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2万2000円回復、経済再開を期待
東京株式(前引け)=2万2000円回復、経済再開を期待
1日午前の日経平均株価は大幅反発し、前週末比257円86銭高の2万2135円75銭で前場を終えた。
週明け1日の日経平均が反発し取引時間中としては2月27日以来、およそ3カ月ぶりに2万2000円台に乗せた。上げ幅は一時280円を超えた。
 
前週末の米国株市場でハイテク株比率の高いナスダック総合指数が大きく上昇したことなどを受け、半導体関連などを中心に広範囲に買いが入った。
米中対立を巡る警戒がいったん後退したとの見方も広がり、海外投資家による株価指数先物への断続的な買いが入った。
 
トランプ米大統領が5月29日の記者会見で、米国が香港に認めている優遇措置を見直す手続きに入ると発表した。中国との貿易合意の撤回や追加の対中追加関税などへの言及がなく、市場が警戒していたほど強硬な姿勢を示さなかったとの受け止めが広がった。1日の香港株式市場でハンセン指数が一時3.5%を超す上昇となり、投資家心理を上向かせた。
 
東京都は1日から商業施設や映画館などで休業の要請を解除し、緩和行程を3段階で示すロードマップの「ステップ2」に移行した。国内経済の中心地での経済活動再開の動きから、新型コロナウイルスの感染拡大が一服し、景気が底入れに向かうとの期待も広がった。
 
東証株価指数(TOPIX)は7.67ポイント高の1571.34と堅調だった。
ただ、日経平均偏重型の上昇でTOPIXの上げ幅は7ポイント台にとどまり、値下がり銘柄数が値上がりを上回っている。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆1329億円、売買高は5億9089万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は959と、全体の約44%にとどまった。値下がりは1129、変わらずは80銘柄だった。
 
業種別株価指数(全33業種)はその他製品、電気機器、空運業が上昇し、銀行業、医薬品、陸運業は下落した。
 
個別では、ソフトバンクGが買いを集めて大幅高となり、ファーストリテは11連騰。任天堂が買い戻されて7営業日ぶりに反発し、東エレクやアドテスト、スクリンなど半導体関連が高い。資生堂、花王が高く、JAL、ANA、日立やTDKが上昇した。
 
半面、武田の売りが厚く、第一三共、塩野義は大幅安。三菱UFJ、三井住友が売られ、みずほFGは小幅に値下がりした。第一生命HDが軟調。JR東海やファミマが下落した。
 
東証2部株価指数は前週末比63.70ポイント高の6209.95ポイントと反発した。
出来高8187万株。値上がり銘柄数は242、値下がり銘柄数は152となった。
 
個別では、北海道コカ・コーラボトリング、サイオス、ベース、フマキラー、日本アビオニクスなど6銘柄が年初来高値を更新。クシム、ぷらっとホーム、日本インシュレーション、アジア航測、GMOペパボが買われた。
 
一方、共和コーポレーション、セキド、川本産業、ヤギ、グローバルダイニングが売られた。