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反発237円高、買い一巡後は伸び悩む
東京株式(前引け)=反発237円高、買い一巡後は伸び悩む

 
10日午前の日経平均株価は反発し、午前終値は前日比237円65銭(0.62%)高の3万8311円63銭だった。
 
米利下げ期待を背景に前日のNYダウが7日続伸したことを受け、東京株式市場も買い先行の展開となり、日経平均株価の上昇幅は一時600円を超えた。ただ、上値では利益確定売りが膨らみ、買い一巡後は伸び悩む展開となった。
 
9日の米ダウ工業株30種平均は7日続伸し、昨年12月以来の長期連騰となった。同日発表の雇用指標が労働需給の緩みを示し、米連邦準備理事会(FRB)が年後半に利下げに動くとの見方が強まった。FRBの年後半の利下げが米景気や原油需要を支えるとの見方から米原油先物が上昇し、10日の東京株式市場でも石油関連株や海運株の上昇が目立った。9日に今期の増益と増配を発表したダイキンなど一部の値がさ株の大幅な上昇も投資家心理を強気に傾けた。
 
ただ、朝高後は伸び悩んだ。9日の米市場では半導体大手のエヌビディアが3日続落するなど、日経平均との連動性が高いとされる半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は下落し、国内半導体株の重荷となった。9日に発表した今期純利益見通しが市場予想を下回ったスクリンが大幅安となったことも日経平均の上値を抑えた。

 
 
東証株価指数(TOPIX)は続伸した。前引けは18.40ポイント(0.68%)高の2731.86だった。JPXプライム150指数も続伸し、12.22ポイント(1.04%)高の1191.07で前場を終えた。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆8721億円、売買高は10億5936万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は956。値下がりは640、横ばいは52だった。
 
業種別株価指数(33業種)は海運業、その他製品、石油・石炭製品、鉱業が上昇率上位。輸送用機器、電気機器などは下落。
 
個別銘柄では、ダイキン工業や川崎重工業、三菱重工業が高く、川崎汽船や日本郵船が値を上げた。三菱商事や三井物産が堅調で三菱UFJフィナンシャル・グループ、任天堂が上昇した。コナミG、住友不動産、ソフトバンクグループ(SBG)が高い。花王、第一三共、味の素が上昇した。
 
半面、レーザーテックやディスコ、SCREENホールディングスが安く、トヨタ自動車や日産自動車が値を下げた。ソニーGやパナHDが下落した。