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56ドル安と3日ぶりに反落利、利益確定売り
【市況】56ドル安と3日ぶりに反落利、利益確定売り
 
27日のNYダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反落し、前週末比56ドル68セント(0.16%)安の3万5333ドル47セントで終えた。前週末にかけて大きく上昇し、8月に付けた年初来高値(3万5630ドル)に近づいたことから主力株に利益確定売りが出た。半面、米国の消費が底堅さを保っているとの見方は相場を支えた。
 
前週末まで買いが膨らんだことに伴う利食い売りに押され、序盤から弱含んだ。この日の経済指標の発表は、米新築住宅販売に限られ、材料難だった。
 
一方、中東情勢を巡り、イスラエルとイスラム組織ハマスによる戦闘休止期間の延長合意が好感され、ダウの下げ幅が縮小した。米長期金利の低下も相場を下支えた。
 
ダウ平均は11月に入り、前週末までに2300ドルあまり上昇した。今週はパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長など複数の高官の発言機会があるほか、10月の米個人消費支出(PCE)物価指数の発表が予定されている。内容を見極めようと積極的な買いが手控えられた。
 
中国で27日に低調な経済指標が発表され、同国経済の先行きに懸念が広がったのも米株相場の重荷だった。
 
ただ、相場の下値は堅かった。米国で年末商戦が本格化した24日の「ブラックフライデー」でネット通販の販売額が過去最高になったと伝わり、消費の底堅さが改めて意識された。FRBの利上げサイクルが終了したとの見方も根強く、米経済の先行き不安は後退している。
 
ドラッグストアのウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンスや化学のダウ、映画・娯楽のウォルト・ディズニーが下げた。半面、工業製品・事務用品のスリーエムや小売りのウォルマートが上昇した。保険のトラベラーズも買われた。
 
ナスダック総合株価指数は小幅に続落した。前週末比9.832ポイント(0.06%)安の1万4241.023で終えた。交流サイトのメタプラットフォームズと半導体のブロードコムが下げた。半面、ネット通販のアマゾン・ドット・コムと半導体のエヌビディアは上昇した。
 
 

【シカゴ日本株先物概況】
 
27日のシカゴ日経平均先物は下落した。12月物は前週末比215円安の3万3525円で引けた。
NYダウは、新規材料が乏しい中を利益確定の売りが先行し、反落した。
同日は日米株式相場が下落。投資家心理が弱気に傾き、シカゴ市場で先物売りが優勢となった。
 
 
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
33525 ( +85 )
 
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
33535 ( +95 )
 
( )は大阪取引所終値比







【欧州株式市場】

 
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7460.70(−27.50)
 
27日のFTSE100種総合株価指数は3営業日ぶりに反落した。前週末に比べ27.50ポイント(0.36%)安の7460.70で終えた。原油先物相場の下落を背景に英シェルなどのエネルギー株が下げ、指数の重荷となった。午後に原油先物が下げ幅を縮めると、FTSE100種指数も底堅く推移した。

ロンドン原油市場(ICEフューチャーズ)で北海ブレント先物相場は27日に一時1バレル79ドル台前半と、前週末終値と比べて1.8%安まで下げた。

一部金融機関が目標株価を下げたと伝わった英アストラゼネカなど、製薬大手の株価も下落した。銀行株にも売りが目立った。

FTSEの構成銘柄では、保険会社セントジェームズ・プレイスが2.42%安と売られたほか、製薬大手アストラゼネカは2.00%安、航空・防衛大手BAEシステムズも1.73%安だった。一方、不動産サイト大手ライトムーブは4.79%高、産金大手フレスニロは4.31%高、システムキッチンメーカーのハウデン・ジョイナリーは1.99%高と買われた。

 

 

 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 15966.37(−63.12)

27日のドイツ株価指数(DAX)は4営業日ぶりに反落し、前週末比63.12ポイント(0.39%)安の1万5966.37で終えた。中国景気の先行き不透明感が、投資家心理の重荷となった。8月上旬以来、約3カ月半ぶりの高値圏とあって、利益を確定する目的の売りが出やすかった面もある。

個別では、防衛大手ラインメタルが3.32%安、化学大手BASFが3.11%安、製薬大手バイエルが3.02%安。半面、不動産大手ボノビアは1.04%高、ハノーバー再保険は1.01%高、ヘルスケア大手フレゼニウスは0.93%高で取引を終えた。

 

 

■フランス・パリ株価指数
CAC40 7265.49(−27.31)

フランスCAC40種指数は0.37?%安だった。ヘルスケア関連銘柄の下げが目立った。