金融株が大きく上げ、相場をけん引した。
金融株は金利上昇で預貸利ざやが拡大するとの見方が支えになった。ゴールドマン・サックスは3%、JPモルガン・チェースは2%上昇した。原油先物相場の反発を受けてエネルギー株も総じて上昇した。ダウ平均は285ドル高まで上げ幅を広げる場面があった。
 
ナスダック総合株価指数は同130.105ポイント(1.9%)高の7143.615で終えた。相場が戻りを試すなか、アップルやアルファベット(グーグル)、フェイスブック、アマゾン・ドット・コムなど主要IT銘柄に押し目買いが入った。
 
セクター別では、銀行や半導体・半導体製造装置が上昇する一方で公益事業や電気通信サービスが下落した。
 
個別では、アクセサリーのフォッシル(FOSL)は決算内容が予想外の増収となり、一部アナリストによる目標株価引き上げを受け、前日比で2倍弱に急騰した。
21世紀フォックスから有名プロデューサーを引き抜いたと発表した動画ストリーミングのネットフリックス(NFLX)が高い。外食のチポトレ・メキシカン・グリル(CMG)も大幅に上昇した。
ファストフードのチポトレ・メキシカン・グリル(CMG)は、同業ヤム・ブランズ(YUM)の「タコベル」部門の最高経営責任者(CEO)を新CEOに指名し、大幅上昇した。
決算で1株利益が市場予想を上回ったビールのモルソン・クアーズ・ブリューイングやホテルのヒルトン・ワールドワイド・ホールディングスも上げた。
 
半面、金利上昇を受け、公益事業や不動産投資信託(REIT)など配当利回り狙いで買われる銘柄は安かった。日用品のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)や通信のベライゾン・コミュニケーションズなど、ディフェンシブとされる銘柄も下げが目立った。
 
VIX指数は19.26と低下(前営業日24.97)。主要米株価指数は強い米消費者物価指数(CPI)を受けた下振れを先行させたものの下げ渋り、ダウ平均は前日比で一時200ドルを超える上昇となった。VIX指数は警戒水準とされる20を下回った。
 
NYダウ工業株30種(ドル)
24,893.49+253.04
S&P500種
2,698.63+35.69
ナスダック
7,143.615+130.105
 
米10年債利回り(%)
2.9131 +0.073
米2年債利回り(%)
2.1718 +0.066
 
NY金(ドル/トロイオンス)
1,358.00+27.60
NY原油(ドル/バレル)
60.74+1.55
円・ドル
106.97 - 106.98   −0.43

 

【シカゴ日本株先物概況】

シカゴ日経平均先物は反発した。3月物は前日比290円高の2万1495円で引け、同日の大取終値を315円上回った。
NY株とともに右肩上がりの相場展開になった。円高進行で売られる場面もあった。この日の3月物高値は2万1510円、安値は2万0915円
 
シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
21495 ( +315 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
21525 ( +345 )
( )は大阪取引所終値比

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7213.97(+45.96)
FTSE100種総合株価指数は反発した。前日13日の終値に比べ45.96ポイント高の7213.97で引けた。金融株と鉱業株の上げが指数を押し上げ、構成銘柄の約7割が上昇した。
午後に発表された1月の米消費者物価指数(CPI)の伸びが市場予想を上回ったことをきっかけに、米利上げペースが速まるとの警戒感から、欧州各国株式相場はそろって売り圧力を強めた。英国株も売りに転じる場面もあったが、その後買い戻された。
欧州の一部銀行が良好な決算を発表して、金融株が買われた。
 
個別では、銀行のHSBCホールディングスと保険のオールド・ミューチュアルの上げが目立った。ランドゴールド・リソーシズやロシアの鉄鋼大手エブラズなど鉱業株も上昇した。株価指数への影響が大きいたばこのブリティッシュ・アメリカン・タバコと、インペリアル・ブランズも買われた。
飲料のコカ・コーラ・ヘレニック・ボトリングは5%近く上昇。通期決算で増収を発表したことが好感された。

半面、旅行のTUIと資産運用のスタンダード・ライフ・アバディーン、医薬品のシャイアーは下落した。

 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12339.16(+142.66)
ドイツ株式指数(DAX)は反発した。終値は前日13日に比べて142.66ポイント高の12339.16だった。午後の米経済指標の発表をきっかけに、欧州各国株式相場が急速に下がる場面もあったが、その後そろって買い戻された。
 
個別では、コメルツ銀行と電力のRWE、放送大手のプロジーベンザット1メディアの上げが大きくなった。下落したのは、鉄鋼のティッセン・クルップだけだった。


■フランス・パリ株価指数
CAC40 5165.26(+56.02)