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Eimei みちしるべ 2017年01月04日
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(1月4日から1月6日の週)

スタートした酉年。
騒ぐのかどうかは別にして、昨年と違って明るくスタートした。
もちろん欧米アジアと懸念はある。
しかし、その懸念を現実化させず、また現実化させても乗り越えて来たのが人知あふれる株式市場だった。
「騒がない、慌てない、諦めない」。
これは2017年も通用する。
というか、株式市場以外の場所でも通じる普遍の定理ではなかろうか。
そして「声の大きさにだまされない。数の多さに負けない」。
多数の声でなく、少数意見の方に正解があることが多いのが株式市場でもある。

日経元旦朝刊の「経営者が占う2017年」。
主要企業の経営者20人の2017年の株式相場の見通し。
18人が高値は「2万1000円以上」予想。
平均は2万1750円となった。
1年と言う時間軸で日経平均が10%程度の上昇見通しということ。
少し志が小さいような気がする。
「トランプ米大統領の政策で米国景気が上向くとの期待。
円安進行も追い風に企業の収益拡大」。
それで10%でいいのだろうか。
一方で経営者が占う2017年「有望銘柄」。
1位はトヨタ(7203)で4年連続首位。
2位は信越化学(4063)で4年連続で2位。
3位伊藤忠(8001)、4位ソニー(6758)、5位ダイキン(6367)、
同5位日立(6501)。
しかし4年連続トップのトヨタ。
昨年はほとんど株価的活躍の余地はなかった。
時価総額トップの銘柄を取り上げておけば良かろうなんて秘書的心理の産物なのだろう。
そもそもここに登場した銘柄がその年の話題の銘柄になることは少ない。
むしろ小数意見の方に真実があるとすればリクルート、セガサミー、ALSOKなどの方が面白そうだ。
加えれば・・・。
「当たり前もうない」のキーワードは「二流」。
一流が勝てなくなってきた事の裏返しだろう。
既存の一流はいつか二流三流に抜かれる。
出来上がった一流はある意味で権威と前例を尊重する人間の集合体。
一方、二流三流の多くは挫折を経験した人間の集合体。
順風満帆の人間のもろさは金融危機でよく見えた。
「逆境を成長の起点」とするならば、二流三流企業の夢と成長性こそ市場の中核。
純粋培養ではなく雑種の時代。
「100年企業を目指す」という声は多い。
しかし、100年続いてきた企業はザラにある。
そんな短い時間軸でなく「1000年企業」という尺度でものを考える時が来たのかも知れない。
1000年という時間軸で残ってきたモノや国、価値観はきっと本物に違いない。
十字軍や平安時代の摂関政治。
その頃から今まであるものがない訳ではない。
因みに・・・。
今朝の日経朝刊「私の履歴書」のカルロス・ゴーン氏。
担任の神父さんの言葉は「物事を複雑にしてしまうのはそれが何も理解できていないからだ」。
これは結構印象に残る言葉だった。

日経平均想定レンジ

下限19042円(12月9日高値窓開け水準)〜上限19592円円(12月21日高値)

企業へ行って企業を知る。
これこそが相場の原点だろう。
名前を聞いたこともない株を売買して買った負けたと騒いでも、後に残るのは単なるプラスマイナスだけ。
それでよしとするならば構わないが、時間とお金を費やした結果に残るのがそれだけでは寂しい。
経験則という財産と知識と推理力という財産。
これこそが未来への資産として積みあがるような投資こそ望ましく思える。
企業は呼吸をしている存在。
罫線や決算短信は呼吸をしているとは思えない。
無機質さの中に光明を求めるよりは、ヒトの呼吸の産物である企業活動をウォッチすることが重要だ。
企業の持つ無言の「訴えたいメッセージ」を聞くこと。
そして昨日までではなく明日以降を推理すること。
この継続こそが株式投資の世界だろう。
明けの明星を眺めながら今日の展開を読み、宵の明星を眺めながら今日の反省をする。
この反復も忘れてはいけない。
今年も明らかになってきたのは、見えない事柄に驚いたり騒いだりしないこと。
敵の狙いの術中に嵌まり込んだ自縄自縛の世界では、敵の思うがまま。
シナリオを作るとすれば、そういう仕組みで挑んでくるのが敵のシナリオ。
目に見えたり耳に聞こえたりする材料ではなく、それを飲み込んでその先を類推すること。
これが大切だ。
人のシナリオに乗らないためには予防するしかない。
そして理路整然とした相場観測で皆が一致した時に相場は反転するもの。
この相場というややこしい存在と付き合っていくためには少しは悪い性格を持つことが必要かも知れない。
本来、相場は素直な心で対峙するべきもの。
しかしお人よしでは相場に置いて行かれる可能性がある。
銭ゲバばかりの世界では強い意志と冷徹なマインドも求められるに違いない。
でも最後の最後の究極の場面で役立つのはきっと「素直な気持ち」だとは思う。
「人の声でなく相場の発する声を聞くことができれば、負けは少なくなろうか。
邪悪な悪魔の囁きになびかず、明確な目標と堅固な相場観を持つことこそ勝利への道だと信じている。
相場に神様はいないが天使くらいはいるのかも知れない。
繰り返しになるが、相場は罫線と数字だけでは成立しない。
個々の銘柄の息吹こそが明日の世界を暗示する筈だ。
深い海の底にある相場の相手の心理を読むことも訓練していくべきだろう。

『平成丁酉(ひのととり)二十九年相場予見』

夕暮れ時の街明かり
そんな気持ちと裏腹に
丁酉の年の拡大路線
新常態の時到来
海に宇宙に伸び盛り

矛盾の先に光明あり
つき合いにくい銘柄も
そこに金が溶けている
外の力を梃子にして
小が大飲む下剋上

1月 小浮動
2月 持ち合い
3月 下押す
4月 小反発
5月 乱高下
6月 急落
7月 軟弱
8月 往来
9月 上放れ
10月 急伸
11月 続騰
12月 堅調

(兜町カタリスト 櫻井英明)


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