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65円安と続落、円高重荷 半導体は買い
東証プライム市場(前引け)=65円安と続落、円高重荷 半導体は買い
 
30日午前の日経平均株価は小幅に続落し、前日比65円85銭(0.20%)安の3万3255円37銭で前場を終えた。
きょう前場は総じて軟調な地合いとなり、日経平均は3万3000円台前半で弱含みもみ合いの展開だった。下値では押し目買いが入り、途中プラス圏に浮上する場面もあったが買いは続かなかった。米長期金利の低下傾向が強まるなか、半導体関連などグロース株の一角に買いが入ったものの、全体を押し上げるには至らなかった。
 
外国為替市場で円高・ドル安が進み、日本株の株価指数先物や輸出関連に売りが出た。
前日のNYダウ工業株30種平均は小幅に続伸した。一方、主力ハイテク銘柄の一角には売りが出て、ナスダック総合株価指数は反落した。日本株は高値圏での推移が続いていたため、東京市場でも利益確定売りが優勢となる場面が多かった。下げ幅は一時100円を超えた。
 
ただ、午前の中ごろには上げに転じる場面があった。主力半導体株の一角に買いが入り、指数を支えた。米株価指数先物が日本時間30日に堅調に推移したことも支援材料になった。
 
今晩は米国で個人消費支出(PCE)コア・デフレーターなどの発表が控えており、後場はこの結果を見極めたいと様子見ムードも出てくるだろう。一方、バリュー株が手掛けにくい中、米金利低下見通しを背景に昨日はグロース市場のみプラス圏での推移となった。本日前場は利益確定売り優勢で昨日の上げを消す格好となっているが、昨日安値付近では押し目買いも入ってきそうだ。
 
 
東証株価指数(TOPIX)が2.71ポイント安の2361.79と続落した。JPXプライム150指数も続落した。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆7446億円、売買高は6億5632万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は824と、全体の約5割を占めた。値上がりは771、変わらずは65銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)では、陸運業、サービス業、小売業などが下落した。上昇は海運業、鉱業など。
 
 
個別では、三菱商など商社株も安い。ファーストリテイリングも軟調。資生堂も大きく下値を探る展開に。伊藤園が大幅安に売り込まれた。ACCESSは値下がり率トップ、TOKYO BASEの下げも目立った。
 
半面、半導体装置のアドバンテストが商いを膨らませ上昇したほかTDK、中外薬、TOWAも高い。川崎汽船が堅調。ジーエス・ユアサ コーポレーションも買われた。大真空、黒崎播磨が急騰、ランドコンピュータも大きく上値を伸ばした。