兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。

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2017年02月4週
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02月4週
【推移】

20日(月):
週末のNY株式市場は堅調展開。NYダウは7日連続で終値の過去最高値を更新。S&P総合500種とナスダック総合も高値引けとなった。プレジデンツデーの月曜休場を控えた割にはしっかりの展開。週間ベースではNYダウは1.7%高、2週続伸(累計2.7%上昇)。NASDAQは1.8%高、4週続伸(同5.1%上昇)。S&P500は1.5%高、4週続伸(同3.5%上昇)。週末の日経平均株価は続落。5週連続の金曜株高の記録も途絶えた。

「週末らしく、小幅に弱もちあい」という解釈。「19100円台を買って、1万9500台に近づくと売るトレードがこのところの流れ」。そんな声も聞かれる。今年に入って日経平均に強い動きが見られたのは、大発会(1月4日479円高)、トランプ大統領がパイプライン推進の大統領令を発令した1月後半(1月25日に269円高、26日344円高)、トランプ大統領が大型減税を示唆した先週末(2月10日471円高)。「上げ材料は海外要因で急騰後は買いが続かず萎むという動き」との解釈だ。

月曜日は先週に続いて上昇で2連勝。「日経平均は19100円が買い場で19500円が壁」との指摘通りの動きとなってきた。もっとも上昇幅は16円。これを反発というには少し苦しいところでもある。

日経平均株価は16円高の19251円と3日ぶりの小幅反発。前場は100円以上下落した局目もあったが後場プラスに転じた。銀行・小売・輸送用機器などが上昇。「昼休み時間中に先物が買われ、後場は買いが先行。ロングオンリー投資家の押し目買い」との声も聞かれる。
為替が113円台前半と円高が一服したことからの押し目買いとの解釈。ただ今夜のNY休場を控え上昇幅は限定的。

東証1部の売買代金は1兆7127億円。新高値102銘柄。ソフトバンクが上昇し日経平均株価への上昇寄与度は約30円。東芝、三菱UFJ、BS、トヨタが上昇。任天堂、ファーストリテ、ファナックが下落。3日単位のリズムはまだ変わらずの展開。今日マイナスであれば3日続落となり火曜反発のリズムもあったが、結構微妙。東証2部株価指数は上昇。日経ジャスダック平均株価は7日続伸。昨年来高値を連日で更新。東証マザーズ指数は反発した。

21日(火):
月曜の東証1部の売買代金は1兆7127億円と今年最低。「閑散に売り無し」の格言通りならば今年初の火曜上昇への期待。「エネルギー不足」とみるならば残念ながらやはり火曜安のアノマリーだった。気になったのは経営統合観測が報じられた関西アーバン銀行とみなと銀行の急伸。スーパーリージョナルバンクの登場への一里塚と見れば金融が相場の柱に戻る可能性はあろうか。

NY市場はプレジデンツデーで休場。
前週末まで4日連続で陰線だった日経平均が5日ぶりに陽線となったのは好材料。「息切れ」から「希望」への脱皮だったのかも知れない。
NYの7連騰を横目に見ながら追いかける展開に期待感はある。

モルガンタンレーMUFJ証券のレポートは「日銀には逆らうな」。TOPIXの目標値を1800ポイントに設定。現在水準から17%の上昇を見込んでいる。
背景はTOPIXのEPSが前期比28%増加の見通し。外部材料に右往左往しながらも足元日本企業の業績が着実に増加している点は見逃せないだろう。

気になるのは「米市場のプレジデンツデー前後の株価は軟弱」というアノマリー。1990年以降プレジデンツデー前の金曜は平均0.15%の下げ。プレジデンツデー後の火曜は平均0.20%の下げ。ただ最近は2年連続でこのアノマリーは崩れておりジンクス消滅に期待したいところ。

今年の上昇初日を7週目にして示現した火曜日の日経平均株価。支えとなったのはテクニカル的指標という指摘もある。13週移動平均(19201円)、一目均衡表の転換線(19197円)、25日移動平均線(19145円)などだ。
ここで踏みとどまれたから昨日の上昇になったという見方も出来よう。不思議なのはプレジデンツデーの休日の夜にフィラデルフィア連銀総裁が講演を行ったこと。それを材料に為替が円安トレンドになったこと。「経済指標が米経済の拡大継続を示す内容となれば、3月会合での利上げを支持する」。絶妙のタイミングで格好の支援材料視された。時として市場では興味深い事態やコメントが発生するものでもある。「上がるも下がるも為替次第」という究極の責任転嫁はまだ続きそうな気配。

大引けの日経平均株価は130円高の19381円と続伸。火曜日は今年初、7週ぶりの上昇となった。午前中ごろにハーカー・フィラデルフィア連銀総裁が米国での講演で「3月利上げを排除しない」と発言したことがきっかけとの解釈。日経平均VIは一時17.02まで低下。昨年来安値を下回った。東証1部の売買代金は1兆6540億円と連日で今年最低を更新した。高木、スズキ、マツダ、SOMPO、三菱ケミHD、りそなHD、三井住友FGが上昇。東芝、富士フイルム、NTT,ソフトバンクが下落。

22日(水):
3連休明けのNY株式市場は続伸。プレジデンツデー前後のNYダウが下落するというアノマリーは3年連続で不成立となった。NYダウは8日続伸となり史上最高値を更新。NASDAQとS&P500も史上最高値を更新しトリプルクラウン復活となった。
「背景はトランプ米大統領の経済政策に対する楽観的な見方の台頭」との解釈。「トランプ政権が主張している政策を通せるなら株価にとって極めて明るい材料」との声も聞かれる。S&P500の予想PER17.8倍で長期平均の15倍を大きく上回った。
「企業の四半期決算は予想よりも好調。投資家は最高水準の株価を正当化する材料を求めていた」と指摘されている。
日経平均水曜の8連勝は成就せず。引け際に頑張ったものの前日比1円73銭(語呂は「行こーな」)安だった。もっともTOPIXは水曜8週連続高。首の皮一枚記録がつながったというところ。「方向感のなさは東芝の大商いにつながった」という声も聞かれる。
大商い株価専有率は42.4%まで上昇した。

大引けの日経平均株価は1円57銭安の19379円87銭と小幅に反落。朝方は買いが先行したものの、買い一巡後は国内投資家とみられる売りがやや優勢。一時前日比50円安程度下落。ただ後場は下落幅を縮小。プラスに転じる場面もあった。東証1部の売買代金は2兆1068億円と3日ぶりに2兆円を超えた。楽天、東芝、アスクル、東エレクが上昇。ファーストリテ、ファナック、信越化、味の素、レオパレスが下落。TOPIXは水曜8週続伸。

23日(木):
NY株式市場はマチマチの展開。NYダウは9日続伸。ボリンジャーの+2σ水準(20709ドル)を超えた状態は継続。化学のデュポンの株価上昇がダウの上昇に寄与した。NASDAQとS&P500は3日ぶりの反落。
こう着の背景は「FOMC議事要旨が利上げに慎重な姿勢を示唆。3月利上げ観測が後退した」との解釈。3月利上げ確率は議事要旨の公表を受けて前日の22%から18%に低下した。

ヤマト運輸が宅配総量を抑制するという。労組からの申し入れらしいが人手不足の波は相当なものらしい。
因みに同社のシェアは約5割。宅配便取扱個数は18.5億個。圧倒的な数となる。ここから見えるのはドローン宅配。あるいはトラックの自動運転。物流センターの省力化。もちろんネット通販の隆盛を始めとして他の銘柄へのシナリオは結構作成可能だろう。因みに米ウォールマートは既存店売上高が前年同期比1.8%増。
客数の伸びが1.4%と拡大したことが背景。サービス向上を狙った従業員教育や実店舗とネットを融合させたオムニチャンネルが奏功。ネット通販の売り上げは前年同期比29%増となった。世界の取扱量は36.1%増でアマゾンを越える成長だからすさまじい。

値上がり銘柄数は1013。新高値は125。新安値はゼロだから決して物色意欲が衰えている訳でもない。特に新興中小型は期待満載感という印象。マザーズ、JASDAQ、東証2部指数はプラス。
日経JASDAQ平均は10日続伸。昨年8月29日〜9月9日以来の記録。11連騰なら15年4月2日〜16日以来2年ぶり。3000ポイント台復活となると1991年以来となる。「高値は90年7月の4149.20。まだまだ上値余地ありということかもしれない」と市場関係者。ドルベースの日経平均は171.02と終値ベースの高値を更新している。

大引けの日経平均株価は8円41銭安の19371円46銭と続落。東証1部の売買代金は2兆43億円とかろうじて2兆円乗せ。中小型指数は上昇。「商いが低調な中で、機関投資家の買いが入った一部の銘柄が大きく上げた。2月末配当などの権利取りを狙った買いが入り、午後は下げ渋る場面が目立った」との声が聞こえる。アステラス、第一三共、資生堂が上昇。東芝、ソフトバンク、ホンダ、日東電が下落。

24日(金):
NY株式市場はマチマチの動き。NYダウは10日続伸となり1987年以来で最長記録。S&P500は上昇したが、NASDAQは下落。「大半の市場参加者は税制改革がかなり迅速に実施されると期待していた。
市場は今想定していたほど早く実現しないと認識し始めている」という声が聞こえる。「勝手に想像して期待し、勝手に想像して警戒する」。NY市場のある意味での愚かさが露呈したような解釈ばかりの横行は気迷いモードの象徴だろう。3市場の売買高は71億株と拡大。先が見えなくても商いだけは活発になってきた。
28日のトランプ大統領演説までこんな感じでの連騰記録更新が続いても不思議ではない。前日比5銭高でスタート。10時過ぎには108円安まで下落。大引けは8円安だった木曜の日経平均株価。あと少しでプラスに手が届くのに努力しない東京株式市場。「195の壁」などとも言われる。所詮株価が動けばそんなものはいつか消えるものということに気がつかない市場が鈍感なのか。見えもしない未来への漠たる警戒感が敏感すぎるのかは不明だ。正統性があるとは思えない指数ばかり相手にしているからというのも動かない理由の一つかも知れない。

日経平均株価は87円92銭安の19283円54銭と3日続落。1月5日〜8以来の3日続落となった。NYダウの300年ぶりの10日続伸、史上最高値更新は見えないフリ。ドル円の112円台が重石になり一時150円超下落した場面もあった。東証一部の売買代金は2兆729億円。Line、任天堂、森乳が上昇。三菱マテリアル、東邦鉛、太平洋金が下落。東証2部指数は続伸。

(2) 欧米動向
米投資雑誌バロンズ電子版の「2人のトランプの物語」と題する特集記事が面白い。
トランプ大統領が打ち出す政策は株式市場で時に好感。
時には破壊をもたらしている。
しかし「貿易戦争のようなことが起これば調整するリスクがある」。
投資情報誌「グランツ・インタレスト・レート・オブザーバー」のジム・グラント氏のコメント。
「投資家はトランプ氏に関する破滅的な予想を無視すべきだ。
『DJTのショートをカバーしろ』。
DJTはドナルド・ジョン・トランプ大統領の名前の略称。
そして相場の先行きを示すダウ輸送株指数(DJT)のティッカーコード。
DJTを持つ必要はないが、DJTが指し示す方向性を重視して過度に悲観的になる必要はない」。
DJTは15日に9566.10ポイントまで上昇して史上最高値を更新。

トランプ大統領の指摘。
「米国がNAFTAに参加した1994年以降、
国内の製造業部門で約3分の1の雇用が失われた。
中国がWTOに加盟した2001年以降で約7万の工場が閉鎖した」。
ただし米労働統計局は、2001年から昨年までの民間製造業施設の減少数は約5.6万。
辻褄の合わないことは多い。
だからいちいち反応しないことが重要だと思う。
因みにトランプ大統領の懇談の席に出席したのは以下の企業のCEO。
GE、ロッキード・マーチン、ダウ・ケミカル、インターナショナル・ペイパー、
フォード、デル、J&J、コーニング、ワールプール、エマソン、キャンベル・スープ、
メルク、キャタピラー、3M、USスチール、アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド、
ゼネラル・ダイナミクス。


(3)アジア・新興国動向
世界の株式相場は主要25の株価指数のうち12指数が上昇。
上位1位中国週間騰落率1.60%、2位インド1.40%、3位ポーランド1.08%
4位米国0・96%、5位ベトナム0.94%、10位日本0.25%。
下位25位イタリア▲2.16%、24位ロシア▲2.01%、23位ブラジル▲1.60%、
22位南アフリカ▲1.10%、21位豪州▲1.10%。

【展望】
スケジュールを見てみると・・・
27日(月):米耐久財受注、携帯見本市モバイルワールドコングレス(〜2日バルセロナ)
28日(火):鉱業生産、トランプ大統領議会両院で演説、米10〜12月GDP改定値、S&PCS住宅価格指数、シカゴ購買部協会景気指数
1日(水):法人企業統計、米ISM製造業、中国2月製造業PMI、
2日(木):マネタリーベース
3日(金):有効求人倍率、消費者物価指数、米ISM非製造業

【2月】

27日(火)変化日

【3月】

1日(水)変化日
3日(金)金星逆行開始
5日 (日)自民党大会
7日(火)変化日
9日(木)ECB理事会、EU首脳会議
10日(金)メジャーSQ
12日(日)満月
13日(月)変化日
14日 (火)米FOMC(〜15日)
15日(水)日銀金融政策決定会合(〜16日)
16日(木)米連邦債務上限適用再開
17日(金)変化日
24日(金)変化日
26日(日)欧州サマータイム開始、香港特別行政区長官選挙
28日(火)3月権利付き最終日
30日(木)変化日

3月中
英国は3月末までのEUへ離脱通告
広島空港民営化基本方針策定
任天堂の「ニンテンドースイッチ」発売
野球のWBC開幕
360度シアター「IHIステージアラウンド東京」が豊洲に開業
英国の客船クイーン・エリザベスが神戸発着ツアー開催
銀座ソニービルが閉館予定
オランダ議会選挙(15日まで)

「相場はレトリック、銘柄はレトリック」。
日本語でいえば「修辞」。
古代のギリシア語レトリケに由来する弁論の技術とその体系。
(1)発想(主題の問題点を探し出すこと)
(2)配置(発想をどのように順序立てるか)
(3)修辞(発想と配置ををいかに効果的に表現するか)。
かつての日本語では文彩(ぶんさい)、また単に彩(あや)などといっていたという。
「銘柄の彩」と言ってしまうと焦点がボケるが、間違ってはいなさそう。
優れた修辞に彩られた銘柄は舞う可能性は高いのだろう。

(兜町カタリスト 櫻井英明)


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