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2015年10月25日
「ローディーはブランドがお好き」
ロードバイクを始めようとする方が増えています。 超軽量な車体は自転車の中で最も高い巡航性能を誇ります。数十kmから百数十kmまでも走れてしまうので、サイクリングに最適です。 初めてロードバイクを購入するとなると、フレームに各パーツが組まれた、いわゆる完成車と呼ばれるものを、10万円前後のクラスや、10〜20万円クラス、あるいは30万円以上のプライス・ゾーンで検討することになります。

ロードバイクの選び方
10万円前後はエントリークラスで乗り易く、趣味として続くかどうかわかりませんが先ずはロードバイクを試してみたい方にお勧めします。

〜10万円クラス
軽量かつ高剛性でスピードの出るロードバイクとして十分なクオリティ。
中級クラスとの違いは主に重量と使われる素材の価格が大きな要素です。
性能の高さに対し価格が抑えられ、ロードバイクを初められるという人や自転車通勤に使う人に人気です。

20万円台の初中級者クラスはフレームもカーボン素材となるなど、十分レースにも耐えるグレードであり「大人のプラモデル」という沼に陥る覚悟のある方にちょうどよいでしょう。

10〜20万円クラス
カーボン素材は自由な成型を可能とし、振動吸収性と剛性の両立が可能。また、金属に比べ軽量です。
このクラスのカーボンフレームは快適さ、疲れにくさといった素材特性を活かした乗り心地のよさを追求したモデルが多いのが特徴です。
体への負担が軽減されるので、より長く遠くへ行ったとしても翌日の疲れが残りにくく平日はバリバリ働かれているサラリーマンの方や女性まで幅広く人気のあるグレードです。

30万円以上クラスはそれらの中間にして中庸、初心者だけどちょっとリッチな気分を味わいたい方向けですね。

30万円以上のクラス
剛性と軽量性を極限まで突き詰められ、カーボンの中でも最高レベルのカーボン繊維を惜しみなく部位に合わせて使用され、時間と労力がつぎ込まれた高級品。
より少ない力でよりスピードが出せるよう考え抜かれ、巡航のスピードが上がるだけでなく、傾斜のきつい坂道もさらに軽く進むような魔法のような高揚感が感じられ、もちろん最高レベルのパーツで構成される為、一つ一つの部品はまるで、工芸品。機能性と美術的な美しさが融合する一台となり、見ているだけでも頬がゆるんでしまう魅力が感じられます。

女性の方へのワンポイントアドバイス
女性にとっては、フレームサイズと色がロードバイク選びの最大のポイントでしょう。

フレームサイズは概ね身長が基準になりますが、田所くん(弱虫ペダル)のようなマッチョ男子と比べて華奢で繊細な女子には、小振りで剛性(=硬さ)も高くない女性向け仕様のフレームが各メーカーから用意されています。

女性でも選べるフレームが増えています。きちんと計測してポジションの出せるフレームを選ぶようにしましょう

色はパープルやピンクなどのお洒落な色使いのフレームが多く、バーテープ(ハンドルに巻くクッション性のあるテープ)やケーブル類、ウェアなどを同色で揃えたりすると「自転車女子」が完成です。

ロードバイクに乗り始めると、他人のバイクがとても気になってきます。

フレームやホイールにはメーカー名やグレードが大きく鮮やかに描かれていますし、パーツ類もその形状や色などから一目で「階級」が判読できてしまいます。ハンドバックや靴、アクセサリーと一緒で、ロードバイクには「ブランド」があからさまに表示されているのです。

ローディー(ロードバイク乗り)の人気は、やはりイタリア、フランスやアメリカの高級ブランド。

ローディーとは
ロードバイクに乗ってスポーツ走行を趣味とする人たちのこと。
一歩間違えればコスプレ手前のぴっちり系のサイクルジャージ、サイクルショーツ、もちろんヘルメットなどで完全装備の人たちである。

イタリアはコルナゴやDE ROSA、ビアンキ、ピナレロ、フランスはLOOKやラピエールなどの老舗が強く、アメリカはトレック、キャノンデール、スペシャライズドの3大メーカーが競っています。

ピナレロ ドグマ 65.1
ポールスミス リミテッド エディション完成車

公道を使って1日に200キロほどを競うレースをロードレースといいますが、自転車ロードレースはヨーロッパではサッカーと人気を二分するほどのメジャースポーツです

その最高峰が「ツール・ド・フランス」。「ジロ・デ・イタリア」、「ブエルタ・ア・エスパーニャ」と合わせて世界3大ロードレース=グランツールと称されています。グランツール以外にも世界選手権など様々なロードレースがありますが、注目を集めるレースで上位の成績を収めることが高級ブランドに課せられた命題といえます。

各メーカーはロードレースにトップグレード(=最高額品)を投入しています。グランツールなどで勝てば大きな宣伝効果となって、その高額商品はバンバン売れていきます。フレームとパーツの組み合わせによっては軽く100万円を超えるものもあるのですが・・・。

近年のロードバイクの造形は美しさをさらに増しました。流麗なフレームのラインは、軽さ、剛性、乗り心地などの機能を追求した末に生み出された、いわば機能美とも表現できます。乗らない時は室内に保管して眺めたり、意味もなくホイールをまわしたり、お手入れをしたりする方が多いのもうなずけます。

ロードバイクを売るためにはブランドイメージを高め、かつキープしていく必要があるのですが、それにはグランツールに参戦するチームへの機材提供など莫大なコストを負担しなければなりません。そのコストは当然、商品プライスに反映され、ロードバイクはますます高額=高級ブランドと化していきます。

ブランド好きなローディーがいる限り、このスパイラルは断ち切れそうにありません

次回は「ファンタスティック・フォー」です。映画の話題でしょうか?
子供から大人まで気軽に乗れる自転車。日本サイクリング協会(東京・品川)によると、国内で登録されている自転車の総数は約7000万台に上り、日本の総人口の半分以上が利用している計算だ。

それだけに、交通事故も多い。警察庁の調べでは、2014年に発生した交通事故のうち、自転車が関係する事故の割合が約2割を占めているそうです。

しかもここ数年、自転車事故の加害者に高額な賠償金を命じる判決が相次いでいる。

自転車は車やバイクのように保険加入を義務づけられていません。いったん事故を起こせば、多額の賠償金の支払いなどで深刻な事態になりかねないのに、サイクリング協会の推計によると、加入率は2割程度だそうです。

損保が相次いで自転車保険の取り扱いを充実させている背景には、自治体の後押しもある。

自転車事故の場合は子供が加害者になることも少なくない。このため加害者側に支払い能力がなければ、被害者の救済が滞る恐れがあるからです。

自転車事故に保険で備え 損保各社が商品競うのも当然ですね。

お手軽自動車保険の一例を紹介。

自宅からスマホで申し込むことができる手軽さを売り物にしているのは、東京海上日動火災保険とNTTドコモが取り扱う「ドコモサイクル保険」だ。保険料は個人型で月額440円からで、賠償責任補償額は最高2億円だ。携帯電話使用料と一緒に支払える仕組みも特徴です。保険加入義務がないとはいえ、自転車を買い替える時などに、保険加入を考えてみて下さい。

(日本経済新聞朝刊2015年6月3日を参照:Eimei.TVが作成)
【損保大手3社 関連銘柄に注目】
[8630] 損保ジャパン日本興亜 HD
[8725] MS&ADインシュアランス
[8766] 東京海上 HD

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