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NYダウ、4日続伸 55ドル高、パウエル議長の発言を好感
【市況】NYダウ、4日続伸 55ドル高、パウエル議長の発言を好感
17日のNYダウ工業株30種平均は4日続伸し、前日比55ドル53セント高の2万5119ドル89セントと6月半ば以来約1カ月ぶりの高値で終えた。
 
NYダウは、小幅安で開始。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言を控えて様子見ムードが強まる中、前日引け後に発表した4〜6月期決算で会員数の伸びや売上高が予想を下回ったネットフリックスが急落し、期待先行で上昇してきた他のハイテク株にも売りが広がった。
パウエルFRB議長は証言で、貿易摩擦の影響を警戒しつつも、米経済の先行きと利上げは緩やかなペースにとどまることが確認され、買い安心感を誘った。
 
また、市場予想を上回る決算を発表したジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が買われ、ダウ平均を押し上げた。米企業による決算発表シーズンのさなかで、業績期待の買いも入りやすい。
欧州連合(EU)の欧州委員会と米政府は17日、ユンケル欧州委員長とトランプ米大統領が25日にホワイトハウスで会談すると発表した。通商問題を協議する見込みで「貿易摩擦の緩和を期待する買いが入った」との指摘もあった。
 
セクター別では、素材や半導体・半導体製造装置が上昇する一方でメディアや不動産が下落した。
 
ナスダック総合株価指数は反発し、前日比49.399ポイント高の7855.118と過去最高値を更新した。
 
開催中の会員向けセール「プライムデー」の販売好調が伝わったアマゾン・ドット・コムは9日続伸し、上場来高値を更新した。フェイスブックやアルファベット(グーグル)といった主力ハイテク株の上昇も指数を押し上げた。
 
個別では、医薬品のジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)は、決算内容が予想を上振れ、堅調推移。16日夕に発表した決算を受け、朝方は売りが先行した動画配信大手のネットフリックスは急速に下げ渋った。小売最大手のウォルマート(WMT)は。人工知能(AI)や機械学習に関してマイクロソフトとの提携を発表し買われた。
 
一方で、医療保険のユナイテッドヘルス(UNH)は、保険料収入が予想を下振れ下落した。
 
NYダウ工業株30種(ドル)
25,119.89+55.53             
S&P500種
2,809.55+11.12
ナスダック
7,855.118+49.399
 
米10年債利回り(%)
2.86 +0.004
米2年債利回り(%)
2.6153 +0.012
 
NY金(ドル/トロイオンス)
1,227.30−12.40
NY原油(ドル/バレル)   
67.61−0.45
円・ドル
112.89 - 112.90+0.55
 
 

【シカゴ日本株先物概況】

シカゴ日経平均先物は反発した。
9月物は前日比305円高の2万2845円で引け、同日の大取終値を125円上回った。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が17日の議会証言で、景気に楽観的な見方を示し、米株とともに買われた。円安も支援材料だった。
この日の9月物高値は2万2850円、安値は2万2480円。
 
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
22845 ( +125 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
22875 ( +155 )
( )は大阪取引所終値比


【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7626.33(+25.88)
FTSE100種総合株価指数は、英通貨ポンド安を背景に前日16日の終値に比べ25.88ポイント高の7626.33で引けた。午前のFT指数はもみ合いが続き、マイナス圏に沈む場面もあったが、午後に入るとポンドの下落を眺めて切り返し、この日の高値圏で引けた。
 
資源関連株が買われ、指数の上げをけん引するなか、午後に入り銀行株の一角が買い戻されたほか、食品関連株が買われたことも株価押し上げに貢献した。構成銘柄の約7割が上昇した。
個別では、アナリストが目標株価を引き上げたアントファガスタは2.2%高と上げが目立った。午前は全面安で推移していた銀行株は、小幅ながらロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)とHSBCホールディングスが上昇に転じて引けた。保険株は買いが先行した。午後に入り、英オンライン食品デリバリー大手ジャストイートが2.7%高とネット専業スーパーのオカドが上げ幅を広げ、高くなった。
 
半面、時価総額の大きいたばこ株が下落した。アナリストが投資判断を引き下げたブックメーカー(賭け屋)のパディパワー・ベットフェアが3.2%安と下落率のトップだった。広告の英広告大手WPPは3.0%安、金融大手バークレイズは1.7%安とふるわなかった。


■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12661.54(+100.52)
ドイツ株式指数(DAX)は4日続伸した。終値は前日16日と比べて100.52ポイント高の12661.54だった。
午前は軟調に推移していたが、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が議会証言で米経済に楽観的な見方を示したことが買い安心感につながり、午後に入り幅広い銘柄に買いが広がった。
 
個別銘柄では、最高経営責任者(CEO)の後任人事を決めた鉄鋼のティッセン・クルップが9%高となり、株価全体を押し上げた。素材メーカーのコベストロも高かった。
半面、アディダスやドイツ銀行が下落した。

■フランス・パリ株価指数
CAC40 5422.54(+13.11)