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英明コラム 9月第1週 マーケットストラテジーメモ
「英明コラム 9月第1週 マーケットストラテジーメモ」


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《マーケットストラテジーメモ》 9月 第1週
 
25日(月)
:ジャクソンホールの避暑を通過し週末の主要3指数は揃って1%超上昇。NYダウは史上最高値を更新。昨年12月4日の過去最高値(4万5014ドル)を上回った。株価が急落した4月上旬以降、NYダウの上昇幅はおよそ8000ドル。
 
日経平均株価は174円高の4万2807円と続伸。朝方は海外短期筋による株価指数先物への買いで上げ幅は500円を超える場面もあったが伸び悩み。午後は上昇幅を50円程度まで縮小する場面があった。TOPIXは続伸。東証プライムの売買代金は4兆1406億円。SBG、東エレクが上昇。テルモ、良品計画が下落。
 
26日(火):
週明けのNY株式市場で主要3指数は揃って反落。「ジャクソンホールの次はエヌビディアの決算待ち」との解釈。「市場はジャクソンホール会議後の二日酔いの状態だ」という声もある。エヌビディアは27日の決算発表を前に1%上昇。
 
日経平均株価は413円安の4万2394円と3日ぶりに反落。8月8日以来の安値水準。
トランプ米大統領がFRBのクック理事の解任を発表。ドルが下落し、円が上昇すると、日経平均の下落幅は一時600円を超えた。クック理事が「辞任しない」と表明したと伝わり、下落幅を縮小した。TOPIXは3日ぶりに反落。東証プライムの売買代金は5兆6273億円。TDK、テルモが上昇。SBG、ダイキンが下落。信用倍率は3.77倍(前週3.42倍)
 
27日(水):
火曜のNY株式市場で主要3指数は揃って反発。翌日に決算を控えたエヌビディアが1.1%高。イーライリリーが6%近く上昇。一方トランプ大統領はFRBのクック理事を解任すると表明。「FRBの政治からの独立を巡る懸念が強まったとの解釈。S&P500の予想PER(株価収益率)は約23倍と4年ぶりの高水準。
衛星通信のエコースターが70%急伸。8月のCB消費者信頼感指数は97.4。市場予想は96.2。1年後のインフレ期待は3カ月連続で低下していたが、8月は6.2%に上昇。
 
日経平均株価は125円高の4万2520円と反発。半導体大手エヌビディアの決算発表を前に一部の半導体関連株には先回り買いが入った。アドテストは1銘柄で日経平均を130円ほど押し上げた。一方で利益確定や戻り待ちの売りに押される銘柄も多く、日経平均は下げる場面もあった。TOPIXは続落。東証プライムの売買代金は4兆1890億円。日東電、テルモが上昇。バンナム、信越化が下落。信用倍率は3.77倍(前週3.42倍)。10年国債利回りは1.620%(前日1.620%)。一時1.630%まで上昇
 
28日(木):
水曜のNY株式市場で主要3指数は揃って続伸。S&P500は過去最高値を更新。エヌビディアはプラス圏とマイナス圏を行き来する展開で、0.1%安と通常取引を終えた。同社がS&P500に占める比重は8%。第3四半期(8─10月)の売上高は540億ドル(プラスマイナス2%)の見通し。市場予想を上回った。ただ引け後の時間外取引で株価は5%下落。マイクロソフトが1%高。一方、メタは1%近く下落。日経平均株価は308円高の4万2828円と続伸。エヌビディア株が決算発表後に下落したのを受けて朝方は軟調。売り一巡後は押し目買いが優勢の展開。米投資会社のバークシャー・ハザウェイが三菱商株を買い増したと伝わると、上昇幅を拡大。
 
日経平均は高値引けとなった。TOPIXは3日ぶりに反発。東証プライムの売買代金は4兆6545億円。SBG、アドテストが上昇。良品計画、セブン&アイが下落。
 
29日(金):
木曜のNY市場は続伸。S&P500とNYダウが最高値を更新した。エヌビディアは0.8%下落。アルファベットは2%高、アマゾンは1%高。ブロードコムは3%近く上昇。週間新規失業保険申請件数は5000件減の22万9000件。市場予想の23万件を下回り、景気減速を巡る懸念が和らいだとの解釈。
 
日経平均株価は110円安の4万2718円と反落。利益確定や持ち高調整の売りが優勢。8月の日経平均は月間で4%高。5カ月連続で上昇した。5カ月連続の上昇は2023年1ー6月以来、2年2カ月ぶり。TOPIXは反落。TOPIXは月間で4.4%%高5カ月連続で上昇。 東証プライムの売買代金は4兆4068億円。三菱商事、電通が上昇。 東エレクと、ファナックが下落。
 
(2)欧米動向
 
米国の7月の財(モノ)の貿易赤字は、前月比22.1%増の1036億ドル。
輸入の急増で大幅に拡大。
市場予想は、894億5000万ドルだった。
 
(3)新興国動向
 
8月の中国株式市場は月間で昨年9月以来の大幅な上昇を記録した。
香港ハンセン指数は週間では1%安、月間では0.9%高。
上海証券取引所の新興ハイテク企業向け市場「科創板」50指数は今月に入り30%近く上昇していた。
 


(兜町カタリスト 櫻井英明)