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【展望】波高し、なぜ荒れるNYダウ
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■1月は100ドル超える上げ下げが13回

NYダウが荒れている。直近の2日間で500ドル近く下げ、次の日の29日は225ドル高と急反発している。このところ激しい値動きが目立つ。

 1月1日〜29日まで19営業日のうち100ドル台の上げ下げが7回、200ドル台は4回、300ドル台は2回となっている。まさに、最近のNYダウは『波高し』である。

 一番の理由はリーマンショック後のボトムから6年間にわたって景気・企業々績が上昇しNYダウでみても2009年3月の6469ドルから昨年12月の1万8103ドルまで約2.8倍に上昇した。景気、株価に対し このまま上げ続けるだろうか、という心配がある。

 足元の景気は、新規雇用者数の好調や低水準の失業率など依然、好調である。ただ、昨年10月で金融の量的緩和が終了し、『金融の支援がなくなった中で景気が独力で引き続き力強く上昇できるだろうかという心配がある。株価だって、この6年で2.8倍も上昇したのと同じような期待はできないだろう』(中堅証券)ということがある。この結果、景気、株価とも高値波乱の展開となっている。

 しかも、もう一方の企業々績にも黄色信号が点り始めている。ドル高が続いたため輸出企業の採算が悪化し、さらに、原油安でシェールガス関連企業の経営も悪化していることなどから企業々績に楽観できない雰囲気となっている。テロの脅威も上値買いを慎重とさせていることもある。

 もちろん、アメリカ景気にとって明るい材料もある。原油安は車社会のアメリカの家計にとって効果は大きく消費に期待できる。欧州の金融量的緩和が始まったことで、欧州発の世界景気回復効果も期待される。このため、上値は重いが下げれば買いが入るという展開が続いている

 こうした強弱感は、まだしばらく続きそうでNYダウも高値圏での荒い動きが続きそうである。

(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)