兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。

OCN版はコチラ

14円安と小反落、米ハイテク株高を好感も手控え
東京株式(大引け)=14円安と小反落、米ハイテク株高を好感も手控え
【大引け概況】

16日の日経平均株価は小幅に反落し、終値は前日比14円62銭安の3万9663円40銭だった。
 
本日のマーケット動画
時間:00:01:40 容量:20.30M  ▼音声 VOICEVOX Nemo

過去のマーケット動画はこちら
 
きょうは朝方に日経平均が小高くスタートしたものの、すぐに値を消しマイナス圏に沈んだ。しかしその後は再び切り返し、後場に入ると240円あまりの上昇で3万9900円台まで水準を切り上げる局面もあった。
前日の米国株市場でエヌビディア<NVDA>が買われた流れを引き継ぎ、半導体関連の主力銘柄が上昇し日経平均を押し上げた。
東京株式市場でも銀行株や保険株に売りが出た。日米ともに長期金利が上昇したため、不動産株も軟調だった。
 
しかし、全体的には値下がり銘柄が多く、後場取引後半になるとオランダのASMLホールディング<ASML>の決算が発表されたのを契機に半導体関連に利食いの動きが広がり、それに合わせて日経平均株価も再び急速に値を消す展開を強いられた。20日の参院選の投開票を控え、この結果を見極めたいとの思惑から積極的な買いが入りにくく、プライム市場の値上がり銘柄数は全体の35%にとどまった。
 
日経平均の下げ幅は限られた。前日は半導体大手の米エヌビディア株が上昇し、ナスダック総合株価指数は連日で最高値を更新した。東京株式市場では東京エレクトロンやフジクラが上昇。アドテストは10日続伸した。日経平均は上げ幅を200円超に広げる場面があったが、ASMLの決算発表後は関連株の荒い動きが続いた。
 
全般は方向感の定まらない展開が続いた。参院選については、与党の過半数割れについてはある程度織り込んだ節があるものの、その後の経済政策がどうなるのかなど不透明要素が多く、積極的な売買は手控えられよう。関税問題についても、ベッセント米財務長官と石破首相が会談する方向で調整しているが、参院選通過までは踏み込んだ協議は期待しづらいところであり、しばらくは様子見ムードの強い展開が続きそうだ。
 

 


東証株価指数(TOPIX)は反落した。終値は5.91ポイント(0.21%)安の2819.40だった。JPXプライム150指数も反落し、0.90ポイント(0.07%)安の1229.83で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で4兆3945億円、売買高は15億6937万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は994。値上がりは568、横ばいは64だった。
 
業種別株価指数(33業種)は不動産業、輸送用機器、銀行業などが下落。上昇はその他製品、食料品、情報・通信業など。
 
個別では、売買代金首位となったレーザーテックが下落、同2位となったディスコも軟調。サンリオが値を下げ、ファーストリテイリングも安い。三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友FGなどメガバンクが下落、古河電気工業も利食いに押された。川崎重工業、サンリオ、リクルートHD、ソフトバンクグループ、トヨタ自動車、ソニーグループなどが下落した。ほか、第1四半期は想定以上の大幅減益となったヨシムラ・フード・ホールディングスが値下がり率首位に売り込まれ、テラスカイも急落。いちご、ヒト・コミュニケーションズ・ホールディングスなども大幅安。
 
一方、東京エレクトロン、アドバンテストが買われ、フジクラも上昇した。良品計画も堅調。IHI、三菱重工業、東京電力HD、日立、第一三共、キーエンスなどが上昇した。任天堂がしっかり。ほか、第1四半期は市場想定を上回る着地となった東宝は急騰した。JCRファーマが値上がり率トップとなり、ライフドリンク カンパニーも値を飛ばした。オープングループが大幅高、フジ・メディア・ホールディングス、第一工業製薬、松屋なども大きく水準を切り上げた。