連日最高値440ドル高、米財務長官人事を好感
【市況】連日最高値440ドル高、米財務長官人事を好感 |
25日のNYダウ工業株30種平均は4日続伸し、前週末比440ドル06セント(0.99%)高の4万4736ドル57セントで終えた。
前週末に続き連日で最高値を更新した。トランプ次期米大統領が新政権の財務長官を指名し、米経済が堅調さを保ちつつ債務膨張を抑えられると期待した買いが入った。米長期金利が大幅に低下し、株式の相対的な割高感が薄れたとの見方も支えとなった。
トランプ氏は22日、投資ファンド経営者のスコット・ベッセント氏を財務長官に充てると表明した。同氏は規制緩和を志向するほか、財政赤字の拡大抑制を主張。高止まりが続いていた米長期金利が大幅に下がり、買い安心感が広がったことで相場が押し上げられた。
トランプ氏は高関税政策を掲げるものの、市場でベッセント氏に対して「関税を(他国との)交渉道具と捉えている面もあり、極端な政策を取らない」(日系証券)との期待が膨らんだことも相場を支えた。
25日の米債券市場では長期金利が前週末比0.14%低い(債券価格は高い)4.26%を付ける場面があった。国内経済が底堅く推移するとの見方から景気敏感株や内需株の買いも膨らみ、内需の中小型株で構成するラッセル2000株価指数は1.4%上昇し、3年ぶりの高値を付けた。
不正会計が判明したことを受けて翌26日の決算発表を延期すると明らかにした老舗百貨店メーシーズは2.2%安だった。2024年8~10月期の暫定的な業績結果は売上高が市場予想を下回り、振るわなかった。
個別では、シャーウィン・ウィリアムズやナイキ、ボーイングが高い。ユナイテッドヘルス・グループやアマゾン・ドット・コム、ホーム・デポにも買いが入った。一方、エヌビディアやウォルマート、シェブロンは下げた。
ナスダック総合株価指数は3日続伸した。前週末比51.184ポイント(0.26%)高の1万9054.835で終えた。メタプラットフォームズやアルファベットが上げた。一方、テスラは下落した。
NYダウ 44736.57 ( +440.06 )
S&P500 5987.37 ( +18.03 )
NASDAQ 19054.84 ( +51.19 )
米10年債利回り 4.285 ( -0.115 )
NY(WTI)原油 68.94 ( -2.30 )
NY金 2618.5 ( -93.7 )
VIX指数 14.60 ( -0.64 )
S&P500 5987.37 ( +18.03 )
NASDAQ 19054.84 ( +51.19 )
米10年債利回り 4.285 ( -0.115 )
NY(WTI)原油 68.94 ( -2.30 )
NY金 2618.5 ( -93.7 )
VIX指数 14.60 ( -0.64 )
【シカゴ日本株先物概況】
25日のシカゴ日経平均先物は上昇した。12月物は前週末比200円高の3万8795円で終えた。
この日はダウ工業株30種平均がトランプ次期大統領が発表した新財務長官人事に好感が広がり、4営業日続伸し最高値を更新するなど米株式相場が堅調に推移し、シカゴ市場の日経平均先物にも買いが優勢となった。
シカゴ日経225先物 (円建て)
38795 ( +55 )
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
38825 ( +85 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
25日の英FTSE100種総合株価指数は3日続伸し、前週末比29.60ポイント(0.35%)高の8291.68で終えた。米国で次期財務長官が指名されたのをきっかけに、次期米政権下での関税政策に対する過度な懸念が和らいだ。原油先物相場の下げを背景に、指数への寄与度が大きい英シェルなどエネルギー株が下落し、指数の上値を抑えた。
英HSBCホールディングスをはじめ銀行株が上昇した。製鉄用石炭事業を売却すると公表した英アングロ・アメリカンなど、資源株に買いが優勢だった。
英HSBCホールディングスをはじめ銀行株が上昇した。製鉄用石炭事業を売却すると公表した英アングロ・アメリカンなど、資源株に買いが優勢だった。
FTSEの構成銘柄では、前週後半に株価水準を大きく切り下げていた小売りの小売り大手JDスポーツ・ファッションが9.99%高と上昇率トップ。賭け屋大手エンテインが5.56%高、格安航空大手イージージェットが4.22%高と続いた。一方、2025年1月通期の利益予想の上限を引き下げたホームセンター大手キングフィッシャーが13.26%の大幅安だったほか、産金大手フレスニロが2.99%安と売られた。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
25日のドイツ株価指数(DAX)は3日続伸し、前週末比82.61ポイント(0.42%)高の1万9405.20で終えた。前週末に上昇した米株式相場が週明け25日も上昇して始まったのを支えに、主力株を中心に買いが入った。
個別では、スポーツ用品大手アディダスが3.17%高、高級車メーカーのポルシェが2.77%高、医療機器のザルトリウスが2.65%高と上昇をけん引。他方、コメルツ銀行が5.02%安、航空機エンジン大手MTUエアロ・エンジンズが2.39%安だった。
■フランス・パリ株価指数
フランスの株価指数CAC40は小幅に3日続伸し、前週末比0.03%高で終えた。次期米財務長官人事を受けた世界的な株高の流れを受け、軒並み上昇した。