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反発、615円高 買い戻し活発 半導体関連が高い
東京株式(前引け)=反発、615円高 買い戻し活発 半導体関連が高い

 
15日午前の日経平均株価は反発し、午前終値は前日比615円99銭高の4万7463円31銭だった。日経平均は前日に1200円あまり下落したとあって、自律反発狙いの買いが優勢だった。
 
きょう前場は朝方からリバウンド狙いの買いが優勢となり、日経平均は次第高の展開となった。特に前場取引終盤になって上げ足を強めている。前日の米国株市場でNYダウが続伸したことを受け、目先リバウンド狙いの買いを誘導した。
ダウ平均は前日比202ドル(0.44%)高の4万6270ドルで終えた。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が14日の講演で、量的引き締め(QT)の終了が近いことを示唆した。米金利が低下(債券価格は上昇)基調となり、株式の相対的な割高感が薄れるとみた買いが入りやすかった。
米株市場では半導体関連株が安かったが、東京株式市場では同セクターの主力どころの銘柄が頑強な値動きをみせ、全体相場の支えとなった。
また、AI関連の主力値がさ株にも買い戻しの動きが観測される。外国為替市場では取引時間中にドル安・円高が進んだが、これを特に嫌気する動きとはならなかった。値上がり銘柄数は1460あまりに達し、プライム市場の9割強の銘柄が上昇する買い気の強い地合いだった。
 
日経平均は前引けにかけて騰勢を強めた。公明党が自民党との連立政権から離脱し、前日に国内の政局不安を理由に先回りで株価指数先物を売っていた海外短期筋からの買い戻しが活発になった面もある。立憲民主、日本維新の会、国民民主の野党3党は15日16時から、近く召集する臨時国会で実施する首相指名選挙を巡り、会談する方向と伝わった。
 
自民党は比較第1党で、高市早苗総裁が首相に選ばれるとの見方がある一方で、立憲民主党は首相指名選挙に野党統一候補を立てることにより政権交代を探る考えを示している。市場関係者は「政局の不透明感はあるものの、与野党どちらの党首が首相になったとしても物価高対策などで財政拡張的な政策が打ち出される可能性が高い。株式相場の支援材料になるとの見方が株買いを後押しした」と話した。
 
後場の日経平均株価は、じり高基調が継続か。前日に下げが目立っていた値がさの半導体関連株を中心に幅広い銘柄に買いが入っており、後場も同様の動きが続こう。ただ、国内政局の不透明感が漂う中、積極的に買い進む動きも想定しにくい。立憲民主、日本維新の会、国民民主の野党3党は本日夕方ごろ、首相指名選挙を巡り会談する方向と伝わっており、これらの動向を見極める必要もあろう。



 
 
東証株価指数(TOPIX)は反発した。前引けは40.71ポイント(1.30%)高の3174.70だった。JPXプライム150指数も反発した。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆2797億円、売買高は9億8439万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1465。値下がりは134、横ばいは16だった。
 
業種別では、非鉄金属、機械、証券・商品先物取引業などが上昇する一方、ゴム製品、サービス業、海運業が下落した。
 
個別では断トツの売買代金をこなしたソフトバンクグループ(SBG)が大幅反発、アドバンテスト、レーザーテックなども買いが優勢。ファーストリテイリング、TDK、コナミグループが上昇した。フジクラが高く、サンリオも活況高。安川電や日立製作所も物色人気。イオンが大幅高となった。メルカリが値を飛ばし、Link-Uグループの上げ足も止まらない。
 
半面、良品計画が利食われ、ブリヂストン、リクルート、アサヒ、ブリヂストン、Jフロントも軟調。メディカル・データ・ビジョン、ラクト・ジャパンが急落、コスモス薬品の下げも目立つ。