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ダウ続落971ドル安、トランプ氏の利下げ要求を警戒
【市況】ダウ続落971ドル安、トランプ氏の利下げ要求を警戒

21日のNYダウ工業株30種平均は4日続落し、前営業日の17日に比べ971ドル82セント安の3万8170ドル41セントで終えた。
 
トランプ氏は先週に続き、21日もFRBのパウエル議長に利下げを迫るメッセージをSNSに投稿。中央銀行であるFRBの独立性が揺らぐとの懸念が高まり、ダウ平均、ナスダックともにほぼ全面安の展開となった。
 この日は株に加え、ドルと米国債も売られる「トリプル安」が再燃した。一方で金や、代表的な暗号資産のビットコインが急騰した。
 欧州を中心に休場が多く、「市場の流動性が低かった」ことで、一方的な動きに拍車が掛かりやすかった。
ダウ平均の下げ幅は1300ドルを超える場面があった。
 
トランプ氏は21日、自身のSNSに「多くの人が『予防的利下げ』を求めている」と投稿した。FRBが今すぐ利下げをしなければ、「経済が減速しかねない」と主張した。トランプ氏はこれまでもFRBに対して利下げを要求しており、前週にはFRBのパウエル議長の解任を検討しているとの報道があった。
 
市場では「政治的な理由でパウエルFRB議長が辞めれば、金融政策の不透明感が高まる」との懸念があり、投資家心理の重荷となった。21日の米債券市場では長期金利が上昇(債券価格は下落)し、外国為替市場ではドルが主要通貨に対して下落した。米国売りの様相が強まる中、株価の下げに拍車がかかった。
 
米国と貿易相手による関税交渉で目立った進展がみられず、景気悪化への懸念も引き続き根強かった。21日午前発表の3月の米景気先行指標総合指数は前月比0.7%低下と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(0.5%低下)を下回った。
 
ダウ平均の構成銘柄では、エヌビディアが下げた。中国通信機器の華為技術(ファーウェイ)が新たな人工知能(AI)向け半導体の大量出荷を早ければ来月にも始める見通しだとロイター通信が報じ、中国向け販売が一段と落ち込むとの懸念につながった。前営業日に急落したユナイテッドヘルス・グループにも売りが続いた。アナリストが投資判断を引き下げたセールスフォースも安かった。半面、ナイキが小幅高で終えた。
 
ナスダック総合株価指数は4日続落した。前営業日比415.547ポイント(2.55%)安の1万5870.901で終えた。テスラが下落した。「モデルY」の廉価版の生産が遅れているとロイター通信が伝え、売り材料視された。メタプラットフォームズやアルファベットも下げた。半導体株の下げも目立った。一方、前週に発表した1〜3月期決算や4〜6月期の収益見通しが市場予想を上回ったネットフリックスは上昇した。
 
 

【シカゴ日本株先物概況】
21日のシカゴ日経平均先物は下落した。6月物は前営業日に比べ310円安の3万4155円で終えた。この日は日米で株式相場が下落し、シカゴ市場の日経平均先物にも売りが優勢となった。
 
 
シカゴ日経225先物 (円建て)
34155 ( -105 )
 
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
34255 ( -5 )
 
(  )は大阪取引所終値比







【欧州株式市場】

21日は欧州の主要株式市場がイースターマンデーで休場


■イギリス・ロンドン株価指数

■ドイツ・フランクフルト株価指数

■フランス・パリ株価指数