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Eimei みちしるべ 2015年08月24日
michi.jpg 《Eimei「みちしるべ」》


(8月24日から8月28日の週)

25日移動平均線=人気線。
75日移動平均線=需給線。
200日移動平均線=景気線。
これは何度も書いてきました。
ここからのかい離を元に中期短期での限界値を類推してみると・・・。
25日線はプラスマイナス5%。
75日線はプラスマイナス10%。
200日線はプラスマイナス20%。
25日線=人気線は市場の投資心理の反映だから上向いたり下向いたりする。
上向いているときに株価がそこより上にいれば市場心理は「強気」。
下向いているときに株価がそこより下にいれば市場心理は「弱気」。
75日線=需給線は市場の需給の反映ですから25日線ほど頻繁にはベクトルは変わらない。
需給が好調ならば上向き、悪化すれば下向き。
株価の位置による強気弱気は25日線と一緒。
上向きの75日線を株価が下から上抜ければ買い、下向きの75日線を株価が下抜ければ売りという法則もある。
ただ2014年以降、日経平均が75日線を割れたら反発する傾向が継続。
75日線を下抜けたらほぼ数日で反発してきたので、虎視眈眈と狙うタイミングだったと言えよう。
200日線はほぼ1年間のスパンでの平均値ですからしばらくベクトルは変わらない。
2015年夏に上向いている200日線が下向くとすれば早くても2016年夏。
景気実態はしばらく悪くはなさそう。
もっとも変化に乏しい平均線なので一旦下を向くと上向くまでは相当な時間と投資マインドの変化が必要。
200日線が下向いたらしばらく投資はお休みしてもよいのかも知れない。

株式市場は、1989年のバブル崩壊以降、下落の一途をたどり日経平均が2008年10月、TOPIXは2012年6月に底を打った。
その間にすべての株が下がっていた訳ではない。
代表的なのはファーストリテイリング(9983)だろうか。
1990年代の上場直後には「山口県のGパン屋さんがどうして上がるのか」という疑問が市場にあった。
その後フリースで一世を風靡し、ヒートテックが爆発、最近ではファッション性まで議論されるようになった。
社会への敏感な反応とスケールの大きい世界展開。
これらが相まって一時最低売買単位が600万円というお化けみたいな銘柄に成長したわけです。
昭和20年代に松下電器を最低単位保有して持ち続けたら数億円になったというのは過去の神話ではない。
現在でも古くはヤフー、任天堂などがある。
最近ではファナックが上場来高値を更新した。
日経平均という森が雨に濡れていても企業家は必ず登場しそしていくつかの銘柄は強烈に成長するもの。
ダメなマーケットでも不死鳥のように出現する成長株があるもの。
当然ながらそれは社会の要求に合致した業態。
あるいは社会のニーズを先に捉えたような先駆的銘柄群の筈。
最初は小さな姿でしかないが、いずれ巨大な恐竜のようになる銘柄は今日も登場しているかも知れない。

日経平均想定レンジ

下限18669円(PER15倍割れ水準)〜上限20541円(25日線)。

eimei707.jpg
売られる明確な理由のない下げ。
中国景気も新興国動揺も米利上げもパンチの効いた主因ではなさそう。
もちろんギリシャの総選挙などの余計な要因もまだある。
複合汚染の株安とでもいうような下落の連鎖。
原油価格の下落が商品ファンドを疲弊させ、それが株売りにつながったという見方の方が良いのだろうか。
土曜日経では「マネー萎縮、株安連鎖」の見出し。
加えて「日本株、下落圧力と綱引き」として「当面の下値メド18500円」。
考えてみると、週末の日経平均採用銘柄のPERは15.51倍でEPSは1253円。
PER14.9倍で18669円。
15倍割れでも買いが入らないとすると、裁定が効かない恐怖の群集心理でしかない。
あるいは200日移動平均は18987円。
長期の移動平均を割り込むのはかなり異常な世界になってくるし相場はリセットとなる。
目先的には25日線20541円の4%下方かい離が19719円。
8%下方かい離が18897円。
これ以上はオーバーシュートと考えたいもの。
加えれば久々に騰落レシオ。
週末は81.00%で昨年10月に69.1%を記録して以来の水準。
挙句の果ての出てきたのはドル建て日経平均の160ドル割れ。
「円高ドル安の進行はドル建て日経平均の上昇要因になるが、
円高のプラス効果以上に日経平均の下げ幅がきつく水準が切り下がっている」。
だから何?という感じで下値の計算をしても空しさだけが残る。
あれだけ切望された押し目がどんどん遠ざかる雰囲気。
タヌキの化かしあいみたいな悪材料の好解釈にそんなに付き合う必要もなかろう。
そもそも出来高の増加を伴った下落をセリングクライマックスと呼ぶのではなかっただろうか。
学説的には急激な下落と出来高増加は株価の下落の最終段階。
でも渦中ではそれが感じられないのが実務だからややこしい。

(兜町カタリスト 櫻井英明)

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