ゴールデンウィーク後に感じる倦怠感の正体

今年のゴールデンウイーク(GW)は4月29日の「昭和の日」（金・祝）から5月8日の日曜日まで。「憲法記念日」や「みどりの日」「こどもの日」といった祝日がすべて土日に重ならないことから、祝日のロスが生じない理想的な日程でした。

最長でなんと10連休という今年のゴールデンウイーク(GW)です。

国内旅行や海外旅行、行楽地に出かけた楽しいゴールデンウイーク(GW)が過ぎると、
なんだか仕事に行きたくない…
体がダルイ…　
なんて感じること、誰にでもありますよね。 ただでさえ日常生活で仕事や子育てに追われているなか、頭とカラダを休めている間もなく、今度は混雑に紛れて遊び疲れてしまうのですから、誰だってゴールデンウイーク(GW)あとはぐったりしてしまうのも仕方ありません。

しかし問題はゴールデンウイーク(GW)あとに起こる、「五月病」と呼ばれる”うつ”に似た症状なのです。 「五月病」と聞くと、まるで季節の風物詩で、誰にでも起こるちょっとした「ダルい気分」と感じ、多少そのような感覚を覚えても「五月病だからすぐ治るだろう」なんて呑気に構えることでしょう。

そのまま症状が治まれば良いのですが、ときに、深刻な症状にまで発展してしまうことがあります。

「五月病」は医学的な病名ではありません。そのため、明確な診断基準もないが、環境への適応が難しく精神的・身体的不調が出る適応障害の一種とされています。

この「五月病」という言葉は、新入生や、新入社員、そして、4月に入り部署を異動や転勤したりなどで新しい環境に入り込んだ人が、知らずしらずのうちに蓄積されていた心身の疲れが、5月の連休後に、気分が落ち込んで無気力になり、まるで”うつ”のような症状を起こすことからつけられた名前なのです。

このような状況になってしまう原因としては以下が考えられます。
・新しい環境で知らず知らずのうちに頑張り過ぎて心身に疲れが蓄積されてしまう
・やる気はあるのに、うまく環境に馴染めない、仕事に慣れない
・新しい人に馴染めない、人間関係がうまくいかない
・新しい環境への期待感が膨らんでいたが理想と現実のギャップがあった
・入試や入社試験といった大きな目標を達成し、次の目標が見つかっていないことによる燃え尽き感を感じている

いわゆる「新しい環境の変化に、思うようについて行けない、対応できないことへのストレスや焦り」ということです。

そして、そのような原因で張りつめていた緊張が5月の連休でプッツリ途切れることで、だましだまし心身を無理させてきてしまったツケがまわり「五月病」とよばれる症状を引き起こします。

もちろん、ストレス耐性が強い人、弱い人それぞれなので、まったくこの症状とは無縁の人、症状が軽い人、重い人が存在します。

逆を言えば、誰もが起こす可能性がある症状なのです。 このようなストレスは、自律神経の異常を引き起こすため、ストレスの原因が深刻になると、やがて食欲不振や胃の痛み、めまいや動悸などの肉体的な症状までが出現しますので注意しましょう。

五月病は、うつ病やそのほかの精神疾患と違ってリフレッシュやストレスケアを行うことで自然と回復していきます。
環境に慣れる1〜3ヶ月後には自然と治っていることも多いので、深く思い詰めず生活するようにして下さい。

次回は、「五月病はうつ病とは違うの？じゃあどう治せばいいの？」…を紹介します。