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240円高と大幅続伸、欧州株高が支え
東京株式(前引け)=240円高と大幅続伸、欧州株高が支え

 
18日午前の日経平均株価は続伸し、前日比240円63銭高の2万8574円15銭で終えた。
 
17日の米株式市場はキング牧師誕生日の祝日で休場だった。ただ、欧州の主要株式指数は揃って上昇し、本日の日経平均はこうした流れを引き継いで117円高からスタート。
大型株を中心に物色の矛先が向かい、指数を支えた。アジア株式市場では香港や上海など主要な指数が堅調に推移したことも、日本株の買い安心感につながった。
 
運用リスクを取りやすくなったとみた投資家の買いが先行した。大型株への資金シフトが続いており、トヨタは上場来高値を連日で更新した。米長期金利が日本時間18日の取引で1.8%台に上昇し利ざや改善の思惑から、金融株の一角に買いが入った。三菱UFJや三井住友FGは昨年来高値を更新した。
 
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府はあすにも11都県を対象にまん延防止等重点措置の適用を決めるなどと伝わった。一方、欧米では新規感染者が減少する兆しもあり、感染力が強いとされる変異株「オミクロン株」による経済への悪影響が限られるとの見方もでている。東京株価市場では年初から下げが大きかった鉄道や小売りなど内需関連の一部に見直し買いが入っている。
 
18日には日銀の金融政策決定会合の結果が発表され、取引終了後には黒田東彦総裁の記者会見が開かれる。市場では「資源高や円安による物価上昇や金融緩和の副作用などをめぐって黒田総裁の発言に注目したい」との声があった。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はいずれも続伸した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆2103億円、売買高は5億1140万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1224と、全体の約56%を占めた。値下がりは832、変わらずは126銘柄だった。

 
 
業種別株価指数(33業種)は鉱業、サービス業、精密機器などが上昇。下落は鉄鋼、ゴム製品、パルプ・紙など。
 
個別では、売買代金トップのレーザーテックが4%超の上昇。ファーストリテは3%超上昇し、日経平均の押し上げ役となっている。東エレクやリクルート、ファナックが上昇。トヨタ自、ソフトバンクG、商船三井など全般堅調で、JR東海や三越伊勢丹も買われた。ベイカレントは引き続き決算を好感した買いが優勢。増配を発表したリソー教育などは急伸し、業績上方修正のシュッピンは東証1部上昇率トップとなっている。
 
一方、日本製鉄とJFEが揃って5%超の下落。年明けからの上昇ピッチが速かった鉄鋼株には利益確定売りが出ているようだ。マツダやセコム、テルモも売られた。また、デンソーから燃料ポンプ事業を買収すると発表した愛三工が急落し、フィルカンパニーや鉄鋼株とともに東証1部下落率上位に顔を出している。
 
 
東証2部株価指数は前日比29.44ポイント高の7498.79ポイントと4日ぶり反発した。
出来高は1億0008万株。値上がり銘柄数は209、値下がり銘柄数は152となった。
 
個別では、JFEシステムズ、中西製作所が昨年来高値を更新。神島化学工業、ユーピーアール、Abalance、丸順、ナガホリが買われた。
 
一方、ギグワークス、STIフードホールディングス、サイオス、エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート、Abalanceなど12銘柄が昨年来安値を更新。加地テック、ユニバンス、くろがね工作所、スーパーバッグ、東京ソワールが売られた。