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NYダウ2ドル高、一時200ドル超上昇も伸び悩む
【市況】NYダウ2ドル高、一時200ドル超上昇も伸び悩む

15日のNYダウ工業株30種平均は小幅に3日続伸し、前日比2ドル27セント高の2万7995ドル60セントで終えた。
米中の経済指標の改善が好感され、朝方は200ドル超上げる場面があった。ただ、買いが先行したスマートフォンのアップルが午後に一時下げに転じると市場心理の重荷となり、相場は伸び悩んだ。
 
中国国家統計局が15日発表した8月の小売売上高は、前年同月比0.5%増となり、8カ月ぶりにプラスに転じた。米ニューヨーク連邦準備銀行が朝方発表した9月のニューヨーク州製造業景況指数も3カ月連続でプラスとなり、市場予想も上回った。
世界景気の回復基調が続いているとの見方から化学のダウなど景気敏感株の一角に買いが入った。
 
ソフトウエアのマイクロソフトや顧客情報管理のセールスフォース・ドットコムも買われ、ダウ平均を支えた。PER(株価収益率)などから一部の銘柄に割安感があると報じられた半導体関連株も全般的に好調で、インテルも上昇した。
 
ただ、ダウ平均は午後に伸び悩み、小幅安に転じる場面もあった。アップルへの売りが強まり、市場心理を冷やした。15日の新製品発表会で多機能携帯端末「iPad(アイパッド)」などの新機種を発表した。ただ、市場の一部で期待された次世代通信規格「5G」対応の「iPhone(アイフォーン)」の発表がなく、材料出尽くしの売りが出た。アップルは一時下げに転じた後、0.2%高で引けた。
 
15日の米証券取引委員会(SEC)への届け出で、機器販売の大幅な落ち込みが明らかになった建機のキャタピラーが3%あまり下げた。シティグループが貸倒引当金を積み増す可能性に言及し、JPモルガン・チェースなど銀行株に売りが波及した。
 
セクター別ではメディア・娯楽が上昇した一方で、銀行が売られた。
 
ナスダック総合株価指数は続伸し、同133.67ポイント高の1万1190.32で終えた。アップル以外の主力ハイテク株はしっかり。電気自動車(EV)のテスラも大幅高で終えた。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
27,995.60+2.27
S&P500種
3,401.20+17.66
ナスダック
11,190.324+133.673
NY金(ドル/トロイオンス)
1,966.20+2.50
NY原油(ドル/バレル)
38.39+1.13
円・ドル
105.40 - 105.42−0.34
 

【シカゴ日本株先物概況】


15日のシカゴ日経平均先物は小幅続伸した。12月物は前日比25円高の2万3330円で引け、15日の大取終値を10円上回った。
NYダウは、中国8月小売売上高が予想以上に回復したほかドイツの9月ZEW景気期待指数も20年ぶりの高水準に達するなど、世界経済の順調な回復が好感され寄り付きから上昇した。しかし、引けにかけては連邦準備制度理事会(FRB)の結果発表を明日に控えて一旦手仕舞う動きが広がり上げ幅を縮小した。
日経平均先物は米株高を好感する買いが入った。引けにかけては米株が伸び悩み、上げ幅を縮めた。
この日の9月物高値は2万3360円、安値は2万3195円。
 
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
23330 ( +10 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
23380 ( +60 )
( )は大阪取引所終値比



【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6105.54(+79.29)
15日のFTSE100種総合株価指数は反発した。前日の終値に比べ79.29ポイント高の6105.54で引けた。
この日のFT指数はジリ高。終盤に6123.69と、8月25日以来3週間ぶりの高値を付ける場面もあった。構成銘柄の約6割が上昇した。
中国の経済指標が改善し中国関連株が買われた。午後に発表された米国の経済指標も堅調な内容となり、上げ幅を拡大した。外国為替市場でのポンド安も通貨変動に敏感な多国籍企業株の買いを誘った。
 
個別銘柄では、ネット専業スーパーのオカド・グループが11%高と、急反発した。オカド・グループは新型コロナウイルスの影響でネット販売の売り上げが大幅増となり、利益見通しを引き上げたことを材料に買いが膨らんだ。
世界最大の銅消費国である中国の景気回復の期待感から鉱業株が買われた。中国関連の銀行のHSBCホールディングスと保険のプルーデンシャルも上げた。ポンド安でポンド換算時の業績が押し上げられるとの見方から医薬品株やたばこ株、石油株など多国籍企業銘柄の上げが目立った。
 
一方、銀行株は売りに押された。航空機エンジンのロールス・ロイスとチェコのセキュリティソフト大手アバスト・ソフトウエアは2.2%安とふるわなかった。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 13217.67(+24.01)
15日のドイツ株式指数(DAX)は4営業日ぶりに反発した。終値は前日と比べて24.01ポイント(0.2%)高の1万3217.67だった。
 
16日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表とパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の会見を控え、構成銘柄に輸出株が多いDAX指数は狭い範囲での取引だった。上昇と下落の銘柄はほぼ拮抗した。医薬・農薬大手のバイエルの上げが目立った。前日に大幅下落した不動産サービスのドイチェ・ボーエンは上昇した。半導体のインフィニオンテクノロジーズは利益確定の売りで下落した。
 
欧州各国の株式市相場も上昇した。スペインのIBEX35は1%以上、上昇した。ZARA(ザラ)を展開するアパレル世界最大手、インディテックスが大幅高となった。同業他社のヘネス・アンド・マウリッツ(H&M)の株価が大幅上昇したことに連れ高した。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5067.93(+16.05)