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3日ぶり小反落 持ち高整理の売り優勢
東京株式(大引け)= 3日ぶり小反落 持ち高整理の売り優勢
【大引け概況】

22日の日経平均株価は3営業日ぶりに小反落し、終値は前日比8円27銭安の4万9307円79銭だった。
 
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 直近までの上昇が急ピッチだったため持ち高整理や利益確定の売りが優勢だった。
 
朝方は大きく下値を探る展開となり、4万8000円台半ばまで水準を切り下げる場面があったが、その後は下げ渋り、後場は上昇に転じるなど底堅さを発揮した。日経平均への影響度が大きいソフトバンクグループ(SBG)が一時3000円近い急落やアドテストなどに売りが膨らぬなど、荒れた展開となり全体を押し下げたが、その他の個別株については値上がり銘柄数が前場段階から8割前後を占めるなど、実質的には日経平均の値動きとは遊離した地合いだったといえる。高市早苗内閣の発足で今後の政策への期待感は強い。これまで相場を牽引してきた銘柄には、いったん好材料出尽くしの売り圧力が観測されたが、投資家の物色意欲は旺盛だった。AI・半導体関連の主力どころに持ち高調整の動きが見られた一方、自動車などバリュー株に資金がシフトされる展開になった。
日経平均は140円ほど上昇する場面もあった。東証株価指数(TOPIX)は9日以来となる最高値更新となった。
 
先物主導の下げが一服した後、午後は日経平均がプラス圏で推移する場面が多かった。前日の米株式市場では半導体関連などハイテク株に売りが優勢だった一方、好業績銘柄などには買いが入り、ダウ工業株30種平均は最高値を更新した。ダウ平均の構成銘柄ではないが、自動車のゼネラル・モーターズ(GM)が急伸した流れもあり、東京株式市場ではトヨタが9カ月ぶりに年初来高値を更新した。ホンダやスズキも買われた。業種別では建設株の上昇も目立った。
 
TOPIXは3日続伸した。終値は前日比16.93ポイント(0.52%)高の3266.43と最高値を更新した。JPXプライム150指数は3日続伸し、2.06ポイント(0.14%)高の1432.35と、連日で算出来の高値を更新した。
 
 
さて、東京株式市場は日経平均こそ小幅安となったものの、トピックスを始めプライム、スタンダード、グロース全ての指数が上昇する強含みの1日となった。各市場の値上り銘柄は6割~7割を占め、この最高値圏においてなおまんべんなく買われる需給の良さを見せている。上場企業の決算発表シーズンが近づいているが、こちらも増益方向へ転換しているようで株高を支援しそうな流れにある。


 


東証プライムの売買代金は概算で6兆1076億円、売買高は23億3733万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は303。値上がりは1267と全体の78%を占めた。横ばいは45だった。


業種別株価指数(33業種)は情報・通信業、非鉄金属、その他製品などが下落。上昇は輸送用機器、建設業、繊維製品など。
 
個別では、フジクラが堅調、三菱重工業、IHI、川崎重工業など防衛関連が物色人気を集め、トヨタ自動車も買われた。キオクシアホールディングスも上昇した。ファーストリテイリングが頑強、イオン、良品計画、テルモなども値を上げた。東洋エンジニアリング、第一稀元素化学工業がストップ高を演じ、アステリアも大幅高。古野電気、日本CMK、大同メタル工業なども値を飛ばした。
 
 半面、記録的な売買代金をこなしたソフトバンクグループが大きく値を下げたほか、アドバンテストも下値を試す展開に。SCREENホールディングスの下げも目立つ。住友金属鉱山が値下がり率トップに売られ、芝浦メカトロニクスも大幅安、JX金属なども水準を切り下げた。コナミグループ、任天堂、ネクソンが下落、日東紡績なども軟調だった。