225ドル安と反落、インフレの強さ示すCPI受け
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【市況】225ドル安と反落、インフレの強さ示すCPI受け |
12日のNYダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反落し、前日比225ドル09セント(0.50%)安の4万4368ドル56セントで終えた。
米労働省がこの日発表した1月の米消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比3.0%と前月(2.9%)から加速し、4カ月連続で拡大。
鳥インフルエンザの影響で鶏卵など食品が値上がりした。
市場予想(2.9%=ロイター通信調べ)も上回った。変動の激しい食品とエネルギーを除いたコア指数の伸び率も3.3%と予想を上回った。
インフレの根強さが示され、市場では米連邦準備制度理事会(FRB)の早期利下げ観測が後退。ダウ平均は一時480ドル超下げた。米長期金利の上昇も重荷となった。
市場では、「物価上昇圧力の粘り強さを示す内容だった。FRBの利下げは少なくとも年後半以降になるだろう」との声が聞かれた。米債券市場では米CPIの発表後に長期金利が上昇。一時は前日比0.13%高い(債券価格は安い)4.66%を付け、株式には相対的な割高感を意識した売りが出た。
パウエルFRB議長は12日の米連邦議会下院での証言で、「今は政策金利を制限的な水準で維持したい」と語ったと伝わった。前日にも利下げを急がない姿勢を示していたこともあり、「CPIを受け、FRBが当面利下げを見送るとの観測の確度が高まっただけ」との見方もあった。売りが一巡すると、ダウ平均は下げ幅を縮めた。
トランプ政権の相互関税を巡って、トランプ大統領が自動車や薬品などを含む例外を検討していると米連邦議会下院のジョンソン議長が語ったとロイター通信が12日に報じた。関税に対するリスク回避の姿勢がやや後退したことも株式相場を支えた面があった。
個別では、キャタピラーやホーム・デポ、アマゾン・ドット・コムが売られた。シャーウィン・ウィリアムズやシェブロンも安かった。半面、ボーイングやアップル、ナイキやセールスフォースは買われた。
パウエルFRB議長は12日の米連邦議会下院での証言で、「今は政策金利を制限的な水準で維持したい」と語ったと伝わった。前日にも利下げを急がない姿勢を示していたこともあり、「CPIを受け、FRBが当面利下げを見送るとの観測の確度が高まっただけ」との見方もあった。売りが一巡すると、ダウ平均は下げ幅を縮めた。
トランプ政権の相互関税を巡って、トランプ大統領が自動車や薬品などを含む例外を検討していると米連邦議会下院のジョンソン議長が語ったとロイター通信が12日に報じた。関税に対するリスク回避の姿勢がやや後退したことも株式相場を支えた面があった。
個別では、キャタピラーやホーム・デポ、アマゾン・ドット・コムが売られた。シャーウィン・ウィリアムズやシェブロンも安かった。半面、ボーイングやアップル、ナイキやセールスフォースは買われた。

12日のシカゴ日経平均先物は上昇した。3月物は前日比95円高の3万9165円で終えた。この日は米インフレ指標の上振れで米株式相場が軟調に推移した一方で日経平均株価は上昇し、シカゴ市場の先物にも買いがやや優勢となった。
シカゴ日経225先物 (円建て)
39165 ( +165 )
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
39200 ( +200 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
12日の英FTSE100種総合株価指数は3日続伸した。終値は前日比30.05ポイント(0.34%)高の8807.44と、再び最高値を更新した。保険の英プルーデンシャルが大幅高となるなど、個別の材料を受けた買いが、指数を押し上げた。英長期金利の上昇は、指数の上値を抑えた。
製薬のアストラゼネカなどヘルスケア関連や、ロイズ・バンキング・グループなど銀行の一角が買われた。午後に英長期金利が水準を切り上げると、住宅建設や不動産投資信託(REIT)は上昇幅を縮めた。公益株が下げた。
FTSEの構成銘柄では、保険大手プルデンシャルが5.77%高、インドのICICI銀行と共同で出資する資産運用会社の新規上場と保有株式の一部売却を検討していると12日に公表し、支援材料となった。賭け屋大手エンテインが5.45%高、2024年7〜12月決算とあわせて、25年6月通期の明るい見通しと自社株買い計画を公表した住宅大手バラット・デベロップメンツが5.29%高と相場をけん引。
一方、資源大手グレンコアは2.47%安、エネルギー小売り大手セントリカは2.11%安、保険会社セント・ジェームズ・プレイスは1.79%安と下げた。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
12日のドイツ株価指数(DAX)は3日続伸し、前日比110.20ポイント(0.50%)高の2万2148.03で終えた。欧州の他の国に上場する銘柄が好決算などを材料に上昇し、投資家心理を支えた。ドイツ銀行など金融が上昇したほか、化学大手BASFなど素材関連が買われた。
12日に発表された1月の米消費者物価指数(CPI)をきっかけに米欧の長期金利が上昇幅を広げると、DAXは小幅ながら下げに転じる場面があった。金利動向の影響をうけやすい不動産のボノビアや公益株は下落して終えた。
個別では、エネルギー大手シーメンス・エナジーが4.96%高、化学大手BASFが2.83%高、ドイツ銀行が2.29%高と買われた半面、不動産大手ボノビアは3.35%安、商用車大手ダイムラー・トラックは2.11%安、電力大手RWEは2.10%安で取引を終えた。
■フランス・パリ株価指数
フランスの株価指数CAC40は3日続伸し、前日比0.16%高の8042.19と2024年5月下旬以来およそ9カ月ぶりの高値で終えた。高級ブランドの仏ケリングの上昇が目立ったほか、自動車の仏ルノーが上げた。ソシエテ・ジェネラルをはじめ金融が買われた。一方で電機大手シュナイダー・エレクトリックや公益の一角が下げた。