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続伸317ドル高、ナスダックも高い
【市況】続伸317ドル高、ナスダックも高い


5日のNYダウ工業株30種平均は続伸し、前日比317ドル24セント(0.71%)高の4万4873ドル28セントで終えた。

米サプライ管理協会(ISM)が5日発表した1月のサービス業購買担当者景況指数(PMI)が52.8と前月(54.0)から低下し、市場予想(ロイター通信調べ)の54.3を下回った。統計を受けて米連邦準備制度理事会(FRB)による追加利下げへの期待が強まる中、長期金利が低下。株式相場の割高感が薄れた。また、4日夕に2024年10〜12月期決算を発表したアムジェンが上昇したことも指数を押し上げた。

午前の取引でダウ平均の下げ幅は一時200ドルを超えた。ダウ平均の構成銘柄ではないが、アルファベットが7.2%安で終えた。4日夕に発表した24年10〜12月期決算で売上高が市場予想を下回った。クラウド事業の伸びが鈍り、嫌気した売りが出た。アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)も決算を受けて急落し、投資家心理の重荷となった。

ダウ平均の構成銘柄では、アムジェンが6.5%高となった。10〜12月期決算が市場予想を上回る内容だったうえ、肥満症治療薬候補の臨床試験の計画を示し、好感した買いが入った。エヌビディアは5%あまり上昇した。大型ハイテク企業の人工知能(AI)向け投資の拡大が続くとの見方から、買いが集まった。
そのほかのダウ平均の構成銘柄では、ボーイングやシスコシステムズ、シャーウィン・ウィリアムズが買われた。半面、ナイキとアマゾン・ドット・コムが下げた。アップルも安かった。中国当局がアプリストアの手数料など取引慣行の調査を検討していると米ブルームバーグ通信が5日に報じ、売り材料視された。

ナスダック総合株価指数も続伸した。前日比38.315ポイント(0.19%)高の1万9692.330(速報値)で終えた。ブロードコムやマイクロン・テクノロジーなどの半導体株が上昇した。半面、欧州諸国で電気自動車の販売が急減したテスラが売られた。

 

 

【シカゴ日本株先物概況】

5日のシカゴ日経平均先物は下落した。3月物は前日比155円安の3万8955円で終えた。この日は米株式相場が上昇したものの、日経平均株価は取引時間中に下げに転じる場面があるなど上値の重さが目立ち、シカゴ市場の日経平均先物には売りが優勢だった。

 

シカゴ日経225先物 (円建て)

38955 ( +215 )


シカゴ日経225先物 (ドル建て)

39005 ( +265 )


( )は大阪取引所終値比








【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数

5日の英FTSE100種総合株価指数は3営業日ぶりに反発し、前日比52.52ポイント(0.61%)高の8623.29で終えた。市場予想を上回る決算を公表した英GSKなど製薬関連が上昇し、指数を押し上げた。

FTSEの構成銘柄では、GSKが7.61%高、5日公表した2024年10〜12月期決算は、売上高が市場予想を上回った。株主還元を強化する方針を示したほか、31年の売上高見通しを引き上げたことも好感された。産金大手フレスニロは5.82%高、流通大手マークス&スペンサーが3.65%高と相場をけん引。一方、前日に一部金融機関が目標株価を引き下げた酒造大手ディアジオは3.97%安、複合企業DCCは3.55%安、特殊化学品大手クローダ・インターナショナルは3.21%安と売られた。

 



■ドイツ・フランクフルト株価指数

5日のドイツ株価指数(DAX)は続伸し、前日比80.23ポイント(0.37%)高の2万1585.93で終えた。

個別では、ドイツ長期金利の低下を背景に不動産大手ボノビアが3.46%高、一部金融機関が目標株価を引き上げた半導体大手インフィニオン・テクノロジーズが2.91%高、エネルギー大手シーメンス・エナジーが2.55%高と上昇した半面、商用車大手ダイムラー・トラックは2.19%安、自動車部品大手コンチネンタルは1.95%安、香料大手シムライズは1.83%安で取引を終えた。




■フランス・パリ株価指数

フランスの株価指数CAC40は反落し、前日比0.18%安で終えた。

日産自動車がホンダとの経営統合に関する基本合意を撤回する方向で調整に入ったと伝わり、提携関係にある仏ルノーの株価も下げた。