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シンプル・イズ・ベスト
「シンプル・イズ・ベスト」
NY株式市場は反発。
主要3指数は最高値を更新した。
ダウの上昇に貢献したのは小売のウォルマート。
2019年度の米国内ネット通販売上高が約40%急増するとの見通しと
今後2年間で200億ドルの自社株買い計画を好感。
株価は4%超上昇し2年ぶりの高値となった。
スペインのカタルーニャ自治州のプチデモン首相は独立を宣言。
同時に中央政府との協議を可能にするため効力を一時停止すると発表。
「懸念が一部和らいだ」と解釈され米国上場のスペインETFが上昇した。
IMFが発表した世界経済見通しでは2017音の成長率を3.6%と上方修正。
これも追い風となった。
8月のドイツ貿易統計で輸出が1年ぶりの大きな伸び。
加えてECBのラウテンシュレーガー専務理事が来年の資産買い入れ縮小と
将来的な買い入れ終了の必要性をコメント。
ユーロ・ドルは1週間ぶりの高値となった。
北朝鮮が朝鮮労働党創建記念日に軍事的な挑発行動に出るのではないかとの警戒感から金先物は上昇。
3連休明けの日経平均は今年初の6日続伸。
後場の上昇材料は午後2時に内閣府が発表した9月景気ウォッチャー調査。
現状判断DIは前月比1.6ポイント上昇して51.3。
50を超えたのは6月以来3カ月ぶり。
「先週までの5連騰のうち後半3日間の日足は陰線。
NY株高が支えとはなったものの上値は重かった。
火曜はNY株がフォローしてない中での強い陽線。
地合いの改善がうかがえる」という指摘もある。
2015年ザラバ高値は20952円。
終値ベースでの高値10868円までは「あと45円」と迫った。
ドル建て日経平均は185.02と年初来高値を更新(6月6日が183.84)。
日経平均の25日移動平均(20103円)からの乖離はプラス3.6%。
騰落レシオは118.88%。
空売り比率は38.8%(前日36.6%)と40%割れ継続。
松井証券信用評価損益率速報で売り方は▲15.667%と今年最高水準に悪化。
買い方は▲3.270%と前日の▲3.905%から好転。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方は▲8.37%(前日▲6.74%)。
9月7日の0.06%から急速に悪化した。
買い方は▲10.56%(前日▲12.36%)。
こちらは9月7日の▲20.66%から急速に改善している。
逆転すれば、マザーズ指数の復活につながろうか。
日経平均採用銘柄のPERは14.66倍。
EPSは1420.30円と過去最高を更新した(8月25日と10月5日の1416円が過去最高)。
225先物大証夜間取引終値は日中比20円安の20810円。
広がったボリンジャーのプラス2σが21036円、プラス1σが20570円。
プラス2σへの期待のあるSQ週の荒れる水曜日。
もっとも、相場は今日とか明日という時間軸ではなく2年〜5年ほどの時間軸での高値を追求している。
高値警戒感と「当たり前はもうない」(日経元旦朝刊トップの見出し)の勝負という印象。
国際通貨基金(IMF)の世界経済見通し。
2017年の成長率予想を4月と7月の見通しから0.1ポイント引き上げ3.6%とした。
同じく18年も0.1ポイント上方修正し3.7%。
米国は17年を7月見通しから0.1ポイント引き上げ2.2%。
18年を0.2ポイント上げ2.3%とした。
ユーロ圏の成長率は17年が2.1%、18年が1.9%とそれぞれ0.2ポイント引き上げ。
英国の17年成長率は7月の予測の段階で0.3ポイント引き下げられており、1.7%に据え置き。
18年の成長率見通しが1.5%の英国よりも低いのは日本とイタリアだけとなった。
中国の成長率見通しは22年まで全般的に引き上げ。
内閣府が11日発表した8月機械受注(船舶・電力を除く民需)は前月比3.4%増。
市場予想は同1.0%増だった。
 
2017年のノーベル経済学賞は米シカゴ大学のリチャード・セイラ─教授が受賞した。
専門は「行動経済学」。
必ずしも合理的ではない人間の行動を説明できるようにしたというのがその功績。
「あるものを買うときと一度買ったものを売る時では同じものでも評価が変わる」ということはよくある。
そしてコレが株式市場や株価の真実の一面だろう。
従来の経済学は人間は合理的に判断をするもの、効率的に動くものというのが主流。。
でも「人は合理的には行動しない」という傍流の学説が脚光を浴び始めたことになる。
その結果起こることは「欲望と欲望のぶつかり合う株式市場」の解釈は心理を読むということ。
重要なのは「結論の出ないことは考えない」。
海外のことを持ち出して警戒感が醸し出されることはよくあること。
しかし、ややこしいことで株価が動くことはめったにない。
証券業界に40年近く棲息して身につけた技術で誇れるものは「他人の意見を聞かない」。
大切なのは枝葉末節ではなく本質。
やはり「シンプル・イズ・ベスト」だ。

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セック(3741)・・・動兆

セックに注目する。
同社はリアルタイムソフトウエア技術が中核。
自動走行や宇宙関連、モバイルなどが拡大基調。
NEDOの「ロボット活用型市場化適用技術開発プロジェクト」に採択。
レストランなどで使用可能なロボットの開発に期待感。

(兜町カタリスト櫻井)