兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。

OCN版はコチラ

135ドル高と反発、底堅い米景気が支え 
【市況】135ドル高と反発、底堅い米景気が支え 

26日のNYダウ工業株30種平均は反発し、前日比135ドル60セント(0.29%)高の4万5418ドル07セントで終えた。同日発表の米経済指標が景気の底堅さを示したとの受け止めから、主力株の一角に買いが入った。半面、米連邦準備理事会(FRB)の独立性に対する懸念は相場の重荷となり、ダウ平均は下げる場面があった。

エヌビディアは1%超上伸。同社は四半期決算を27日発表する。日系証券筋は「中国向け製品の販売動向や業績見通しに注目している」と語った。
 一方でトランプ米大統領は25日、連邦準備制度理事会(FRB)のクック理事が住宅ローンに関連して虚偽の申告をしたとして、解任すると表明。中央銀行の独立性を巡る懸念が強まり、投資家心理の重荷となった。ただ、トランプ氏によるクック理事の解任が合法かどうかは今のところ不明で、投資家らは今後の動向を見極めたいとの思惑も根強かった。
 米民間有力調査会社コンファレンス・ボード(CB)がこの日発表した8月の消費者景気信頼感指数は97.4と、市場予想(ロイター通信調べ)の96.2を上回った。

ダウ平均の構成銘柄では、韓国の大韓航空から航空機を100機あまり受注したボーイングの上昇が目立った。シスコシステムズやアメリカン・エキスプレス、ゴールドマン・サックスにも買いが入った。半面、セールスフォースやユナイテッドヘルス・グループ、ナイキが下落した。

ナスダック総合株価指数は反発した。前日比94.978ポイント(0.44%)高の2万1544.270で終えた。アナリストが投資判断を引き上げたアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が上昇した。テスラやデータ分析プラットフォームのパランティア・テクノロジーズも高かった

 
NYダウ 45418.07 ( +135.60 )
S&P500 6465.94 ( +26.62 )
NASDAQ 21544.27 ( +94.98 )
米10年債利回り 4.264 ( -0.011 )
 
NY(WTI)原油 63.25 ( -1.55 )
NY金 3433.0 ( +15.5 )
VIX指数 14.62 ( -0.17 )


 
 

【シカゴ日本株先物概況】
26日のシカゴ日経平均先物は下落した。9月物は前日比35円安の4万2505円で終えた。この日は日経平均株価が下落しており、シカゴ市場の日経平均先物には売りがやや優勢となった。
 
 
シカゴ日経225先物 (円建て)
42505 ( +205 )
 
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
42515 ( +215 )
 
( )は大阪取引所終値比
 





【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
26日の英FTSE100種総合株価指数は6営業日ぶりに反落した。英国での3連休前の営業日にあたる22日に比べ55.60ポイント(0.59%)安の9265.80で終えた。米連邦準備理事会(FRB)の独立が揺らぎかねないとの懸念やフランス政治の先行き不透明感が投資家心理を冷やした。FTSE100種指数は最高値圏で推移しており、利益確定の売りも出やすかった。
 
ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)株に売りが膨らんだ。同社は26日、同日付で最高財務責任者(CFO)が退任すると発表した。
 
FTSEの構成銘柄では、一部金融機関が投資判断を引き下げたホームセンター大手キングフィッシャーが4.34%安、医療機器のコンバテックが4.04%安、食品・小売り大手アソシエーテッド・ブリティッシュ・フーズが3.98%安と下げを主導。
一方、流通大手バンズルは5.12%高、産金大手フレスニロは3.08%高、防衛大手バブコック・インターナショナル・グループは2.10%高と買われた。
 



■ドイツ・フランクフルト株価指数
 
26日のドイツ株価指数(DAX)は続落し、前日比120.25ポイント(0.49%)安の2万4152.87で終えた。フランスの政局で不安定さが増すとの懸念や、米連邦準備理事会(FRB)の独立性を巡る懸念が投資家心理の重荷となった。

個別では、コメルツ銀行が5.03%安と急落し、医薬大手メルクが2.00%安、保険大手アリアンツが1.67%安で続いた。半面、エネルギー大手シーメンス・エナジーは2.33%高、製薬大手バイエルは1.73%高、医療機器のザルトリウスは1.52%高となった。
 
 

■フランス・パリ株価指数
欧州株式市場でフランスの株価指数であるCAC40は続落した。終値は前日比1.69%安の7709.81と約2週間ぶりの安値だった。仏ソシエテ・ジェネラルが同6.8%安で終えるなど金融株に売りが膨らんだ。インフラ運営を手掛ける仏バンシが下げたほか、仏LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンや石油大手トタルエナジーズの下落も重荷となった。
CAC40を構成する40銘柄のうち、前日比で上昇したのは高級ブランドの仏ケリングと製薬サノフィの2銘柄にとどまった。