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125円高と反発もエヌビディア決算前で様子見ムード
東京株式(大引け)=125円高と反発もエヌビディア決算前で様子見ムード
【大引け概況】

27日の日経平均株価は反発し、終値は前日比125円87銭高の4万2520円27銭だった。
 
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前日の米国株市場でNYダウ、ナスダック総合株価指数いずれも上昇したことを受けリスクを取る動きが優勢だった。もっとも米国では現地時間27日に半導体大手エヌビディア<NVDA>の決算発表を控えており、この内容を見極めたいとの思惑から様子見ムードも拭えなかった。トランプ米大統領がFRBのクック理事解任を発表したが、クック氏は辞任せずトランプ氏を提訴する考えを示しており、不透明感が意識されるとともにFRBを巡る信認性の低下などを警戒する動きもある。日経平均はアドバンテストの上昇で押し上げられた部分が大きく、TOPIXは小幅マイナス圏で引けている。個別株も値上がり銘柄数より値下がり銘柄数の方が多かった。
 
 
26日のNYウ工業株30種平均は上昇した。26日に発表された米国の経済指標が米景気の底堅さを示す結果となり、株買いを誘った。この流れを引き継いで27日の東京株式市場では指数寄与度が大きいソフトバンクグループ(SBG)が上昇し、日経平均を支えた。肥満症治療薬の治験結果が良好だった中外製薬は大幅高となった。
 
市場では「エヌビディアは中国向け半導体『H20』の生産停止をサプライヤーに通知したと伝わった経緯から『チャイナリスク』は読み切れないものの、決算発表後に日本の半導体関連株が上昇する場合に備えて買いを入れる動きもみられた」の指摘があった。
 
さて、東京株式市場は全体としてはもみ合いに終始する1日となった。エヌビディア期待で半導体関連株は上げたものの、他は見送られなかなかすっきりしない状態が続いている。テクニカル的には下値25日移動平均線(4万1932円)がメインのサポート線であることは間違いなさそう。ここと上値10日移動平均線(4万2914円)に挟まれた状態が続きそうだ。
 

 

東証株価指数(TOPIX)は続落した。終値は2.25ポイント(0.07%)安の3069.74だった。JPXプライム150指数は続落し、0.96ポイント(0.07%)安の1323.72で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で4兆1890億円、売買高は18億5463万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は741。値下がりは793、横ばいは86だった。
 
業種別株価指数(33業種)は電気・ガス業、電気機器、非鉄金属などが上昇。下落は保険業、その他製品、ゴム製品など。
 
値上がり寄与トップはアドバンテストとなり1銘柄で日経平均を約102円押し上げた。同2位は中外薬となり、ソフトバンクG、TDK、テルモ、ニコン、日東電などがつづいた。
 
一方、値下がり寄与トップはコナミGとなり1銘柄で日経平均を約13円押し下げた。同2位はリクルートHDとなり、ファーストリテ、ファナック、ダイキン、バンナムHD、任天堂などがつづいた。
 
 
個別では、TDKや日東電などの電子部品株が買われ、アドバンテスト、ソフトバンクグループ、テルモ、トヨタ、東京エレクトロン、ディスコ、横河電、OLC、スズキ、清水建三井不、住友ファーマ、日揮HD、三井金などの銘柄が上昇した。
また、ニコンはストップ高に買われ値上がり率トップとなった。中外製薬が物色人気。アステリアも荒い値動きながら高水準の売買代金をこなし高値圏で着地した。低位のブイキューブや、マネックスグループ、レノバなども値を飛ばした。大阪チタニウムテクノロジーズ、JX金属も高い。
 
 一方、コナミグループ、リクルートHD、ファーストリテ、ファナック、ダイキン、バンナムHD、任天堂、信越化、東京海上、ベイカレント、ニデック、アステラス薬、富士フイルム、日立建機、TOTO、ホンダなどの銘柄が下落した。
楽天グループも値を下げた。ACCESSが急落、電算システムホールディングスも大幅安。ユーグレナ、日本板硝子なども大きく水準を切り下げた。