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英明コラム 11月第4週 マーケットストラテジーメモ
「英明コラム 11月第4週 マーケットストラテジーメモ」


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《マーケットストラテジーメモ》 11月 第4週

17日(月):
週末のNY株式市場で主要3指数はマチマチの展開。NYダウとS&P500は続落。ナスダック総合は4日ぶりに反発。エヌビディア、マイクロソフト、パランティアが1%超上昇。ユナイテッドヘルス・グループが3.2%安。クレジットカード大手のビザが1.8%安。12月FOMCで0.25%の追加利下げ確率は50%以下に低下。前週は67%だった。

日経平均株価は52円安の5万323円と続落。下落幅は500円を超え、5万円を割り込む場面があった。TOPIXは続落。東証プライムの売買代金は6兆1873億円。イビデン、フジクラが上昇。ソニー、ダイキンが下落。

18日(火):
週明けのNY株式市場で主要3指数は揃って下落。午後の取引で下げが加速。主要株価3指数は中期的なトレンド指標とされる50日移動平均線を軒並み下回った。NYダウが終値で50日線を割り込んだのは10月10日以来。モルガン・スタンレーはS&P500の年末目標を7800に引き上げた。理由は堅調な収益成長とAIによる効率性向上。現行水準から約16%上昇した水準。恐怖と欲望指数は22→15。

日経平均株価は1620円安の4万8702円と3日続落。10月23日以来、1カ月ぶりの安値水準。1日の下落幅は4月7日(2644円)以来の大きさ。米利下げ観測の後退を背景にした米株式相場の下落や日中関係の緊張化を警戒。ビットコイン相場が急落したことも日本株売りに拍車をかけた。日経平均は25日移動平均(4万9900円)を明確に下回った。25日線を下回ったのは9月3日以来。このところ火曜日は午後から下落幅を拡大する傾向にある。TOPIXは3日続落。東証プライムの売買代金は6兆4627億円。花王、JR東が上昇。東エレク、フジクラが下落。

19日(水):
火曜のNY株式市場で主要3指数は揃って続落。S&P500の4日続落は過去3カ月間で最長。S&P500は10月の高値から約4%下落。エヌビディアが2.8%下落。四半期利益が市場予想下回ったホーム・デポが6%安。10月18日までの週の失業保険の継続受給件数は195万7000件。8月初旬以来の高水準。最後のデータである9月13日までの週の191万6000件から大幅に増加した。恐怖と欲望指数は11。

日経平均株価は165円安の4万8537円と4日続落。10月17日以来、約1カ月ぶりの安値水準。TOPIXは5日続落。東証プライムの売買代金は6兆5429億円。第一三共、京セラが上昇。イビデン、ソニーが下落。日経平均のEPSは2659円。前期基準のEPSは2750円。東証グロース市場指数のサイコロは2勝10敗で16.66%。

20日(木):
水曜のNY株式市場で主要3指数は揃って反発。10月28─29日のFOMCの議事要旨では、参加者がさらなる利下げはインフレ抑制の取り組みを妨げる恐れがあるとの見方。エヌビディアは上昇。第4四半期(11─2026年1月)の売上高が650億ドル(プラスマイナス2%)になるという見通し。市場予想均は616億6000万ドル。決算を受け、エヌビディアの株価は引け後の取引で4%超上昇。

日経平均株価は1286円高の4万9823円と5日ぶりに反発。米半導体大手エヌビディアの決算を受けて日本のAI関連銘柄にも買いが波及した。
日経平均の上げ幅は2000円を超えて節目の5万円を上回る場面があった。一時157円台と10カ月ぶりの円安・ドル高水準に振れたことも追い風。TOPIXは5日ぶりに反発。東証プライムの売買代金は6兆7573億円。フジクラ、ソニーが上昇。東京海上、資生堂やが下落。日経平均採用銘柄のEPSは2694円と過去最高を更新。

21日(金):
木曜のNY株式市場で主要3指数は揃って反落。エヌビディアの決算を受けたハイテク株は朝方上昇。雇用統計を受けて労働市場の先行きが不透明になったことから急反落。エヌビディアは一時5%値上がりしていたが反落。急騰から急落の一日。ナスダック総合とNYダウは一日の変動幅が1000ポイントを超えた。恐怖と欲望指数は11→6。

日経平均株価は1198円安の4万8625円と反落。前日の米ハイテク株安を受けてAIや半導体関連株が軒並み下落。午後は下落幅を1300円あまりまで拡大する場面があった。TOPIXは反落。東証プライムの売買代金は8兆9565億円。ファストリ、信越化が上昇。フジクラ、ディスコが下落。SBG、アドバン、東エレの3銘柄合計マイナス寄与度1316円。新高値105銘柄。

(2)欧米動向

9月の雇用統計で非農業部門雇用者数は前月から11万9000人増加。
市場予想の5万人増を大幅に上回った。
一方、失業率は4.4%と前月の4.3%から悪化。
2021年10月以来約4年ぶりの高水準。
8月の雇用者数は4000人減。
当初発表の2万2000人増から下方修正。
今年2回目のマイナスとなった。
10月の雇用統計は11月分と合わせて12月16日に発表される予定。

(3)新興国動向

中国株式市場は週間で昨年12月末以来の大幅安。
上海総合指数は週間で3.9%下落。
昨年12月30日時点以来の大幅下落。
上海と深センの株式市場に上場する有力企業300銘柄で構成するCSI300指数。
週間では3.8%下落で約1年ぶりの大幅安。
下げを主導したのはテック銘柄。
AI、半導体関連が下落を主導した。



(兜町カタリスト 櫻井英明)