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米ドル円動意薄の一方で、英ポンド円が大幅下落。
【為替】米ドル円動意薄の一方で、英ポンド円が大幅下落。
[概況]
 
8日欧米時間の米ドル円は107円台前半を中心に往来している。明日からの米中貿易協議を前にして、積極的な取引は手控えられる傾向にあるようだ。そのようななか、NY時間の終盤にパウエルFRB議長が講演にて「Tビル購入を検討しているが、量的緩和ではない」との発言した場面では、値段が上下に振れる場面もみられたものの、トレンドを築くには至らず、上下50銭程の狭いレンジ内での取引にとどまっている。
 
一方で、大きな動きを見せたのが英ポンド円で、こちらは東京時間終盤に位置した132.00円付近の水準から1.5円程値を削っている。
背景は、英国のEU離脱合意案について協議中の英独両首相のコメントで、メルケル独首相の「北アイルランドの関税同盟への残留がなければ合意は極めて困難」との発言に対し、ジョンソン英首相は「メルケル独首相に対してブレグジット合意は本質的に不可能」と評し、両者の対立の深さが浮き彫りとなったこと。
 
これらの報道がなされた後、英ポンド売りが急速に進み、一時130.42円へと本日安値を更新した。安値更新後も戻りは131.06円までと弱く、目先も軟調な展開が継続する可能性が高そうだ。9/20以降上値抵抗線として機能している5日移動平均線(131.42円付近)と大台の130.00円が上下の節目として意識されることが考えられる。


[提供:カネツFX証券株式会社]